国連人権理事会における沖縄県知事翁長雄志の演説への批判
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「琉球新報、沖縄タイムスを正す県民・国民の会」の記事における「国連人権理事会における沖縄県知事翁長雄志の演説への批判」の解説
2015年9月21日に開催されたスイス・ジュネーブの国連人権理事会で、当時沖縄県知事であった翁長雄志が、普天間基地移設問題について「人権侵害が行われている」と演説した。それに対し翌9月22日の同会議で、我那覇真子が「沖縄で人権侵害ない」、「知事は尖閣狙う中国の脅威を無視」していると発言。翁長の「人権侵害」発言は「真実ではない。プロパガンダ(政治宣伝)を信じないでください」と述べ、「沖縄が先住民の土地だと主張することで沖縄を独立に導こうとする人たち、それを支持する中国こそが地域の平和と安定を脅かし、人権への脅威だ」と報告している。 9月24日、菅義偉内閣官房長官は記者会見で、翁長雄志知事の普天間基地移設批判について、「人権や基本的自由の保護促進などを主な任務とする人権理事会で、沖縄の米軍基地をめぐる問題が扱われたことには強い違和感を持っている」と不快感を表明し、「政府は沖縄の基地負担軽減、沖縄振興に全力を挙げている。普天間飛行場の移設は19年間、多くの沖縄県関係者の協力を得ながら適正な手続きに沿って進めている」と政府の立場を強調。その上で「そうしたことを踏まえない翁長知事の主張は国際社会では理解されない」と批判。また、我那覇らチャンネル桜の関係者が、知事の演説を「事実無根」と主張したことについて、「沖縄の別の方が県知事とは全く異なる見解を述べていたことも承知している。地元においてさまざまな意見があることも事実ではないか」と述べている。 9月25日に日本記者クラブで記者会見し、「翁長知事が発信した情報を正すため国連に行った。われわれは日本人であり、沖縄の基地が国防の役割を担っていることを誇りに思っている」と主張。米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に賛意を表明し「翁長氏は、政府によって県民が人権侵害を受けていると事実をねじ曲げて主張している」、「地元マスコミも反対派の主張だけを流し、県民全員の意思に見せかけているが、虚構だ」と批判した。同席した同県石垣市議会議員の砥板芳行も「翁長氏はなぜ、中国による尖閣諸島(同市)周辺での領海侵犯を(演説で)訴えなかったのか」、「尖閣で中国が領海侵入を繰り返し、漁業者が追い出されていることも訴えるべきだった。同じ県民として憤りを感じている」と批判している。 11月18日に武蔵野公会堂で我那覇が講演を行った際、翁長が国連人権理事会の演説でSelf-determinationという単語を使用したことについて、日本の新聞では「自己決定権」と表記されるが、実際は民族自決権を指すことになるとして、「国際社会でこれを発信したら、自己決定権というよりも、むしろ「民族自決権」を意味することにほかなりません。つまり、あの場で翁長知事が「Self-determination」という言葉を使って、日本政府から、あるいは米政府から抑圧を受けている、人権問題があるといった場合、これは自分たちがあたかも独立国であるかのような言いぶりなわけです。非常に恐ろしい言葉です。」、「沖縄の人の人権がないがしろにされたというが、とんでもないことです。沖縄は地場産業もなく、本土から支援をうけています。われわれは何不自由ない生活をしているにもかかわらず、人権をないがしろにされていると、ただイデオロギーのためにいうのです。これはみなさまに対しても失礼です。」と批判している。 八重山日報は、沖縄県知事翁長雄志知事が国連人権理事会で「県民の人権が侵害されている」と演説してから約18時間後に我那覇真子が、知事と同じ席から「県民は世界最高水準の人権を享受している」と発言したことを「真っ向から反論した」と評し、「日本政府の代表も知事の発言を否定。沖縄の民意として反基地を国際発信するはずだった知事演説は、政府、沖縄県民の双方から「挟み撃ち」で打ち消された格好になり、信憑(ぴょう)性は大きく揺らいだ。」と報じている。 琉球新報編集局長の潮平芳和は、国連人権理事会と同日の2015年9月21日に同じ建物内の国際連合ジュネーブ事務局で公開シンポジウムを開催し、翁長の目の前で「沖縄は米国の領土でなければ、日本の領土でもありません」と発言しているが、10月8日に「沖縄は米国の領土でなければ、米国の植民地でもありません」の誤りであると公式ウェブサイトに訂正文を掲載した。これに対し我那覇は「本当に間違えたのでしょうか。資料は英文、でも実際言ったのは日本語です。もし言い間違えたのだったら言い直すぐらいするはずです。恐ろしい発言です。そして日付に注目していただきたいのですが、訂正は10月8日です。発言したのは9月21日。動画が話題になり、やばいということでアリバイ作りをしたと私はみています。濃いイデオロギー思想の人たちが、われわれが想像もつかないような方法で、われわれが想像もつかないようなところに着々と持っていこうと運動、工作しています。」と批判している。
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