作中に登場する用語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/14 05:41 UTC 版)
「Q.E.D. 証明終了」の記事における「作中に登場する用語」の解説
ESD (第4話『銀の瞳』) Electro Static Discharge. 静電気および、これが引き起こす精密回路部品(主には半導体部品)の破壊現象のこと。作内ではこれによって心臓ペースメーカーに深刻な誤作動を引き起こすと表現されている。 ただし、これは静電気が半導体に起す悪影響と同機器と電磁波の関係性および一部の各種機器との親和性の悪さが結びつき、「ストーリー掲載当時、一般において常識とされ広まってしまった話」に由来して取材されたものである。後に当作がドラマ化された際、初めて医療機関および業界団体によって誤解が指摘され、テレビ局に抗議が行き、同番組のプロデューサーが謝罪する事態となった。これに関してはドラマ版の項目も参照。 なお、情報の初出(1998年)から抗議(2009年)までは11年近くもの開きがあり、その間に情報技術や医療技術は格段かつ高度に進歩を遂げている。少なくとも現在では作内にて表現されるような事態は起こりえないとされている。 カオス理論 (第5話 『ブレイク・スルー』) 混沌、無秩序の意が転じて、現在人間の持っている数学理論では、予測不能な現象を扱う理論。「決定論的システムが作り出す、予想不能のふるまい」をあらわす。 モノポール (第7話 『1st,April,1999』) 磁気単極子。通常の磁石はN極、S極の2つの極を持っている(磁気双極子)。これが、単一の極しか持っていないもの、すなわちN極のみ、S極のみを持つとされる仮想的な素粒子。応用することで、莫大な巨富を生みだすとされる。 オイラーの公式 (第13話 『Serial John Doe』) 大数学者レオンハルト・オイラーが一般化した公式。それぞれは無関係な数である、ネイピア数(e)、円周率(π)が、虚数(i)、0、1という基本的な数により、関係するという公式。 ケーニヒスベルクの橋 (第18話 『凍てつく鉄槌』) ケーニヒスベルクを流れる川ある7つの橋を、「1度だけ通ることで、元の場所に戻ってくることが可能か」という問題。つまり、一筆書きが可能かを示した問題である。 ジョンバール分岐点 (第22話 『銀河の片隅にて』) 歴史的に重要な場面に干渉したとき、別の歴史が生まれるという理論を説明する際に使われるSF用語。ジョンバール分岐点とは、その別世界が生まれる分岐となる瞬間のことで、出典(元ネタ)はジャック・ウィリアムスンのSF小説『航時軍団』。関連項目に、タイムパラドックスや平行世界など。 クラインの壷 (第25話 『クラインの塔』) 入口と出口が一緒になっている壷で、始まりも終わりもなく際限なく続く、起点・終点のない壷。メビウスの輪の立体版とも言える。 オッカムの剃刀 (第27話『イレギュラーバウンド』) 単純な答えほど真実に近いという考え方。数学者オッカムが示した。「ある事柄を説明するのに、必要以上の仮説を立ててはならない」というもの。 デデキントの切断 (第29話 『デデキントの切断』) 有理数体を完備化して実数体を構成する方法の一つ。切断とは簡単に言うと、“ある数”より小さい有理数の集合のこと。この“ある数”が有理数の範囲に収まらず実数となるので、これを実数の定義とする。 ポアンカレ予想 (第56話 『エレファント』) 1904年にフランスの数学者アンリ・ポアンカレによって出された、「単連結な3次元閉多様体は3次元球面S3に同相である」という予想。
※この「作中に登場する用語」の解説は、「Q.E.D. 証明終了」の解説の一部です。
「作中に登場する用語」を含む「Q.E.D. 証明終了」の記事については、「Q.E.D. 証明終了」の概要を参照ください。
- 作中に登場する用語のページへのリンク