吉永線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 07:48 UTC 版)
「しずてつジャストライン焼津営業所」の記事における「吉永線」の解説
概説藤相鉄道が買収した駿南自動車の路線を源流とし、焼津駅から現在の県道31号(焼津榛原線・吉永街道)を旧大井川町の飯淵まで結ぶ路線であった。 戦後、静岡 - 島田間にまで延伸したが、1950年代後半には車両の増強と共に区間分離された。 1970年代には水産加工センターへの支線も誕生したが、1990年代末期に支線であった水産加工センター系統のみが「一色線」として存続し廃止となった。 沿革1924年(大正13年)5月5日 - 駿南自動車株式会社が焼津駅構内 - 吉永間の免許を取得した。 12月1日 - 駿南自動車が吉永 - 焼津駅間に1日16往復の定期乗合自動車の運行を開始した。 1928年(昭和3年)9月8日 - 駿南自動車が吉永 - 飯淵間の免許を取得し、焼津駅 - 飯淵間に路線を延伸した。 1934年(昭和9年)10月 - 藤相鉄道が駿南自動車を買収し「焼津駅・吉永線」の免許を承継した。同年12月現在の時刻表には「焼津驛吉永間乗合自動車」として次の経路を運行していた。焼津駅 - 田子橋 - 石津 - 下小田 - 田尻 - 下小杉石井病院前 - 下小杉 - 藤守 - 吉永 - 飯淵 1953年(昭和28年)9月改正の時刻表では「海岸本線」の支線扱いで「吉永線」がひとつに纏められており、静岡駅 - 島田駅間まで延伸している。なお静岡 - 用宗間の運行経路は「海岸本線」が用宗街道(県道416号)広野経由であったのに対して「吉永線」は長田街道(県道366号)青木経由であった。青木廻り:静岡 - 轟橋 - 青木 - 用宗 - 大崩 - 焼津 - 石津 - 田尻 - 吉永 - 宗高新町 - 忠兵衛 - 道悦島(六合公民館前)- 島田 大富廻り:焼津 - 大富 - 宗高新町 - 吉永 1958年(昭和33年)の時刻表では 轟橋経由の静岡 - 用宗間が「用宗線」(のちに「小坂線」に分離)に、用宗 - 焼津間が「海岸本線」に整理される一方、吉永から飯淵まで延伸している。さらに島田系統は分離され、飯淵 - 忠兵衛間が「志太循環線」の吉永 - 忠兵衛 - 藤枝大手間と統合して藤枝営業所の管轄する「飯淵線」に、島田 - 忠兵衛間が島田営業所の管轄する「細島線」となっている。一方、焼津 - 島田間の乗り換えなしの直通運転では、当時の旧東海道と現在の県道222号上青島焼津線を経由して島田 - 焼津間を結ぶ「島田焼津線」が誕生している。吉永線:焼津駅 - 新屋 - 北浜通 - 仲町 - 田子の橋入口 - 田子の橋 - 会下の島 - 石津 - 田尻 - 一色 - 吉永 - 飯渕 飯渕線:藤枝大手 - 藤枝駅 - 青島中学校入口 - 忠兵衛 - 上新田駅(駿遠線)- 宗高新町 - 吉永 - 飯渕 細島線: 島田駅 - 六合公民館前 - 細島 - 忠兵衛 島田焼津線:島田駅 - 六合公民館前 - 瀬戸新屋 - 藤枝駅 - 築地 - 豊田 - 三ヶ名 - 市立病院前 - 元焼津 - 仲町 - 北浜通 - 新屋 - 焼津駅 1959年(昭和34年)には飯淵から大井川の太平橋を経由して榛原町まで延伸した「吉永川尻線」が開設され、「吉永線・吉永川尻線」としてひとつの時刻表に纏められていた。焼津駅前 - 吉永 - 飯淵 - 川尻 - 榛原町駅前 1964年(昭和39年)頃 時期不詳 大井川港に支線が開設された。焼津駅前 - 新屋 - 北浜通 - 仲町 - 田子の橋入口 - 田子の橋 - 会下の島 - 石津 - 田尻 - 一色 - 小杉浜 - 藤守水門 - 大井川港 1966年(昭和41年)- 1970年(昭和45年)頃 時期不詳 - 国道150号新道の焼津工区の開通に伴い焼津駅 - 下小田間の経路が変更され、大井川港系統は「和田浜線」に付け替えられた。 1975年(昭和50年)の時刻表では次の2系統が存在した。焼津駅前 - 焼津ジャスコ前 - 浅草幸町 - 水産高校前 - 園田病院前 - 石津新田 - 下小田 - 田尻 - 一色 焼津駅前 - 焼津ジャスコ前 - 浅草幸町 - 水産高校前 - 園田病院前 - 石津新田 - 下小田 - 田尻 - 一色 - 下小杉 - 吉永辻 - 飯淵 1984年(昭和59年)の路線図では、一色から水産加工センターへの支線が新たに設定されている。また、焼津市立病院が三ヶ名から道原に移転し、日中は市立病院経由となっている。焼津駅前 - 焼津ジャスコ前 - 浅草幸町 - 水産高校前 - 園田病院前 - 石津新田( - 焼津市立病院前 - 焼津市立病院入口 -)下小田 - 田尻 - 一色 - 下小杉 - 吉永辻 - 飯淵 焼津駅前 - 焼津ジャスコ前 - 浅草幸町 - 水産高校前 - 園田病院前 - 石津新田( - 焼津市立病院前 - 焼津市立病院入口 -)下小田 - 田尻 - 一色 - 水産加工センター 1998年(平成10年)- 事業者単独で維持できない不採算路線として「乗合バス不採算路線計画」に盛り込まれ、存続が沿線自治体と協議された。 1999年(平成11年)焼津駅 - 飯渕系統が廃止され大井川町内の区間は大井川町営バスに継承された。残る水産加工センター系統は「一色線」となり「吉永線」は廃止された。これにより焼津駅から吉永、飯淵地区への路線は消滅したが、「藤枝吉永線」の飯淵乗り入れにより飯淵車庫は藤枝営業所の車庫として存続した。
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