パラドックスの概要とは? わかりやすく解説

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パラドックスの概要

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/18 15:40 UTC 版)

グルーのパラドックス」の記事における「パラドックスの概要」の解説

グルー(grue)とは、緑を意味する英語グリーン(green)と、青を意味する英語ブルー(blue)から作った言葉で、たとえば、「2050年1月1日までに初め観察された緑(green)のものと2050年1月1日以降初め観察された青(blue)のものを指す言葉」と定義されるグルーは、緑と青の切れ目にどの時点をとるかで無数の定義がありうるが、この言葉は「2050年1月1日までは緑、2050年1月1日以降は青を意味する言葉」と定義されわけではないので、時間経過によって変化するような定義を与えたわけではない。このとき「エメラルドは緑である」という命題について考えると、2000年段階でわれわれが持つ証拠はすべて、同時にエメラルドグルーである」という命題証拠でもあることから、この2つ命題同じくらい強く検証されている。しかしながら2050年以降初め観察されるエメラルドどういう色を持つかについてはこの2つ命題はまった異な予測をすることになる。 このパラドックスヒューム懐疑主義をうけて、その深刻さを示すものであるヒューム的な懐疑避けるために斉一性原理(すでに観察したものはまだ観察していないものと似ている)を認めたとしても、どういう斉一性想定するか(エメラルドは緑だという斉一性か、エメラルドグルーだという斉一性か)によって、事実上あらゆる予測斉一性原理両立してしまう、ということ示している。 われわれは、無意識に投射可能(projectible)な述語(緑はこちらに分類される)とそうでない述語グルーはこちらに分類される)を分け投射可能な述語のみを帰納に使う。しかし、投射可能性正確に定義することも投射可能な述語だけが帰納使える考え根拠を示すことも非常に困難である。

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パラドックスの概要

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/06 16:50 UTC 版)

暗い太陽のパラドックス」の記事における「パラドックスの概要」の解説

地球の歴史初期段階においては太陽の光度は現在の値の 70% 程度しかなく、現在に至るまで徐々に増加し続けている。そのため、当時地球上液体の海を維持するためには太陽の光が弱過ぎた考えられる。このことと地球上で発見されている地質学的および古生物学的な証拠矛盾するということが、1972年天文学者カール・セーガンGeorge Mullen によって指摘された。 標準太陽モデル英語版)によると、太陽のような恒星主系列段階寿命の間に、核融合によって引き起こされるコア収縮伴って徐々に光度上昇する。つまり、若い頃太陽は現在よりも光度低く暗かった予想される40年前太陽モデルから予想される光度と、現在の地球温室効果ガス濃度考慮すると、当時地球表面全て凍りついてしまっていたことが予想される。しかし地質学的な記録からは、過去地球表層24年前から 21年前までのヒューロニアン氷期時期を除くと、継続的に比較温暖であったことが分かっている。また、液体の水存在関連する堆積物は、古いものでは38億年前のものが発見されている。さらに初期生命誕生兆候は最も古いものは35億年前までさかのぼり、また炭素同位体現在のものと非常によく一致している。 これらの、若い太陽暗く地球表面液体の水維持できるほどの光度持っていなかったという理論的な推測と、地球表面には形成後の早い時期から継続的に液体の水存在し続けていたことを示す地質学的古生物学的な証拠矛盾している。これが暗い太陽のパラドックスであり、解決のための有力な仮説提案されているものの、未解決の問題となっている。

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