パラドックスの回避
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 09:40 UTC 版)
「リシャールのパラドックス」の記事における「パラドックスの回避」の解説
現在で集合論の公理系として最も広く用いられているZFCでは、「実数を明確に定義する日本語の文」といった概念は数式(論理式)によって表現できない、という理由で回避(取り扱わない)している。
※この「パラドックスの回避」の解説は、「リシャールのパラドックス」の解説の一部です。
「パラドックスの回避」を含む「リシャールのパラドックス」の記事については、「リシャールのパラドックス」の概要を参照ください。
パラドックスの回避
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 23:44 UTC 版)
「ツェルメロ=フレンケル集合論」の記事における「パラドックスの回避」の解説
ツェルメロが ZF の元となる公理系を1908年に発表した最大の動機は、実数が整列可能だとする彼の証明を弁護することであった。しかし、同時に彼はその当時すでに知られていたパラドックスを回避しなければいけないこともわかっていた。代表的なものとしては、ラッセルのパラドックス、リシャールのパラドックス、ブラリ=フォルティのパラドックスがある。これらのパラドックスは、集合を構成する方法に制限を付けている ZFC の中では展開できない。 例えば、ラッセルのパラドックスで用いられるラッセルのクラス(集まり) R = { x ∣ x ∉ x } {\displaystyle R=\{x\mid x\notin x\}} は ZFC の中では構成できないし、リシャールのパラドックスで用いられる構成は論理式で記述できない。 ラッセルのクラスRが集合でないことから集合全体のなすクラス(集まり) V = { x ∣ x = x } {\displaystyle V=\{x\mid x=x\}} も集合でないことがわかる。なぜならもしVが集合なら分出公理からRも集合になってしまうためである。 ここまでの議論で使われた公理は外延性公理と分出公理のたった二つだけであるであることを最後に注意しておこう。
※この「パラドックスの回避」の解説は、「ツェルメロ=フレンケル集合論」の解説の一部です。
「パラドックスの回避」を含む「ツェルメロ=フレンケル集合論」の記事については、「ツェルメロ=フレンケル集合論」の概要を参照ください。
- パラドックスの回避のページへのリンク