古典古代
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古典古代(こてんこだい、英語: classical antiquity)は、ヨーロッパ史(西洋史)において古代ギリシア・古代ローマ時代を指す名称である。この時代に生み出された文化・文明が現在のヨーロッパ文化の基盤になっていることに由来し、「古典的」という修飾句を冠することで他の古代(文化・文明)と区別したものである。
古典古代の文化は、先行して繁栄していた古代オリエントの文化(エジプト文明およびメソポタミア文明)からの大きな影響(文字や鉄器の使用など)を受けて成立し、地中海世界(特にその北半分)を中心に発展した。この地域からはアレクサンドロスの帝国およびローマ帝国が台頭し、オリエント世界をも統合する大帝国を現出した。言語的側面から見れば、古典古代文化は古代ギリシア語およびラテン語による文化であった。
古典古代の終焉は、古代末期の終了に伴う古代文化の崩壊と中世初頭の開始を以ってとされ、これ以後の西ヨーロッパ世界は、ローマ帝国末期から次第に力を増してきたキリスト教とゲルマン人の文化に支配されることになった(中世の始まり)。古典古代の文化的遺産は東ローマ(ビザンツ)に継承され、8世紀以降はアラビア語への翻訳を通じてイスラーム世界に引き継がれた。ここで古典古代文化は、哲学・自然科学の研究の面で独自の発達を遂げ、十字軍・レコンキスタによる西欧世界との接触・交流の開始により、再び西欧へと“逆輸入”されることになり、12世紀ルネサンスや(14世紀以降の)イタリア・ルネサンスの成立につながった。この結果、古典古代文化はキリスト教・ゲルマン人文化に加え、現代にいたるヨーロッパ文化の基盤とみなされるに至っている。
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古典古代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 03:00 UTC 版)
「アレクサンドリア図書館」の記事における「古典古代」の解説
アレクサンドリア図書館は古代世界の最も名誉ある図書館の1つであったが、唯一無二の存在という立ち位置からは程遠い存在であった。ヘレニズム時代の終わりまでに、東地中海のほぼ全ての都市が公共図書館を持っており、図書館の数は増加し続けた。4世紀までに、ローマ市だけで少なくとも24(2ダース)を超える図書館が存在していた。 古代末期、ローマ帝国がキリスト教化し始め、アレクサンドリア図書館やその他の初期「異教」時代の大図書館を直接模範としたキリスト教徒の図書館がギリシア語圏であるローマ帝国の東部全域に設立され始めた。こうした図書館の中で最大かつ最も有名なものに、カエサレア・マリティマの神学図書館(英語版)、エルサレム図書館、そしてアレクサンドリアのキリスト教図書館があった。これらの図書館は異教とキリスト教の著作双方を共に並べて保持しており、キリスト教徒の学者たちはユダヤ教・キリスト教の聖典にアレクサンドリア図書館の学者たちがギリシア語の古典を分析するために使用していたのと同じ哲学的技術を適用した。にもかかわらず、異教徒の著者たちの研究は、ルネサンスの時代までキリスト教聖典の研究に対して第2線の扱いのままであった。 皮肉なことに、古代の文書の残存には古代のこれらの図書館は何ら寄与していない。その全ては最初はローマ時代の専門職の書記官たちによってパピルスに、後には中世の修道士たちによって羊皮紙の上に、重労働によって複写に複写を重ねられたことで後世に残された。
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