ナッシュ・モーターズ社とは? わかりやすく解説

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ナッシュ・モーターズ社

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 03:48 UTC 版)

ナッシュ・モーターズ」の記事における「ナッシュ・モーターズ社」の解説

ナッシュモーターズゼネラルモーターズ(GM)社長だったチャールズ・W・ナッシュGM離れた後、トマス・B・ジェフリー・カンパニー買収して1916年創業した会社である。ジェフリー自動車創成期に「ランブラーブランド自動車生産したことで知られている。 会社創業時の成功多くは、チャーリー・ナッシュ信頼置いていたフィンランド出身技術者ニール・エリック・ワルバーグ(Nils Erik Wahlberg 1885-1970)によるところが大きかった。ワルバーグはフィンランド当時ロシア帝国領)とスイスフランスで工学学び1909年渡米してからは高級車メーカーパッカード軽量大衆車メーカーのトーマス・モーターで自動車開発経験積んだ人物で、自動車業界でその技術者として技量見込んだチャーリー・ナッシュスカウトされナッシュ創業参画した。彼は1920年代後期にはナッシュ社の技術担当重役となり、1952年退職するまでナッシュ技術面多く担った。 ワルバーグは風洞実験パイオニアで、また、現代的なフロースルータイプベンチレーション(吹き抜け通気機構)を自動車もたらした技術者でもある。これは新鮮な外気自動車空気循環機構取り入れ前方から導入して暖めたり冷やしたりした空気を、後方向けて設置した通気口ベント)から排気するのである。この技術は、除湿や、走行中の車内車外との気圧均一化にも効果があった。排気まで考慮しない原始的な開閉ベンチレーター頼っていた他社比べ極めて進んだ方式であったシャーシ設計にも独自性見られ前後車輪間の幅(トレッド)が同じでない独特の特徴をもったモデルもあった。後輪よりも前輪トレッドが少し狭めたもので、コーナリング時安定性高まった(深いわだちのある道では却って乗り心地悪くしたが)。 1920年代末以降1930年代にかけてのナッシュ社は「顧客支払い上のものを与えよ」("Give the customer more than he has paid for")というスローガン打ち出したが、実際に当時ナッシュ車はその言葉値する優秀な製品であった当時革新的な設計としては直列8気筒エンジンがある。各気筒全てベアリング配置し剛性高めた9ベアリングクランクシャフトと吸排気効率良いオーバーヘッドバルブ(OHV)機構組み合わせて高速化適した構造とし、しかも点火確実なツインスパークプラグも装備した高級な設計であった1932年アンバサダーは、変速容易にするシンクロメッシュ・トランスミッション、フリーホイール登坂加速時以外は惰性走行可能で燃費改善できる喧伝され1930年代一時流行したその後廃れた)、自動集中シャーシ注油当時ロールス・ロイスなど限られた高級車メーカー採用していた高度なシステムである)、低床化に役立つウォームギアドライブリアエンドを採用しサスペンション車内から調整できた。

※この「ナッシュ・モーターズ社」の解説は、「ナッシュ・モーターズ」の解説の一部です。
「ナッシュ・モーターズ社」を含む「ナッシュ・モーターズ」の記事については、「ナッシュ・モーターズ」の概要を参照ください。

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