図書館の設置運動(1974-1987)
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「津市図書館」の記事における「図書館の設置運動(1974-1987)」の解説
津市立図書館設立実行委員会(以下、「実行委員会」)は、毎月例会を開いて図書館整備について研究し、市立図書館設置を求める5,600人の市民の署名を集めて1974年(昭和49年)12月2日に津市議会に提出した。市議会はこれを採択し、実行委員会は四日市市立図書館・名古屋市の瑞穂図書館・名東図書館といった先進図書館の見学を通して知見を高め、自作のジャンボ絵本を公園などで読み聞かせすることで一般市民の図書館への関心の高揚を図り、市民に図書の寄贈を求め、街頭に「バクの箱」という名の寄贈図書受け入れ箱を設置した。この活動はNHKでたびたび放映され、新聞の地方版で大きく取り上げられたことから多くの市民の知ることとなり、市議会は1975年(昭和50年)3月議会で、同年の予算に図書館設置の調査費40万円と図書費100万円を計上した。県立図書館があるのに今さら市立図書館を造る必要があるのか、という意見を持つ市民も中にはいたが、実行委員会では都道府県立図書館と市立図書館の役割の違いなどを丁寧に説き、必要性を訴えた。 購入された図書は津市中央公民館に配架され、1975年(昭和50年)8月2日に中央公民館は巡回文庫を開始した。1976年(昭和51年)には三重国体事務局跡を巡回文庫室に充当し、中央公民館から図書を移動した。当時の津市は市役所の建設を控えていたことから、巡回文庫の利用状況を見ながら図書館設置の是非を検討した。津市による巡回文庫の開始により、県立図書館は移動図書館の津市内での運行を取りやめ、県内他地域に移した。巡回文庫により、津市民による県立図書館の貸出文庫の利用は減少したものの、巡回文庫で読書習慣を身に付けた児童が直接県立図書館へ本を借りに行くようになった。1981年(昭和56年)には津市が移動図書館「ちどり号」を導入した。
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