ペンローズ=ハメロフ アプローチとは? わかりやすく解説

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ペンローズ=ハメロフ アプローチ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 17:05 UTC 版)

量子脳理論」の記事における「ペンローズ=ハメロフ アプローチ」の解説

理論物理学者ロジャー・ペンローズ麻酔科医スチュワート・ハメロフによって提唱されているアプローチ二人によって提唱されている意識に関する理論は Orchestrated Objective Reduction Theory統合され客観収縮理論)、または略して Orch-OR Theory(オーチ・オア・セオリー)と呼ばれる意識何らかの量子過程から生じてくると推測している。ペンローズらの「Orch OR 理論によれば意識ニューロン単位として生じてくるのではなく微小管呼ばれる量子過程起こりやすい構造から生じる。この理論に対しては、現在では懐疑的に考えられているが生物学上の様々な現象量子論応用することで説明可能な点から少しずつ立証されていて20年前から唱えられてきたこの説を根本的に否定できた人はいないとハメロフ主張している。。 臨死体験関連性について以下のように推測している。「脳で生まれ意識宇宙世界で生まれ素粒子より小さ物質であり、重力空間時間にとわれない性質を持つため、通常は脳に納まっている」が「体験者の心臓止まると、意識は脳から出て拡散する。そこで体験者が蘇生した場合意識は脳に戻り体験者が蘇生しなければ意識情報宇宙在り続ける」あるいは「別の生命体結び付いて生まれ変わるのかもしれない。」と述べている。 理論簡潔な概説 "What is Consciousness?" at quantumconsciousness.org ハメロフサイトにある理論解説ページ。図が豊富に用いられており話の概要をつかむのに便利。 Stuart Hameroff, Roger Penrose. "Conscious Events as Orchestrated Space-Time Selections" Journal of Consciousness Studies, Volume 3, Number 1, 1996 , pp. 36-53(18) 1996年JCS投稿されハメロフペンローズ共著論文書籍 理論の背景などを知るのに有用ペンローズの<量子脳理論心と意識科学的基礎もとめて』<ちくま学芸文庫筑摩書房 2006年 ロジャー・ペンローズ著,竹内薫茂木健一郎訳・解説徳間書店1997.5 ISBN 978-4480090065 竹内薫茂木健一郎によるペンローズ・ハメロフ理論解説書139ページから194ページ上のJCS論文邦訳収められている(茂木健一郎訳「意識マイクロチューブルにおける波動関数の収縮として起こる」)。 これらの理論科学的な枠組み述べられているが、科学者個人的な信条切り離すことは困難である。提唱者意見は、意識本質に関する直感主観的な考え基づいていることが多い。例えば、ペンローズ次のように書いている。 私の見解では、意識的な活動シミュレートすることさえもできないだろう。意識的な思考起こっていることは、計算機はまった真似できないものなのである(…)もし何かが意識持っているかのように振る舞ったからといって、それが意識を持つ言えるだろうか人々はそれについて、終わりのない議論続けている。ある人々このようにうだろう、「さあ、君は運用視点を持たなければならない意識が何なのかなんて知りやしないさ。ある人物意識があるのかないのか、どうやって判断するんだ?彼らの行動判断するしかない計算機ロボットにも同じことが当てはまるだろ」と。他の人々こう言うだろう、「いいや、それが何かを感じているかのように振舞うことをもって、それが何かを感じているとは断言できない、というだけに過ぎない」と。私の考えは、そのどちらとも違う。ロボットは、本当に意識がない限りあたかも意識あるかのように説得力のある振る舞いをすることすらないだろう---そのロボットがすべて計算機によって制御されている限りありえないペンローズはこう続ける。 脳がやっていることの多くは、計算機できることだ。私は、脳が行動作すべてが計算機で行うものとは完全に異なと言っているのではない。私が主張しているのは、意識が行っていることは何かが違うということだ。私は意識物理学超えている、とも言っていない---我々が今知っている物理学超えているとは言っているが(…)私が言いたいのは、物理学にはまだ我々が理解していない何かがあるはずで、それは非常に重要で、非計算機的な性質のものだということである。それは私たちの脳に限ったことではなく、外に広がる物理的な世界にも存在するものなのだ。しかし、それは通常、まったく重要でない役割担っている。それは、量子物理学レベル古典物理学レベル振舞いの間の橋渡しをしているはずで、そこで、量子測定登場しなければならないのだ。 ローレンス・M・クラウスは、ペンローズ考えあからさまに批判している。 ロジャー・ペンローズは、量子力学根本的な規模で、意識関係するかもしれない示唆することで、多くニューエイジかぶれの変人たちを活気付かせている。「量子脳理論」という言葉聞いたら、疑った方がいい(…)多く人々ペンローズの説の合理性疑っている。なぜなら脳は独立した量子力学の系ではないからだ。

※この「ペンローズ=ハメロフ アプローチ」の解説は、「量子脳理論」の解説の一部です。
「ペンローズ=ハメロフ アプローチ」を含む「量子脳理論」の記事については、「量子脳理論」の概要を参照ください。

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