フランス語マグレブ文学第一世代とは? わかりやすく解説

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フランス語マグレブ文学第一世代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/25 23:30 UTC 版)

ムールード・マムリ」の記事における「フランス語マグレブ文学第一世代」の解説

マムリは、『貧者息子』(1950年)のムールード・フェラウン、『アフリカの夏』(1959年)のムハンマド・ディブ、『ネジュマ』(1956年)のカテブ・ヤシーンとともにアルジェリア(またはマグレブ全体)のフランス語作家第一世代であり、フランス語マグレブ文学フランス語版)の先駆者とされる日本アラブ文学マグレブ文学翻訳最初に紹介されたのは1970年代のことであり、1974年野間宏編『現代アラブ文学選』、1978年から80年にかけて野間宏前嶋信次編『現代アラブ小説全集』全10巻刊行された。4人の第一世代作家それぞれ邦訳が1冊刊行されたのみであるが、ディブの『アフリカの夏』とマムリの『阿片と鞭』は他の第一世代作家先駆けて、この『現代アラブ小説全集』として刊行された。この2人アルジェリア作家以外は、エジプト作家が5人のほか、レバノンパレスチナスーダンそれぞれ1人である。マムリは国際ペンクラブ国際アジア・アフリカ作家会議会員であり、特に国際アジア・アフリカ作家会議アルジェリア代表として1974年日本アラブ文化連帯会議出席するために来日している。また、上述のように人類学者として日本の研究者との交流があった。 彼はこのほか、アルジェリア独立の翌1963年アルジェリア作家連合結成参加し1966年まで会長務めた事務総局長を務めたのは、植民地主義闘った詩人ジャン・セナック(フランス語版)である。マムリは会長辞任した理由について、組織とは結局規律に従うこと、形式主義全体主義であって、「顔があって、名前があって、心がある個人を羊のように囲い込むことである」と考えたからであると説明している。 マムリは処女作忘れられた丘』のほか、『義人眠り』(1952年)、『阿片と鞭』(1965年)、『横断』(1982年)の長編4作と短編集2冊を発表した雑誌掲載短編を除く)。アルジェリア独立3年後発表された『阿片と鞭』は、アルジェリア独立戦争背景にカビリー社会の変容内部崩壊描いた作品であり、独立の達成描かれないまま、砲弾受けて壊滅する場面で終わっている。この作品1969年にアフメド・ラシュディ(フランス語版監督によって映画化されアルジェリア映画古典となっているが、原作違ってアラビア語による作品であり、カビール語人名も、たとえば「アミルーシュ」が「アッバース」に変更されるなど、ベルベル語表現がかなり失われている。ラシュディはマムリに人類学観点から評論を書くよう依頼したが、マムリはいったん断った後、説得され執筆したものの、映像見ないまま執筆した。にもかかわらず映像にも状況にも歴史場面にも完全に一致する内容であったラシュディ語っている。なお、邦訳阿片と鞭』には、マムリと同様に異言語」で執筆する金石範による小論添えられている。

※この「フランス語マグレブ文学第一世代」の解説は、「ムールード・マムリ」の解説の一部です。
「フランス語マグレブ文学第一世代」を含む「ムールード・マムリ」の記事については、「ムールード・マムリ」の概要を参照ください。

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