主任技師長とは? わかりやすく解説

主任技師長

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/17 00:48 UTC 版)

ジョージ・チャーチウォード」の記事における「主任技師長」の解説

19世紀から20世紀初頭にかけて、鉄道会社激しく競争繰り広げていた。速度収入につながるが、その速度技術依存していた。チャーチウォードはスウィンドン工場から、一流革新的な機関車グレート・ウェスタン鉄道送り出した。ほぼ間違いなく1900年代初めから1920年代にかけて、グレート・ウェスタン鉄道の2シリンダーあるいは4シリンダー車軸配置4-6-0機関車の設計は、他のイギリスの鉄道会社のどの形式よりも本質的に優れていた。ある機会に、グレート・ウェスタン鉄道取締役はチャーチウォードを問いただし、なぜチャーチウォード設計スター級の2両分値段で、ロンドン・アンド・ノース・ウェスタン鉄道英語版)(LNWR)は3両の車軸配置4-6-0機関車造ることができるのか知りたい述べたことがある伝えられるところによれば、チャーチウォードはこれに対して簡潔に「こちらの1両で向こういまいましい2両に打ち勝て牽引力があるからさ」と答えたという。 チャーチウォードは、当時GWRにとって最重要路線といえた、プリマスに向かうウェスト・イングランドの本線の、サウス・デヴォンの丘陵地帯、デイントン、ラッテリー、ハマードンといったあたりで粘着力最大化するため、従輪付いていない機関車好んでいた。グレート・ウェスタン鉄道すべての路線を走るために課せられた重量寸法制限のために、彼は狭火室ながら燃焼効率良い火室設計した。高いボイラー圧力過熱器組み合わせることで、サウス・ウェールズの炭鉱から掘り出された高い発熱量のある高品質石炭効率的に使用することができた。他の改良点としては、ボイラーにかかる負荷低減するために、上部取り付けられクラック弁の下に給水分配トレイ取り付けたことや、摩耗を減らすため軸受面積大きくしたことなどがある。 チャーチウォードはまた、客車設計進歩させた。彼はグレート・ウェスタン鉄道最初鋼製屋根備えた客車導入した。 チャーチウォードは、アメリカ合衆国フランス蒸気機関車事例から、いくつかの改良点イギリス導入したとされている。そうして導入され中には角張ったベルペア式火室備えたテーパーボイラーや、シリンダーサドル半分ずつ一体鋳造することなどがある。また、急行機関車においてシリンダー台枠左右外側配置するという彼の選択も、当時イギリスでは標準的な方法ではなかった。もちろん、イギリスの事例多く要素そのまま保持された。彼の設計した機関車はほとんどの部分イギリス流の板台枠採用しており、乗務員もまたイギリス流のやり方適応していた。またドームのないボイラー選択も、アメリカよりはイギリス一般的なことであった。 更に重要なこととして、チャーチウォードは機関車設計規格化部品共通化強力に推進した。彼は先に挙げた一体鋳造シリンダーブロックについてその行程直径、それに気筒数によって幾つかの標準設計品を用意し用途要求される性能に応じてそれらから適切なものを選択、それを標準化され設計台枠取り付け、さらに同様に性能応じサイズ規格化されボイラーの中から適切な性能のものを選んで搭載することで、イージーオーダー的に要求性能満たす機関車用意できる様にしていた。こうした設計採用することで、後から設計され新型ボイラーシリンダーブロック交換することにより、古い設計機関車比較容易に最新仕様高性能機へアップデートしたり、用途を喪った古い機関車2形式から必要な部品抽出組み合わせることで求められる用途適した機関車新造せずに用意することができた。 1922年にチャーチウォードは引退しチャールズ・コレット彼の秀で標準化され設計という遺産引き継いだ。これらの設計は、蒸気機関車時代が終わるまでイギリス蒸気機関車方針影響与えたロンドン・ミッドランド・アンド・スコティッシュ鉄道 (LMS) が造った多く形式や、50年後になってからイギリス国鉄造った形式でさえも、明らかにチャーチウォードの基本設計発展形であったLMS5形ブラックファイブ」や、その改良後継機種にあたるイギリス国鉄5形英語版)は、その基本設計1902年最初試作車製作されたチャーチウォードの2900形セイント級)に由来している。 チャーチウォードの名前は、ストーク・ガブリエルのサッカークラブホームグラウンドに付けられている。 イギリス国鉄西部局の47ディーゼル機関車のD1664号(後の47079号)は、1965年2月納入され時点で「ジョージ・ジャクソン・チャーチウォード」と名付けられていた。1979年3月にG.J.チャーチウォードに改称され1987年10月に名前を外された[要出典]。

※この「主任技師長」の解説は、「ジョージ・チャーチウォード」の解説の一部です。
「主任技師長」を含む「ジョージ・チャーチウォード」の記事については、「ジョージ・チャーチウォード」の概要を参照ください。

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