ソユーズMS-25とは? わかりやすく解説

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ソユーズMS-25

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/14 09:20 UTC 版)

ソユーズMS-25
オーロラに照らされるソユーズMS-25
名称 ISS 71S
任務種別 ISS乗員輸送
運用者 ロスコスモス
COSPAR ID 2024-055A
SATCAT № 59294
ウェブサイト en.roscosmos.ru
任務期間 183日 23時間 22分 54秒
特性
宇宙機 ソユーズMS No.756
宇宙機種別 ソユーズMS
製造者 RKKエネルギア
打ち上げ時重量 7,152 kg (15,767 lb)
乗員
乗員数 3
乗員 トレイシー・コールドウェル・ダイソン
打ち上げ
着陸
コールサイン Kazbek
任務開始
打ち上げ日 2024年3月23日 12:36 UTC[1]
ロケット ソユーズ 2.1a
打上げ場所 バイコヌール宇宙基地31番射点
打ち上げ請負者 プログレス国家研究生産ロケット宇宙センター
任務終了
着陸日 2024年9月23日 11:59UTC
着陸地点 カザフステップ
軌道特性
参照座標 地球周回軌道
体制 低軌道
傾斜角 51.66°
ISSのドッキング(捕捉)
ドッキング プリチャル 天底
ドッキング(捕捉)日 2024年3月25日 15:03 UTC
分離日 2024年9月23日08:36 UTC
ドッキング時間 181日 17時間 33分

(左から)ノヴィツキー、ヴァシレフスカヤ、ダイソン

ソユーズMS-25は、2024年3月23日にバイコヌール宇宙基地から国際宇宙ステーションに向けて打ち上げられた、ロシアのソユーズの有人飛行[2][3]

クルー

このミッションは米国のトレイシー・コールドウェル・ダイソンと、ベラルーシマリナ・ヴァシレフスカヤ英語版という女性宇宙飛行士2名が搭乗するミッションとなる[4]。また、指揮官であるオレッグ・ノヴィツキーが、ソヴィエト連邦白ロシア・ソビエト社会主義共和国(現在のベラルーシ)のミンスク州チェルヴェニで生まれたため、ベラルーシからの2人の人物が搭乗したことも特徴である。

アメリカの宇宙飛行士トレイシー・コールドウェル・ダイソンは、少なくとも一人以上のアメリカ人ロシア人のクルーがISSに搭乗しているようにするためのソユーズ=ドラゴン乗員交換システムの一部としてアレクサンダー・グレベンキン英語版と交代した。これによって、米国とロシアが継続的に宇宙ステーションに場所を占めることが可能となり、ソユーズ MS-10の打ち上げ失敗のようないずれかの宇宙船の地上待機状態を防止したり、あるいは天候不順によって打ち上げが延期されたスペースX Crew-3などのようにクルー交代ミッションの打ち上げ遅延を補うためにバックアップクルーのシナリオ維持が可能となる[5][要検証]

正クルー

地位 打ち上げ機乗組員 着陸機乗組員
指揮官 オレッグ・ノヴィツキー, ロスコスモス
訪問
4回目の宇宙飛行
オレグ・コノネンコ, ロスコスモス
第69/70/71次長期滞在
5回目の宇宙飛行
第1フライトエンジニア/宇宙飛行参加者 マリナ・ヴァシレフスカヤ英語版[4], ベラルーシ宇宙局英語版
訪問
1回目の宇宙飛行
ニコライ・チュブ英語版, ロスコスモス
第69/70/71次長期滞在
1回目の宇宙飛行
第2フライトエンジニア トレイシー・コールドウェル・ダイソン, NASA
70/71次長期滞在
3回目の宇宙飛行

予備クルー

地位 乗組員
指揮官 イワン・ワグネル英語版, ロスコスモス
宇宙飛行参加者 アナスタシア・レンコーワ英語版, ベラルーシ宇宙局英語版
第2フライトエンジニア ドナルド・ペティ, NASA

フライト

当初、2024年3月21日の打ち上げが予定されていたが、発電機のうちの一つで電圧が低下したことから中止された[6]。2024年3月23日の2回目の打ち上げの試みは無事成功した[1]

ダイソンは国際宇宙ステーションで約6ヶ月滞在した。ロスコスモスの宇宙飛行士オレッグ・ノヴィツキーおよびベラルーシからの宇宙訪問者マリナ・ヴァシレフスカヤ英語版は、21回目のISS長期滞在への訪問者英語版として国際宇宙ステーションで約13日間過ごした後ソユーズMS-24に乗って帰還した[7]

ドッキング解除と帰還

長期滞在が完了後、ダイソンはロスコスモスの宇宙飛行士オレグ・コノネンコおよびニコライ・チュブ英語版とともに2024年9月23日にユーズMS-25で地球に帰還した。

コノネンコとチュブはソユーズ MS-24宇宙船にNASAの宇宙飛行士ローラル・オハラ英語版とともに搭乗し、2023年9月15日にISSに到着した。コノネンコとチュブは国際宇宙ステーションでおよそ374日滞在した。そのため、コノネンコは地球に帰還するまでに累計1,111日を宇宙で過ごした。コノネンコは2024年2月4日7時30分8秒(UTC)にゲンナジー・パダルカが保持していた878日間の宇宙滞在の世界記録を破った。彼はその後、2024年2月25日、2024年6月4日、2024年9月12日にそれぞれ900日、1,000日、1,100日を宇宙で滞在した最初の人物となった[8][9]

脚注

 この記事にはパブリックドメインである、アメリカ合衆国連邦政府が作成した次の文書本文を含む。NASA Astronaut Tracy C. Dyson Receives Third Space Station Assignment. アメリカ航空宇宙局.

  1. ^ a b Crewed Soyuz Spacecraft Launches to Station” (英語). NASA (2024年3月23日). 2025年3月14日閲覧。
  2. ^ Космодром Байконур” [Baikonur Cosmodrome]. 2023年12月12日閲覧。
  3. ^ Next year’s Russian manned missions to ISS due in March, September”. 2024年3月6日閲覧。
  4. ^ a b Belarusian female astronaut to go ISS in March 2024 — Roscosmos”. タス通信 (2023年5月30日). 2025年3月14日閲覧。
  5. ^ Rogozin says Crew Dragon safe for Russian cosmonauts”. SpaceNews (2021年10月26日). 2021年12月17日閲覧。
  6. ^ Soyuz MS-25 Launch Scrubbed” (英語). NASA (2024年3月21日). 2025年3月14日閲覧。
  7. ^ O’Shea, Claire (2023年9月15日). “NASA Astronaut Tracy C. Dyson Receives Third Space Station Assignment”. NASA. 2023年9月19日閲覧。
  8. ^ Russian cosmonaut sets new record for most total time in space — more than 878 days” (英語). ABC (2024年2月4日). 2024年2月4日時点のオリジナルよりアーカイブ2024年2月4日閲覧。
  9. ^ Watch Space crew returns to Earth after longest stay on ISS” (英語). BBC (2024年9月24日). 2024年9月24日時点のオリジナルよりアーカイブ20245-03-14閲覧。



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