古来風躰抄〈上下(初撰本)/自筆本〉
主名称: | 古来風躰抄〈上下(初撰本)/自筆本〉 |
指定番号: | 269 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1983.06.06(昭和58.06.06) |
国宝重文区分: | 国宝 |
部門・種別: | 書跡・典籍 |
ト書: | 八十四歳撰述奥書 |
員数: | 2帖 |
時代区分: | 鎌倉 |
年代: | 1197 |
検索年代: | |
解説文: | 『古来風躰抄』は、歌人として有名な藤原俊成(一一一四~一二〇四)が、建久八年(一一九七)、八十四歳の時に著わした歌論書で,和歌の風躰のあり方とその変遷を明らかにし、俊成の和歌論を集大成した著述として,わが国文学史上に重視されている。本書には、建久八年の初撰本と建仁元年(一二〇一)の再撰本があるが,この冷泉家本は初撰本の原本で、下帖末に八十四歳の時に書きしるした旨の奥書がある。全文俊成の自筆になり、『古来風躰抄』の原初の姿を示したものとして、また俊成筆跡の面目を最もよく伝えたものとして、その価値は極めて高い。 |
古来風躰抄
古来風体抄
(古来風躰抄 から転送)
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『古来風体抄』(こらいふうていしょう)は、鎌倉時代初期に成立した歌学書。初撰本(1197年成立)と再撰本(1201年成立)がある[1]。
概要
初撰本は後白河院の皇女である式子内親王(1149年-1201年)が、公卿で歌人の藤原俊成(1114年-1204年)に依頼して執筆されたものとされる。再撰本も式子内親王の依頼によるものと見られている。なお、初撰本と再撰本との間には初撰本を改稿したと見られる撰本が残されている。
『万葉集』から191首、『千載和歌集』までの勅撰和歌集から395首(再撰本では398種)を抄出しており、和歌の歴史を述べるとともに、和歌を詠むことは題材の対象の本性を明らかにするということであるとしている。『万葉集』に忠実な原文・題詞・左註を持ち、『万葉集』の校勘資料としての価値を持つ[2]。
脚注
- ^ 日比野浩信「古来風体抄の古筆切 : 中世期の享受本文として」『愛知淑徳大学国語国文』第42巻、愛知淑徳大学国文学会、2019年3月、23-53頁。
- ^ 渋谷虎雄「古来風体抄の万葉歌について」『学大国文』第10巻、大阪学芸大学国語国文学研究室、1966年12月、1-13頁。
関連項目
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