図書館の資料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/13 09:43 UTC 版)
図書館の資料はオリジナルな情報を一次資料(primary source)とそれを編集、加工した二次資料(secondary source)という区分が一般的になされている。しかし、一次資料についてオリジナルか否かの判断の基準は明確ではなく、むしろ二次資料の情報源となるもの、さらには二次資料ではないという相対的な意味で使われている。 二次資料に対する解釈は大きく2つに分けられる。一次資料を見付け出すための検索ツール(書誌、目録、抄録誌、索引誌など)と一次資料を編集、整理したり、その内容を取捨選択し、評価を加えたりした資料(百科事典、ハンドブックなど)である。前者のみを指して二次資料と呼ぶ場合もある。 一次資料と二次資料の区分は理念的、相対的であるが、図書館の実務においては、資料の別置をするための便宜的な区分として利用される。 資料の取り扱い、検索を目的としてISBD(国際標準書誌記述)統合版に基づいて下記のように資料は分類されている。 内容形式(Content Form) 資料の内容の表現形式 データセット 画像 動作 複合内容形式 音楽 物体 プログラム 音声 話声 テキスト 他の内容形式 内容特性(Content Qualification) 種別、動作・次元・知覚特性 地図 記譜 実演 動態 静態 2 次元 3 次元 聴覚 味覚 嗅覚 触覚 視覚 メディア種別(Media Type) 使用する機器の種類 オーディオ 電子 マイクロ 顕微鏡 複合機器 他の機器 映写 立体映写 機器不用 ビデオ 上記は図書館における資料の分類である。しかし、資料の分類は学問分野の領域内によって多少異なる。例えば、明治時代の文学を研究している文芸批評家にとっての一次資料とは詩や小説そのものである。他の文芸批評家が書いた評論は二次資料となる。また、新しい抗ガン剤を求めて研究している医学者にとっては実験結果や患者の治験記録を発表した論文が一次資料であり、それらの文献の一覧は二次資料である。こうした一次資料-二次資料…の区分はいくつかの分野でやや異なった意味で使用されているので、以下に例示する。
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