主な共演者たち
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「ルイ・ド・フュネス」の記事における「主な共演者たち」の解説
ド・フュネスはその喜劇の才能によって、多くの共演者とのデュオを演じた。中でもド・フュネスが「私の雌鹿」と呼び、『ルイ・ド・フュネスのサントロペシリーズ』(憲兵シリーズ)の第3作『ルイ・ド・フュネスの大結婚 Le gendarme se marie (憲兵結婚す)』以降で主役クルショーのヒロインを務めたクロード・ジェンサックは、シリーズ以外の多くの映画でもド・フュネスの夫人役を演じ、多くのフランス人は彼女をド・フュネスの本当の妻と思い込んでいた。彼女はド・フュネスと約30年間で11本もの映画で共演した。彼らは1952年、ド・フュネスが『La Puce à l'oreille(耳の中の蚤)』で共演したピエール・モンディの婚約者だった頃に知り合った。彼らの映画での最初の実質的な出会いの時(舞台『格式張らずに Sans cérémonie』での対面の1ヶ月後の1952年の末『La Vie d'un honnête homme(正直者の生涯)』の中での家政夫婦として)、彼女はセミヌードを披露し、ミシェル・シモンにその体を撫で回された。 ド・フュネスはまたミシェル・ガラブリュとも多く共演し、特に『憲兵』シリーズでの上司役で知られ、滑稽な引き立て役を演じた。イヴ・モンタンとの共演では、特に印象的である『大乱戦 La Folie des grandeurs (誇大妄想)』の複数のシーンでの韻を踏んだ「耳掃除の」セリフがすぐに思い起こされるであろう · · 。『L'Aile ou la Cuisse(手羽先かモモ肉か)』でのコリューシュとの共演も注目される。しかしもっとも特筆される共演者は、『大追跡 Le Corniaud(雑種犬/馬鹿者)』と『大進撃 La Grande Vadrouille(大ブラブラ歩き)』でのブールヴィルであろう。 彼はまた息子のオリヴィエ・ド・フュネスとも、『Les Grandes Vacances(大ヴァカンス)』、『L'Homme orchestre(オーケストラの男)』、『パリ大混戦 Le Grand Restaurant(大レストラン)』、『Sur un arbre perché(木の枝の上で)』、『ファントマ/電光石火 Fantômas se déchaîne (ファントマ荒れ狂う)』、『Hibernatus(冬眠者)』で共演した。他にド・フュネスと複数回共演した俳優は、ベルナール・ブリエ(『Les Hussards(軽騎兵)』、『Jo(ジョー)』、『パリ大混戦 Le Grand Restaurant(大レストラン)』)、ジャン・ギャバン(『刺青の男 Le Tatoué』、『パリ横断 La Traversée de Paris』、『エプソムの紳士 Le Gentleman d’Epsom』)、ジャン・マレー(『キャプテン・フラカスの華麗な冒険 Le capitaine Fracasse』、『ファントマ』シリーズ)、モーリス・リッシュ( 『Les Grandes Vacances(大ヴァカンス)』、『パリ大混戦 Le Grand Restaurant(大レストラン)』、『La Zizanie(毒麦)』および『憲兵』シリーズの幾つかの作品)、ミシェル・シモン『La Vie d'un honnête homme(正直者の生涯)』など。またフェルナンデルとは、映画では『Le Mouton à cinq pattes(5本脚の羊)』、『Mam'zelle Nitouche(触るな嬢)』『Boniface somnambule(夢遊病者ボニファス)』、およびジョルジュ・クルトリーヌの戯曲『Un client sérieux(まじめな客)』の朗読レコードで共演した。またギイ・グロッソとミシェル・モドのコンビ(フランス語でグロッソ・モドgrosso modoは「大雑把」を意味するイタリア語からの借用語である)は、『ルイ・ド・フュネスのサントロペシリーズ』(憲兵シリーズ)、『パリ大混戦 Le Grand Restaurant(大レストラン)』をはじめ、『大追跡 Le Corniaud(馬鹿者)』、『大進撃 La Grande Vadrouille(大ブラブラ歩き)』、『L’Avare(守銭奴)』などで二人はド・フュネスの脇役を務めた。 イタリア映画では特にトトと共演している。二人は常に友人だった。ド・フュネスはトトの『L'oro di Napoli (ナポリの黄金)』のフランス語吹き替えを務め、9年後に『I tartassati (重課税者たち)』『Totò, Eva e il pennello proibito (トト、エヴァと禁断の筆)の2作で共演した。後者のフランス語題名はToto à Madrid (マドリッドのトト)、英語版、ロシア語版、ブルガリア語版もこの題名に準ずる。フランスの映画配給会社はド・フュネスの人気にあやかってポスターの主役をド・フュネスに、トトを準主役(ポスターで小さく表示することを意味する)に仕立て、また題名も『Un coup fumant (タバコの一服)』に変えようとしたが、トトに敬意を表するド・フュネスの反対にあって公開が中止され、2005年にDVDが発売されるまでフランスでは公開されなかった。 俳優以外では、ルイ・ド・フュネスは常連の監督や脚本家と共同作業をした。ジャン・ジローは彼に自由な演技を任せた。2人は12本の映画に携わっている。『Pouic-Pouic(プイック・プイック)』、『Faites sauter la banque !(銀行を爆破せよ!)』、『憲兵』シリーズ全6作、『Jo(ジョー)』、『守銭奴 L’Avare』、『La Soupe aux choux(キャベツのスープ)』である。『L’Avare(守銭奴)』に至っては、ド・フュネスとジローは共同監督をも務めた。『L’Avare(守銭奴)』と『La Soupe aux choux(キャベツのスープ)』は、ジャック・ヴィルフリの脚本による。ジェラール・ウーリーとも『大追跡 Le Corniaud(馬鹿者)』、『大進撃 La Grande Vadrouille(大ブラブラ歩き)』、『大乱戦 La Folie des grandeurs (誇大妄想)』、『ニューヨーク←→パリ大冒険 Les Aventures de Rabbi Jacob (ラビ・ヤコブの冒険)』の4本の映画で共作し、それぞれ大成功を得た。本来5本目の映画として『Le Crocodile(クロコダイル)』が加わるはずだったが、ド・フュネスの2度にわたる心筋梗塞によって計画は破棄された。ジャン・アランはド・フュネスとの仕事で幾つもの脚本を書いて、彼をスターとして成功させた。『ファントマ』三部作、『パリ大混戦 Le Grand Restaurant(大レストラン)』、『Oscar(オスカー)』、『Hibernatus(冬眠者)』、『L'Homme orchestre(オーケストラの男)』、『Sur un arbre perché(木の枝の上で)』、『守銭奴 L’Avare』である。ド・フュネスはまた『Les dents longues(長い歯)』、『エプソムの紳士 Le Gentleman d'Epsom』、『Des pissenlits par la racine (タンポポの根)』、『Une souris chez les hommes (人々の中の微笑み)』、『Les Bons Vivants (享楽家たち)』で共演したミシェル・オーディアールについても語っている。
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