ファティマ・ファッション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 15:05 UTC 版)
「ファティマ (ファイブスター物語)」の記事における「ファティマ・ファッション」の解説
純血の騎士の細胞から作られているファティマは、騎士以上に劣性遺伝子のかたまりであるため特有のアレルギーを持っている。また、「一目で人間と区別できなければならない」、ファティマの美貌により一般人が劣情など誤った行動を起こさないよう「人前で素肌を晒してはいけない」「外部から瞳が見えてはいけない」など星団法上の規制もあるため、専用の服(ファティマスーツ)を纏っている。基本的には戦闘用と私服にわけられる。 ファティマスーツには成長タイプを即座に判断できるなどのメリットもあるが、対戦闘用の機能やファティマがアレルギーを起こさない高価で希少な天然素材(作中においては人間用の繊維素材は分子を直接操作して作られるため、ナイロンなどの石油を精製して作られる化繊も天然素材に含まれている)などが用いられているため、日本円に換算して一着数億円という高額品であり、カスタムスーツとなれば数十億円台にまで跳ね上がることになる。そのため、費用面や星団法の大規模改正などによる対応の問題などの事情によってAP騎士団やノイエ・シルチスといった大国の騎士団でさえも騎士団内で統一仕様のファティマスーツを供給しきれないという事態も発生している。特に予算の限られた中小国家の騎士団や個人で活動している騎士は更に顕著であり、時には工場やマイトの元から出てきたばかりの素の服装で過ごすことも強いられる場合もあるという。これは数が少ない男性型ファティマにもしわ寄せがあり、頻繁に着替える必要がある下着などは女性型用の服を着ていることが多い。 ファティマスーツを製作する専門のマイスター(職人)も存在し、その特質からファティマ・マイトと同等の待遇を受けている。代表的なマイスターはシリーズ・サリアッカー・パナフランシス・シアン公爵夫人である。 グロスフェイス ファティマが登場した当初のスタイル。ファティマの美しい顔は決して人に見られてはならないとされ、プラスチックの仮面の着用が義務付けられていた。鏡面的な仮面からグロスフェイスと呼ばれる。服装は機能優先の装甲を備えた戦闘スーツ。 『重戦機エルガイム』で構想されていたファティマも、世の女性の嫉妬を避けるために顔を隠しているとされていた。 アイスダートスタイル=初期アシリア・セパレート グロスフェイスの時よりも規制が緩められたスタイル。仮面の代わりにアイコンタクトの装着が義務付けられ、長年に渡って続く規制となる。服装は機能優先の装甲スーツが主流だが、徐々にファッション性が備わるようになる。 マンティック・モード アルセニック・バランス(クロームの母)が考案した、宇宙生活に適したファティマ・スーツ。マントを羽織るような感じで全体的にゆったりとした印象のデザイン。着用したファティマはタイ・フォンとダイオードが登場している。この両者は宇宙での活動を主目的に製作されたか、実際に宇宙生活が長いファティマである。また、Fネームファティマも通常作戦行動時はマンティック・モードを着用する。 デカダン・スタイル アイスダート・スタイルからさらに規制が弱くなったファッション。装甲スーツの機能性よりも、ブラウスやタイツなどを用いた軽装によって身軽に動けることに重点が置かれている。スーツによるS型・M型・L型の識別が重視されだしたのもこの頃から。原則として顔と手以外の素肌は見せてはいけないものの、タイツやソックスなど脚のラインが見える物は許され、末期には肌の透けるストッキングも用いられるなどさらに規制が緩くなっている。しかし有力な騎士団や騎士ではさらに羽目を外す者が出だし、さらに一般民がスタイルを真似をしだしたため、規制強化が行われることとなった。 『重戦機エルガイム』時代から引き続き使用されているファティマ・ファッションで最初に発表されたモードであり、その後の基本となっている。 プラスティック・スタイル デカダン・スタイルの規制を逸脱したデザインが多く見られるようになったことから、規制強化として星団暦3000年より施行されたファティマ・ファッション。星団暦2996年に改訂された規定(性的アピールの排除などのため、顔以外は素肌が透けた状態で見せてはならず、髪もボンネットで覆うなど最低限の露出に限る)に対して、シアン夫人がそれに真っ向から対抗して、規制を遵守しながら腕や脚までぴったりと覆った一体化型スーツを開発、全身のラインを強調する強烈なデザインとした。この時期からファティマのコンタクトレンズは取り外されることとなり、結果、夜行生物のように暗闇で光が当たると眼が光るのが確認できるようになった。また本スタイルに対応すべく、MHのファティマ・コクピットが新設計の物に更新されることとなった。 ファティマを模倣したファッションがアニメや漫画に蔓延してきたことに永野護が反発して、全面的に改められたものである。 カレント・スタイル 戦闘用のプラスチック・スタイルが日常生活に適さないことから、戦闘時以外に着用するために設定されたスタイル。戦闘時や公の場に出る場合にはプラスティック・スタイルを着用するなど使い分けている。 ガーメント・スタイル L.E.D.ミラージュ搭乗用の専用ファティマ・スーツ。ファティマの外見をすべて隠し、個体識別は不可能。宇宙空間での使用が想定されていたため、密閉スーツである。 ビスケット・スタイル=アシリア・セパレート アイスダートスタイルの改良発展型。正式にはアシリア・セパレート・ウェポン・ルール・スーツ(アシリア型分離兵器制御服)。極めて高価であるため騎士やファティマでなく国家や騎士団の所有となっており、ファティマが死亡した際は同体型の別のファティマに継承される。GTMの外部からの遠隔操作が可能。FネームファティマもGTMに搭乗する時はこちらへと着替える。 ダブル・アライメント アマテラスがラキシスのためにシアン夫人に特注したスーツ。騎士服とアシリアの両方の機能を持つがその分コストも天文学的で、売値は「300万フェザー(約15億円)」シアン夫人はミラージュAFへの制式採用を狙っていたが叶わず、もう一着の試作品はヨーンのパートナーとなったパルスェットに進呈された。ラキシスはベラ最終決戦で着用し、支隊長ナルミ騎がジィッドの奇襲を受けた際に遠隔操作で救助している。
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