党大統領候補指名争い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 16:51 UTC 版)
「ジョー・バイデン」の記事における「党大統領候補指名争い」の解説
2019年6月27日に行われた民主党候補者らによる討論会のバイデンのパフォーマンスは酷評されたが、8月にCNNが民主党および民主党寄りの登録有権者に対して行った候補者に対する調査では、29パーセントの支持を集めて首位に立った。しかし予備選挙・党員集会直前の2020年1月22日のCNNの世論調査では左派の候補バーニー・サンダースに支持率で抜かれた。 2月3日に民主党指名候補選びの初戦であるアイオワ州党員集会が開催された。翌日の暫定結果の発表では、中道派のピート・ブティジェッジが首位となり、バイデンは4位に沈んだ。続く2月11日のニューハンプシャー州の予備選挙もサンダースが首位となり、バイデンは5位だった。3戦目の2月22日のネバダ州の党員集会もサンダースが勝利し、バイデンは2位ながら大差を付けられた。勝利できなければ敗退濃厚とみられていた同月29日のサウスカロライナ州の予備選挙で4戦目にして初勝利を得た。 スーパーチューズデーの直前の3月1日にブティジェッジ、翌2日にはエイミー・クロブシャーがそれぞれ予備選挙戦から撤退することを表明し、いずれもバイデン支持を表明した。これにより民主党中道派はバイデンのもと結束して左派サンダースと対決する構図となった。そして3月3日に14州で行われた予備選挙・党員集会(スーパーチューズデー)において10州でサンダースに勝利、これにより獲得代議員数で首位に立つ候補となった。スーパーチューズデーの勝利で支持率も上昇し、サンダースを抜いて再び支持率首位に立った。3月4日にマイケル・ブルームバーグも撤退してバイデン支持を表明、3月5日にエリザベス・ウォーレンも撤退したが、彼女は誰を支持するか明言しなかった。 3月10日にミシガン州など6州の予備選挙・党員集会があり、4州で勝利したことでさらに優勢となった。3月17日のフロリダ州など3州の予備選挙でもバイデンが大勝、サンダースを更に引き離して指名獲得が濃厚となった。サンダースの岩盤層であったはずのリベラル層がサンダースから離れてバイデンに投票している傾向が確認できる。 3月19日に撤退表明したトゥルシー・ギャバードもバイデン支持を表明。最後まで残った対立候補のサンダースも4月8日に撤退を表明し、4月13日にバイデン支持を表明した。これによりバイデンが指名を確実にした。候補が決まったことを受けて、4月14日に前大統領バラク・オバマがバイデン支持を表明し、4月15日には態度を明らかにしてなかったウォーレンからも支持表明を受け、4月18日には前回候補ヒラリー・クリントンからも支持表明を受けて挙党体制を整えた。 5月25日にペンシルベニア州で黒人男性のジョージ・フロイドが白人警察官によって暴行死させられた事件をきっかけに始まった人種差別抗議運動のブラック・ライヴズ・マター(BLM)に連帯を表明。「暴動や略奪、放火は抗議ではない。違法行為だ」としてデモに乗じての暴力行為は支持しないことを明言しつつ、人種や党派分断をあおる発言を繰り返し、各地の抗議活動に対抗する武装した自身の支持者を糾弾しないトランプの姿勢が、衝突に拍車をかけていると批判した。 8月11日、黒人とインド系のハーフである非白人女性のカマラ・ハリスを副大統領候補に選んだことを発表した。BLM運動の高まりに配慮した人選と考えられている。 8月18日、民主党全国大会で正式に党大統領候補に指名され、20日に指名受諾演説を行い「名誉ある米大統領候補指名を謹んで受諾する」「団結すれば我々は米国の暗黒の季節を克服できる。克服しよう」と述べ、科学を重視し、国民の命と生活を守り、同盟国と協調し、独裁者と親密になったりせず、あらゆる人の尊厳と融和を重視すると強調した。また、トランプについて「この大統領は一切の責任をとらず、先頭に立とうとせず、何事も他人のせいにし、独裁者と仲良くして、憎悪と分断の炎をあおり続ける」と批判した。
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