アンワインド

新語時事用語辞典

アンワインド

英語：unwind

投資家がキャリートレードを解消すること。アンワインドは、英語ではunwindと書き、ほどく、巻き戻すといった意味を持つ。

アンワインドは、株式市場や為替市場などの先行き不透明感に因るところが大きい。アンワインドによって、投資家の資金は、高リスク市場から低リスク市場へ流れる。例えば、株式市場から債券市場への資金シフトや新興国市場から先進国市場への資金シフトなどが挙げられる。

ちなみに、円キャリートレードのアンワインドは、円高進行の要因の1つとなっている。

（2014年1月20日更新）

実用日本語表現辞典

unwind

別表記：アンワインド

「unwind」とは、「巻かれているものをほどく」「解く」「巻き戻す」「くつろがせる」「人の緊張をほぐす」「リラックスさせる」といったことを意味する英語表現である。

「unwind」とは・「unwind」の意味

「unwind」とは「巻かれているものをほどく」「解く」「解ける」「巻き戻す」「くつろがせる」「人の緊張をほぐす」「リラックスさせる」といったことを意味する英語の自動詞および他動詞である。「wind」には「巻く」という意味があり、「unwind」は、「止める」を意味する「un」と「巻く」を意味する「wind」から構成されている。それゆえ、「unwind」は巻くのを止める、ゆるめる、くつろぐ、リラックスするといった意味を持つ。

「Time to unwind」は「リラックスする時間」「くつろぎの時間」「くつろぎのひととき」「くつろぐ時」を意味する。「It's time to unwind.」は、「今はリラックスする時間である」ことを意味する。「You need time to unwind.」は、「あなたには、くつろぐ時間が必要だ」であり、「Give yourself plenty of time to unwind.」は、「リラックスする時間を十分にとりなさい」となる。「Take time to unwind and enjoy the summer breezes.」は、「夏のそよ風を感じながらゆったりと過ごしなさい」を意味する。

「unwind(金融用語)」とは

既存の取引を解消し、取引実施前の状態へ戻すことや、保有ポジション（持ち高）の整理（コンソリデーション）といったアクションのことを指す。例文として、「地震によるリスク回避のため、アンワインドの動きが目立つ」「相場が反転する気配を察し、アンワインドする」「金融市場に影響を及ぼすような重要な局面において、取引をアイワインドする投資家が急増」「大統領への期待から、急速なアンワインドは起こらないであろう」「投資家は、円キャリートレードをアンワインドした」などが挙げられる。

「unwind」の語源

「unwind」は、接頭辞の「un」と動詞の「wind」が結合した単語である。接頭辞の「un」は、「存在しないこと」もしくは「打消し」を表す。「unwind」は、英語の wander（歩き回る）と同じ語源であり、中期英語のwinden（巻く、曲がりくねる）、アングロサクソンのwindan（巻く、曲がりくねる）、ゲルマン祖語のwindana（巻く、曲がりくねる）、インド・ヨーロッパ語の語根 wendh（曲がる）が語源となっている。

「unwind」の発音・読み方

「unwind」の発音記号は、「ʌnwáind」である。カタカナで表記する場合は、「アンワインド」となることが多い。発音は「アンワァィンドゥ」または「アンワァィントゥ」である。アクセントを「ワ」につけ、最後の「ドゥ」はあまり発音しない。イギリス英語では「アンワインドゥ」、アメリカ英語では、「アンワーインドゥ」となり、「ワー」と「ワ」を少し伸ばす傾向がある。なお、「風」という意味の wind の発音記号は「wínd」で、ウインドと発音する。巻かれる、巻くという意味の動詞wind（ワインド）とつづりは同じであるため、注意が必要である。「unwind」の過去形・過去分詞はunwound（アンワウンド）である。

「unwind」と「relax」の違い

「relax」は、好きな音楽を聴くといったようなくつろいだ状態を表す。また、「Relax.」としばしば命令形で使用される。これに対し「unwind」は、緊張をほどく、緊張をほぐす、ストレスから解放される、ストレスを取り除こうとしている状態である。緊張させる、興奮させる、イライラさせる、いら立たせる、激怒させるといった意味を持つ「wind up」の状態から解放されることを意味する。「wind down」には、緊張を緩和する、緊張をほぐす、緊張が緩む、くつろぐといった意味があるが、「wind up」の状態が終わり、「wind down」することが「unwind」である。

「unwind」の使い方・例文

「unwind a bandage」（包帯をほどく）
「unwind at the end of the day」（一日の終わりにくつろぐ）
「Let me unwind first.」（まずはリラックスさせて）
「he was unwind from the stress of the day.」（彼はその日のストレスから解放された）

「unwind」の類語＜/h3＞「unwind」の類語には、「loosen」「free」「loose」「slacken」「untwist」「undo」「unfold」「unroll」「wind down」「rewind」などがある。

（2023年4月7日更新）

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アンワインド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2022/03/30 08:24 UTC 版)

「コールスタック」の記事における「アンワインド」の解説

呼び出された関数から復帰するとスタックのトップにあったフレームがpopされ、戻り値が残される。 Pascalなどの言語は関数の入れ子を越えた広域のgoto文をサポートしており、呼び出し側関数に制御を移すことができる。このとき、スタックのアンワインドを行って、goto文の戻り先の関数に対応したスタックフレームまで戻す必要がある。このような制御の転送は一般にエラー処理にのみ使われる。 スタックは例外処理の際にもアンワインドされなければならない。例外をサポートするためには、スタックフレームにさらに例外ハンドラを示すエントリが必要となる。例外がスローされると、スタックはその例外を処理できる例外ハンドラが見つかるところまでアンワインドされる。Common Lispではスタックがアンワインドされたときに起きることを制御するunwind-protectという特殊なマクロがある。 継続を適用する場合、スタックは一度アンワインドされ、再度ワインドされて実行を継続する。継続を実装する方法はこれだけではなく、明示的に複数のスタックを用意して継続するアプリケーションが単にそのスタックを起動して渡すべき値をワインドする。