パラドックスの源泉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 09:40 UTC 版)
「リシャールのパラドックス」の記事における「パラドックスの源泉」の解説
リシャールが構成しようとする数をリシャール数Rと呼ぶと、この数を構成するための操作的定義のうちにリシャール文によって順序付けた実数の集合全体が暗黙のうちに含まれていると考えられる(循環定義)。 今、リシャール文によって順序付けた実数の集合全体をE1とする。仮に、E1全体が予め確定されていなければ、Rは構成されない。一方、Rが構成されるならば、E1全体にRが属することはなく(何故ならば、RはE1全体に操作を加えて作られる新たな実数であるから)、E1にRを加えた実数の集合E2に属することとなる。しかし、実数の集合E2に対して、再度リシャール数を構成することができる。それをR’とすると、RとR’は一致しない。R’は実数の集合E2にR’を加えたE3に属する‥(以下、同様)。つまり、リシャール数はある外延が確定された任意の実数の集合Enに対して常に構成可能である。
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