オーストラリアを象徴する料理・食品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 00:22 UTC 版)
「オーストラリア料理」の記事における「オーストラリアを象徴する料理・食品」の解説
最もオーストラリア「らしい」食品の一つにベジマイトがあるが、現在はアメリカのクラフトフーズが商標を所有している。バイオレット・クランブル、ハニカム・チョコレート・バー、チェリー・ライプ、オレンジ風味の殻でコーティングされたチョコレート菓子ジャファといったオーストラリア独特の食品にはマカダミア・ナッツが含まれている。チコ・ロールは半円筒のペイストリーを油で揚げた軽食で、中にはトウモロコシ、ジャガイモ、グレイビーソースが詰められている。他のオーストラリアを象徴する食品として、チョコレートビスケットのティムタム、ムスク・スティック、バターを塗ったパンにノンパレイユ(英語版)をまぶしたフェアリー・ブレッド、シリアル食品のウィートビックスなどがある。 オーストラリアのハンバーガーはごくシンプルで、牛肉のパテのフライにトマトのスライス、レタスの千切りが添えられ、(通常はトーストされた)ロールパンで具を挟んでいる。ハンバーガーのソースには、トマトソース(トマトケチャップに似ているが砂糖の含有量は少なく、質感はケチャップよりも液体に近い)かバーベキューソースが使われていることが多い。テーブルビート、パイナップル、フライドオニオンも非常に一般的なトッピングである。 他にしばしばハンバーガーの具になるものにはベーコン、目玉焼き、チーズがある。アメリカ資本のチェーン店を除いて、アメリカ風のピクルスがハンバーガーのトッピングとなるのは珍しい。 約10cm四方の薄いペストリーの皮の中にグレイビーソースと牛ひき肉が包まれているオーストラリアン・ミートパイは、持ち帰り用の料理としてよく知られている。人気のあるミートパイのバリエーションにはステーキ、さいの目切りにされたタマネギのフライ、インド風のカレー、コショウなどの具やパイの上の部分にマッシュポテトをかぶせたものがある。オーストラリア「らしい」ミートパイのスタイルに、ボウルにたっぷり入れたエンドウマメのスープの上にパイを浮かべる「パイ・フローター」がある。アメリカではオーストラリア風のミートパイが注目を集め始め、2011年に最初のミートパイのチェーン店であるパイフェイスがニューヨークに開店した。 オーストラリアを代表する菓子の一つに、粉砂糖で味付けしたメレンゲをクリームや果物で飾りつけたパブロバがある。ロシアの舞踏家アンナ・パヴロワがオーストラリアを記念して作られた菓子だと言われているが起源は不明確であり、オーストラリアとニュージーランドはそれぞれ自分たちの国が発祥地だと言い争っている。ほかに有名な歌手やダンサーにちなんだ名前を持つ料理には、オーストラリア出身の歌手ネリー・メルバの名前を冠するものがいくつかある。ピーチ・メルバとメルバ・トーストはよく知られているが、『Larousse Gastronomique』にレシピが収録されているチキン・メルバはあまり知られていない。 卵や牛乳を使わないエンバク入りのアンザック・ビスケットは第一次世界大戦の際にガリポリの戦いに参加した連合軍側の兵士に送ったビスケットが元になっており、保存性に長けている。オーストラリアの料理書ではケーキの種類は細かく分類されており、色や外見が重要視されている。スポンジケーキにラズベリージャムを挟み、チョコレートとココナッツでコーティングしたラミントンはクイーンズランド州で考案された菓子であり、名前はクイーンズランド総督を務めたラミントン男爵に由来する。夏にクリスマスを迎えるオーストラリアでは、クリスマスプディングの代わりにアイスクリームが出されることもある。
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