中編・未完作・長編の原型
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「山田風太郎」の記事における「中編・未完作・長編の原型」の解説
忍者 帷子乙五郎 1961 - 長編「忍法忠臣蔵」の原型。忍法忠臣蔵の第二章までに相当。紙や糸で何でも切断する特技を持つ主人公。 (「別冊アサヒ芸能」1961.9 ) 忍者化粧蔵 1961 - 町娘や旗本の姫など、美女に化けての隠密が得意な女装忍者と、彼女(彼)に恋する呉服店化粧蔵の娘に迫る忍者・枝垂七十郎の戦い。短編「忍者 枝垂七十郎」は、仏坂源内と枝垂七十郎の決闘など途中が大幅に省略されている。(「サンデー毎日」1961年11月特別号「忍者化粧蔵」) 忍法相伝64 1964 「週刊大衆」連載 - 長編「忍法相伝73」の原型。コント55号主演で映画化。長らく単行本に未収録だったが、ちくま文庫「忍法破倭兵状」に新収録された。 隠密忍法帖(お小人忍法帖) 1965 - 長編「妖の忍法帖(根来忍法帖)」の原型。沼田真田藩・加賀爪上杉藩・三日市前田藩らに不穏な動きあり。改易を狙う公儀はお小人(隠密)を放つが、お小人二人は探るうちに大名家に同情するようになる。大名3家までで連載休止。(「漫画サンデー」1965.1-3 )傘骨連判状 - 公儀に真田家の酷政を直訴しようとする旧領主・沼田家の末裔と百姓たち。根来お小人(隠密)二人は女に化けて潜入する。 傾奇大名 - 婆沙羅な江戸南町奉行として名高い上杉直澄 。江戸の町民を刮目させる資金源は何処にありやお小人二人が探索する。 淫の寵姫 - 謙信を祀る小津神社に参拝する三日市藩の国御前。前田候の代参はカモフラージュで、愛人と密会ではとお小人二人はにらむ。 〆の忍法帖(とじこめ忍法帖) 1967 「オール読物」1967年5月号掲載 - 忍者の肉体による人工授精の試み。 姦の忍法帖(よこしま忍法帖) 「オール読物」1967年11月号、文藝春秋、1968 のち文庫、ちくま文庫 - 各藩が秘蔵の武具で最強を決める大会。「胎の忍法帖」以下の短編を併録。胎の忍法帖(妖胎記) - 織田信長の侵略に抵抗する輪島一族の忍法。 牢の忍法帖(曲牢) - おんな牢に切支丹姉妹が送られて、女囚たちがキリシタンに染まってしまう。 笊の忍法帖(忍ばずの忍者) - 精力絶倫の忍者が受ける三つの試練。 転の忍法帖(筒を売る忍者) - 忍者が町医者となり始めた性転換手術。 淫の忍法帖(むさぼり忍法帖) 1968 「オール読物」1968年7月号掲載 - 子宝に恵まれぬ大名家が、奥方や腰元の相手として五人の男を呼び出す。 叛の忍法帖(さからい忍法帖) 1968 角川文庫、1983 「忍法流水抄」 - 美しい女装の忍者・刈羽が、腰元として大名の奥方に接近し、天下を動かす。(1968年「オール読物」連載時は「忍びの死環」)倒の忍法帖(越後忍法帖) 1967 (「小説現代」1967年11月号では「忍法倒蓮華」) - 高田藩75万石・松平忠輝を女性化させようとする雪ノ外記・お貞夫婦の忍法。 忍法関ケ原 文藝春秋 1970 のち文春文庫、講談社文庫、ちくま文庫 - 中編集。忍法関ケ原 - 関ケ原の直前、国友村の鉄砲鍛冶を味方につけようと、徳川・石田による「忍者」を使った代理戦争。 忍法甲州路(忍法無明剣) - 眠りの忍法対眠りの剣術。「体の一部だけ眠る」「半分眠る」など秘技を見せる忍者たちに、寝ぼけ女郎が挑む。 忍法天草灘(邪淫の雅歌) - 切支丹を改宗させるべく、長崎に婚約者同士の忍者カップルが派遣される。互いに、相手の男性器を持ち合って楽しむ男色行為、美男と醜女の性交を見て興奮する視姦行為、といった異常性癖が懺悔で語られる。 忍法小塚ッ原 - 首切り役人が忍者だったという設定。短編「首」と連作になる。 くノ一紅騎兵(忍法万華鏡) 1971 講談社 のち 1979 角川文庫 - せがわまさきにより漫画化。 美少年の姿と美女のなりを使い分ける上杉の忍者。「叛旗兵」「能登忍法帖(忍法忠臣蔵)」で柳生(十兵衛)・里見(八犬伝)に次ぐ「上杉三部作」の構想。(『小説宝石』1971年1月号)
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