ゴドウィン家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/20 08:36 UTC 版)
マルスカール・ゴドウィン 声 - 麦人 ゴドウィン家の当主で、ギゼルの父親。太陽暦391年生まれ(57歳)、ファレナ女王国ストームフィスト出身。アルシュタートの伯母シャスレワールの夫マルダース・ゴドウィンの従兄弟に当たる。したたかな性格で抜け目が無く、ファレナ女王国の恒久的な繁栄を目指して「太陽の紋章」を利用した周辺国の絶対的な支配を目指した帝国主義的思想の持ち主。また、ファレナ国内に住む亜人種を「ファレナの民族的・文化的統一性を損なう存在」と評し、亜人種を絶滅させても構わないと考えている。しかしその反面、敵対する者を含めた他者を過小評価するという悪癖も抱えており、これは息子キゼルにも受け継がれている。 かつてシャスレワールとファルズラームの女王後継者争いに際して幼い時からの親友でもあったマルダース、そして最愛の妻ロザリンドを失い、それが太陽暦448年のクーデターのきっかけにもなっている。フェリドが解体を命じた「幽世の門」を密かに召抱えており、クーデターに利用して成功を収め、太陽宮を制圧することに成功する。しかしその後は、無理な徴兵による兵の離反、あるいは王子軍の快進撃による諸将の相次ぐ敗退により徐々に追い込まれ、ストームフィストやソルファレナ陥落後に「太陽の紋章」を宿した胸像を持って始祖の地の遺跡に逃げ込み、駆けつけた王子の率いる精鋭によって遺跡の奥に追い詰められると自分の命を生贄として太陽の紋章を覚醒させ、その光の中に消えていった。 ギゼル・ゴドウィン 声 - 北大輔 ゴドウィン家の跡取り息子で、マルスカールの子息。太陽暦425年生まれ(23歳)、ファレナ女王国ストームフィスト出身。容姿端麗かつ品行方正で学問にも剣術にも秀でた模範的な貴公子だが、それは表向きの顔であり、本性は悪辣なまでの策略に長けた陰謀家である。合理性を重んじるマルスカールとは異なり、常に複数の罠を張り巡らせ、どのように転んでも自らの望む結果に導いていく策略を取る。それは結果として他人の感情や行動を完全に手玉に取る悪質極まりないもので、それをよく知るマルスカールからは「お前の策は大いなる禍根を生む」と評されている。 かつて、政略結婚としてサイアリーズと婚約するが、周囲の思惑とは関係無くお互いに幸せな時間を過ごしていた。だが、ファルズラームの崩御後、かつての女王位を巡る争いが再発するのを防ぐために半ば一方的に婚約破棄を言い渡され、心に小さくない傷を負った。それ以来、彼女を愛し続ける一途な面を持ちながらも、己の望むものが手に入らない事への不満から先述の陰謀家として危険な方向に歩み、この一件を「私を強くしてくれた」と言い放つまでになった。 闘神祭で謀略を用いて勝利し、クーデターでソルファレナや太陽宮を手中に収めてからは形だけの婚約をしていたリムスレーアに対して、遠まわしの脅迫で即位させ、自らはその夫たる女王騎士長に就任する。彼女を愛してはいないものの、その才覚や精神は高く評価しており、後に「私は大変な女性を妻にしてしまった」と語っている。 クーデター後は太陽宮で采配を振るのみで、自ら戦場に出ることは皆無だったが(ノベライズではストームフィストの戦いを指揮している)、ソルファレナの戦いにおいては「リムスレーアが逃げないのならば、夫たる私も留まる」と理由をつけて、アレニアやザハークが避難を訴えても太陽宮に留まり続けた。そして、謁見の間にやって来た主人公に対し、この内乱に関わった全ての人間はファレナ女王国を愛しながら、方法や目指す方向の違いから道を違えて争う事になってしまったと訴え、その上で「我等2人は並び立つ事が出来ない」と主人公に一騎討ちを挑み敗れた。死の間際主人公に「最後に勝ったのはあなたではなく、サイアリーズ様…」と言い残し絶命した。 非凡な陰謀家ではあるが、プライドの高さから自らの死や破滅を逃げずに受け止める覚悟も有している。そのため、リムスレーアに「太陽の紋章」を宿させる試みの折には、事が成功した場合彼女が復讐として紋章の力を使って自分を殺すのを受け入れるつもりだった。また、サイアリーズが自分達の所にやって来てからは、その本心が自分とマルスカールを含めた元老の粛清にあると知りながら、それを止める事は無かった。 ノベライズでは母ロザリンドの死を今もなお完全に克服できず、精神的に不安な時にはロザリンドの遺体を前にした光景が悪夢として現れるという精神的弱さが描かれている。また、サイアリーズへの慕情が原作よりも強くなっており、わざわざそのためにドルフをメッセンジャーとして送り込んでもいる。そのサイアリーズが自分達の元にやって来てからは彼女の思惑を読めずにいたが、彼女が「黄昏の紋章」の力でサルムを殺した一件でようやく真意を悟った。そして彼女が自分を暗殺しようとした際、首筋に刃を当てられながら、一切の抵抗を試みなかったものの、サイアリーズから見逃され、一命を取り留めた。以降の展開は原作と同じ。
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