じき‐たんきょくし【磁気単極子】
読み方:じきたんきょくし
磁気単極子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/04 16:05 UTC 版)
磁気単極子、磁気モノポール(英: magnetic monopole)とは単一の磁荷のみを持つもののことである。
注釈
出典
- ^ Severini, S.; Settimi, A. (2013), “On the Divergenceless Property of the Magnetic Induction Field”, Physics Research International 2013 (ID292834), doi:10.1155/2013/292834
- ^ P.A.M.ディラック 著、岡村浩 訳 『ディラック現代物理学講義』〈ちくま学芸文庫〉筑摩書房、2008年2月 (原著1978年)、192頁。ISBN 978-4-480-09132-1。
- ^ ロバート・L・フォワード 著、山高昭 訳 『竜の卵』〈早川文庫SF〉早川書房、1982年6月 (原著1980年)、62-65,388-395頁。ISBN 4-15-010468-9。
- ^ 山本弘とグループSNE 『サイバーナイト ドキュメント 戦士たちの肖像』〈角川スニーカー文庫〉(再版)角川書店、1990年10月30日、91-96頁。ISBN 4-04-460103-8。
磁気単極子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/29 06:56 UTC 版)
詳細は「磁気単極子」を参照 電気と磁気の関係をひっくり返して、単独で存在する磁極が運動することによって、電場が生じるという現象を想像することはできる。このような空想上の単独の磁極のことを磁気単極子(モノポール)という。ただし、現実に存在する可能性も示唆されており、現在でも研究が進められている。
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磁気単極子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/16 15:36 UTC 版)
詳細は「磁気単極子」を参照 棒磁石が強磁性を持っているのは、棒全体に電子が均一に分布しているからであり、棒を半分に切ってもそれぞれの断片が小さい棒磁石になる。(N極側とS極側で色分けがなされたデザインの棒磁石も存在するが、仮に色が分けられている場所で切断したとしても、それぞれの色の2本の棒磁石ができるだけである。)いずれにしても磁石にはN極とS極ができてしまい、磁石を切断してもN極とS極を分離することはできない。もしも磁気単極子というものが実在するならば、全く新たな磁気効果を生じるだろう。それはN極またはS極がもう一方と対ではなく単独で存在するものを指す。1931年以降2010年現在まで磁気単極子の体系的な探索が行われてきたが、未だに発見されておらず、実在しないと見られている。 以上のような通常の経験に反して、いくつかの理論物理学のモデルでは磁気単極子(モノポール)の存在を予言している。1931年にポール・ディラックは、電気と磁気にはある種の対称性があるため、量子論によって単独の正あるいは負の電荷の存在が予言されるのと同様に、孤立したS極あるいはN極の磁極も存在するはずだ、と述べた。しかし実際には、荷電粒子は陽子と電子のように個々の電荷として容易に孤立して存在できるが、SとNの磁極はばらばらには現れない。ディラックは量子論を用いて、もしも磁気単極子が存在するならば、なぜ観測される素粒子が電子の電荷の整数倍の電荷しか持たないのか、という理由を説明できることを示した。なお、クォークは分数電荷を持つが、自由粒子としては観測されない。 現代の素粒子論では、電荷の量子化は非可換ゲージ対称性の自発的破れによって実現されるとされている。現在のある種の大統一理論で予言されているモノポールはディラックによって考えられた元々のモノポールとは異なることに注意する必要がある。今日考えられているモノポールはかつての素粒子としてのモノポールとは異なり、ソリトン、すなわち局所的に集まったエネルギーの「束」である。こういったモノポールが仮にも存在するとすれば、宇宙論の観測結果と矛盾することになる。宇宙論の分野でこのモノポール問題を解決する理論として考えられたのが、現在有力とされているインフレーションのアイデアである。
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