党宣伝全国指導者とは? わかりやすく解説

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党宣伝全国指導者

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 02:12 UTC 版)

ヨーゼフ・ゲッベルス」の記事における「党宣伝全国指導者」の解説

1929年1月9日には第3宣伝全国指導者ナチ党宣伝部長、初代グレゴール・シュトラッサー二代ヒトラー)となり、党の最高指導部列したゲッベルス宣伝運動のにおいては左翼政党の方がはるかに優れているとの認識に立ち、彼らのやり方手本とすることをためらわなかった。シュプレヒコール楽隊行進職場での宣伝活動街頭細胞システム大衆示威行為戸別訪問などを左翼政党から引き出し、これらをヒトラーミュンヘン確立した運動スタイル和合させた。敵から限りなく学んで吸収するスタイルはかつての保守派には見られない国家社会主義独自のスタイルといえた。 1929年6月にはドイツ新し賠償支払い方式ヤング案成立したゲッベルスヤング案激しく批判し、『デア・アングリフ』で次のように宣言した。「君ら(政府)が何に署名しようと、我々としてはそれに拘束されるつもりはない」「我々は厳かに手を挙げる汚れなき手を、歴史前に。そして誓う。この手屈辱的条約を破る日まで、我々は決して気を緩めはしないと」。 ヤング案についてはナチ党の他にも保守政党ドイツ国家人民党退役軍人組織鉄兜団などが強く反発していた。ヒトラー国家人民党党首アルフレート・フーゲンベルク会談が行われ、その結果ナチ党国家人民党鉄兜団三者は反ヤング案反政府共闘することとなったゲッベルスそれまでフーゲンベルクのことを「反動の手合」と呼んで攻撃繰り返してきたが、ヒトラーのこの決定に対して異議唱えなかった。フーゲンベルクは無数のメディア支配する大実業家であるため、ゲッベルスとしても一時的に相乗りするのは悪くない考えていた。とはいえ保守政党と組むのはゲッベルス性に合わないところでもあり、彼は『デア・アングリフ』で次のように念を押している。「我が党と同じ手段とっている他の政党があるが、それらは世界観から見て我々とは深淵隔てられているのであって手段同じくするからと言ってゴールまで同じではない」。 いずれにしてもこの連携おかげでゲッベルスはフーゲンベルクから巨額資金彼の支配するメディア群の提供を受けることができた。ゲッベルスはそれを使って大々的ヤング案反対運動行ってナチ党存在世に知らしめた。ヤング案をめぐる国民投票1929年12月22日行われたが、ヤング案反対票はわずかに580票だった(可決には2000票が必要)。だがゲッベルスにとってそれはどうでもよかった。これが負け戦なのは百も承知であり、大事なのはこれによって普通なら数百マルクはかかるであろうナチ党宣伝をただで行うことができたことだった。実際に国民投票一月前の11月17日行われたベルリン市議会選挙ナチ党20%上回る議席手に入れている。 ゲッベルス国会議員不可侵権有していたが、1929年12月ナチ党議員団一丸となって国会から出ていく事件があり、この際一時的に不可侵権失い1928年10月突撃隊員を使ってベルリンユダヤ人商店街襲撃させた件で起訴された。ゲッベルス裁判検事判事散々に罵倒したが、結局2000マルク罰金刑処された。この事件きっかけとなり、リベラル派の間でナチ党対す警戒感徐々に高まりはじめた

※この「党宣伝全国指導者」の解説は、「ヨーゼフ・ゲッベルス」の解説の一部です。
「党宣伝全国指導者」を含む「ヨーゼフ・ゲッベルス」の記事については、「ヨーゼフ・ゲッベルス」の概要を参照ください。

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