パラドックスとはとは? わかりやすく解説

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パラドックスとは

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/12 13:24 UTC 版)

パラドックス」の記事における「パラドックスとは」の解説

「妥当に思える推論」は狭義には(とりわけ数学分野においては形式的妥当性をもった推論、つまり演繹のみに限られる。しかし一般的にはより広く帰納などを含んだ様々な推論利用される。また「受け入れがたい結論」は、「論理的な矛盾」と「直感的に受け入れがたいが、別に矛盾はしていないもの」に分けることができる。狭義には前者場合のみをパラドックスと言い広義には後者パラドックスという。こうした区分は主に数学分野中心に行われるもので、結論直感的に受け入れやすいかどうかではなく公理系無矛盾性をより重視する所から来る区分である。論理学者ハスケル・カリーは、単に直感反しているだけで矛盾含んでいないパラドックスのことを、擬似パラドックス(pseudoparadox)、と呼び矛盾を含むパラドックス区別した数学以外分野では「パラドックス」という言葉はよりラフに用いられ、「ジレンマ」、「矛盾」、「意図反した結果」、「理論現実ギャップ」等、文脈により様々な意味に用いられるその中で我々東洋人にとって特に重要なのは、西洋的である形式論理学や、個物一般へ還元する演繹主義二元論から、それを超出して背理二元論によった否定的な意味でない)矛盾論理学孤高になしている西田幾多郎哲学である。[要出典] 日本語では逆説逆理背理訳される語源ギリシャ語(παράδοξον < παρα-, para-:反対の + δόξα, dóxa: 意見)。有名なものに、自己言及のパラドックスリシャールのパラドックスベリーのパラドックスがある。 以下、辞書における定義を引用する一般に容認される前提から、反駁しがたい推論によって、一般に容認し難い結論を導く論説逆理パラドックスまたは逆説)という。一見正しそうでも、よく考えれば間違った前提欠陥のある推論用いている場合虚偽fallacy, paraligism)と呼ぶべきだが、これも広い意味では逆理含められる日常感覚的に理解し難い事実を導く科学的数学的推論もしばしば逆理といわれるバナッハ-タルスキの逆理はその好例である〔…〕。このようなものを擬似逆理であるとして、論理的な矛盾を導く二律背反antinomy)を真性逆理とする立場がある一方で二律背反は単に矛盾であって逆理でないという見方もある(後略)。 — 「逆理日本数学会編『岩波 数学辞典 第4版岩波書店2007年ISBN 978-4-00-080309-0) 言葉のもともとの意味では、〈パラドックス〉とは一般に受け入れられている見解反す命題ギリシア語でparadoxa)という。論理学でこの言葉厳密な意味で用いるときは、証明されるはずのない矛盾命題が、妥当な推論によって、あるいは少なくとも一見妥当な推論によって導かれることを〈パラドックス〉と呼ぶ。 — 内井惣七パラドックス」『岩波 哲学・思想辞典岩波書店1998年ISBN 978-4-00-080089-1) 常識的見解矛盾するように見え見解、あるいは真理矛盾するように見えて、実はそうではない説。 — 「パラドックス青本和彦編集)、上野健爾編集)、加藤和也編集)、神保道夫編集)、砂田利一編集)、高橋陽一郎編集)、深谷賢治編集)、俣野博編集)、室田一雄(編集)『岩波 数学入門辞典岩波書店2005年ISBN 978-4-00-080209-3)

※この「パラドックスとは」の解説は、「パラドックス」の解説の一部です。
「パラドックスとは」を含む「パラドックス」の記事については、「パラドックス」の概要を参照ください。

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