古典古代のヨーロッパと中東地域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 07:19 UTC 版)
「女性アーティスト」の記事における「古典古代のヨーロッパと中東地域」の解説
あらゆる芸術において女性が描かれ、女性が芸術家として働く様子も見受けられるが、西洋文化においては特定の個人についての古い記録はめったに残っていない。ホメロス、キケロー、ウェルギリウスは、古代世界におけるテキスタイル、詩、音楽その他の文化活動分野における傑出した女性の役割について言及しているが、芸術家個人について議論することはなかった。 芸術家個人に関するヨーロッパ最古の現存する記録はガイウス・プリニウス・セクンドゥスによるものであり、ティモンの娘であるエジプトのヘレナなど多数の古代ギリシアの女性画家について書き残している。ポンペイにあるアレクサンドロス大王のモザイク画はキティラ島のフィロクセヌスによるものではなく、エジプトのヘレナによるものではないかと考える者もいる。古代ギリシアで活躍していた可能性がある少数の名前がわかっている女性画家のうちのひとりとして、ウェスパシアヌスのフォルムにかかっていたイッソスの戦いの絵を描いたと言われている。 他の女性画家としてはティマレテ、エイレネ、カリプソ、アリスタレテ、キュジコスのイアイア、オリンピアスなどの名が残っている。ほんのわずかしか作例が残っていない赤絵式の古代ギリシアの陶芸作品のうち、ミラノのトルノコレクションに水つぼ(caputi hydria)が入っている。このつぼは紀元前460-450年頃の「レニングラードの絵師」によるものだとされており、工房で男女が一緒に働き、ともに花瓶に絵付けをしているところが描かれている。
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