京都・岡山編「映画村&るい編後日談・転機」パート(1994年 - 2025年)
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京都に帰宅したひなたは、毎朝ラジオ「英会話入門」を聴き、夜や仕事の休み時間も自分のペースで英語学習に励む。錠一郎は有名なジャズトランペッターになった友人・トミー北沢と彼の妻となった奈々の協力でピアノの練習に打ち込む。 5年後の1999年、錠一郎はトミーのアメリカ公演のメンバーとなり、るいを連れて渡米。二人の夢を果たせたが、安子の情報は得られぬまま帰国する。一方、ハリウッド映画のスタッフが撮影のため映画村の視察に来ることとなり、外国人と日常会話が出来るまでに英語が上達したひなたは、英語でのガイドを任され、無事に大役を務める。その後もこの映画の日本人キャストを選考するオーディションのエントリーシートの英訳や雑用などに携わる中、ひなたはこの映画のキャスティングディレクターを務める日系人女性・アニー・ヒラカワと出会い親しくなり、アクション監督助手としてハリウッドに活動の場を移した五十嵐と再会する。一方アニーからのオファーを断り続けていた伴は、五十嵐の説得を受け渋々ながらも映画に出演する。 こうして出来上がった映画「サムライベースボール」が斜陽の時代劇業界に希望を与えていたころ、るいは雪衣の入院の知らせを受ける。雪衣は面会に来たるいに対し、女中時代に安子に嫉妬し続けていたこと、そんな気持ちから幼いるいに母への信頼を損ねさせる話をしたこと、最終的に雉眞家の嫁は安子しかいないと悟ったことを語り、涙ながらに詫びる。数日後に雪衣は死去。幼い頃に憎悪を口にし安子を締め出した事を思い出し、謝りたいと思ったるいは、錠一郎からかつての進駐軍社交場であった偕行社で開催されるクリスマスコンサートで安子に向け「On the Sunny Side of the Street」を歌うことを勧められ出演を決める。 その後、アニーのアシスタントで彼女の甥・ジョージと出会ったひなたは、アニーが映画村に来る予定は無いと知り、クリスマスコンサートのチケットを彼女に渡すよう託す。迎えたクリスマスコンサート当日、観客には大月夫妻にゆかりある人々も訪れ、感動する一方で緊張で落ち着かない様子のるいを見たひなたは、控室のラジオを付けると、番組のゲストにアニーが出演していた。当初はインタビューに英語で応答していたアニーであったが、話が棗黍之丞シリーズに及ぶと、稔と一緒に観た事を思い出して感極まり、亡き稔への思いとるいへの謝罪を涙ながらに日本語で語る。それを聴きアニーと安子は同一人物と確信したひなたは、彼女のスケジュールを調べ、即日帰国すると知り関西空港に向かう。しかし既にアメリカへ飛び発った後と知り、落胆しながらコンサート会場に戻ったひなたは、入り口で佇む安子を見つける。「おばあちゃん」と叫ぶひなたに気づき安子は慌てて走り逃げ回るが、若かりし頃に通った神社に辿り着くと力尽きる。ひなたは彼女を背負いコンサート会場まで送る。ステージで丁度歌っていたるいは、白髪の女性を確認すると彼女に駆け寄り抱きしめ、長年培った英語で心から母への愛を伝える。母娘はその後語らい合い互いのわだかまりも解決し、安子は渡米後にロバートと結婚し、彼の家族からも温かく迎えられ幸せな日々を送った事を打ち明ける。そして安子は大月家に泊まったり、懐かしい面々やゆかりある人々と出会い語らう中で、失われた日本での長年の年月を取り戻していく。一方ひなたは、安子の勧めで語学と映画の勉強のためアメリカの大学に留学する。 2022年、アメリカで活躍するキャスティングディレクターになったひなたは、日本のラジオの英会話講座の講師の依頼を受け、快く引き受ける。2025年、るいは回転焼き屋を桃太郎夫婦に任せ、安子との幼い頃の思い出の場である岡山のジャズ喫茶の経営を引き継ぎ、錠一郎と穏やかな日々を過ごしている。安子は100歳となりアメリカで静かな老後を送っている。ある日ひなたは映画村に行くと、英会話講座のパートナーであるウィリアム・ローレンスと偶然出会い、ひょんなことから彼が初恋相手のビリーと気づく。笑顔で彼と語らうひなたは、流暢な英語で実家の回転焼き屋に彼を誘い、2人でひなたの道を歩き出すのであった。
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