アスターの花言葉
アスターの花言葉の由来
(1)数多くの色や特徴を持つことになった経緯が由来の「変化」「多様性」アスターの代表的な花言葉としては「変化」が挙げられるが、それはアスターのバリエーションが非常に多いことが由来となっている。アスターは元々色の種類が少ない花であったが、品種改良によって赤や青など数多くの色を持ったものが世に出ている。品種改良は日本だけでなく海外でも独自に行われ、茎の形や本数、花弁の形状など、品種によって見た目が大きく異なる。そうして、元々の品種から様々な色や特徴を持つものへと変化したという経緯から、花言葉が「変化」となった。
また、アスターは咲き方の種類も非常に豊富である。オーソドックスなものは花弁が放射状に真っすぐ伸びた一重咲きだが、その他にも花弁が大きく開いて重なった状態になる八重咲き、八重咲きがさらに開いて花弁が球体状になる、いわゆるポンポン咲きなどがある。そのように咲き方にも大きな変化があるということが、花言葉「変化」の由来となっている。また、色や咲き方の変化によって、数多くの種類に分かれるということで、「多様性」という花言葉も生まれた。
(2)「思い出」「追憶」は供花として使用されることが多いことが由来
アスターは、供花として使用されることが多い。そのため、故人を思い出すという意味合いで、「思い出」と「追憶」が花言葉となった。花言葉の由来自体は故人に関するものであるが、存命の相手との思い出や追憶を示す際に用いても問題はない。
(3)「共感」はアスターの咲き方が元になっている
アスターの花言葉である「共感」は、アスターの咲き方が由来となっている。アスターは1輪ずつ咲くのではなく、数多くの個体が集まり群生をする花である。その、近い距離で花が咲いている様子を、心が寄り添っていると解釈する形で、「共感」が花言葉となった。
(4)西洋の花占いに使用されてきたことが由来の「信じる恋」
アスターには、西洋で古くから恋占いに使用されてきたという歴史がある。花弁を1枚ずつ引き抜きながら、「好き」と「嫌い」を交互に唱えていき、最後の1枚を引いた時に唱えたのが「好き」であれば恋が成就するが、「嫌い」だと恋は実らないという占いである。日本でも広く浸透している占いであり、一般的に使用されるのはマーガレットだが、西洋では、花の形がマーガレットに似ているアスターも占いに使用されてきた。そして、占いは結果を信じるものであるため、アスターの花言葉が「信じる恋」となった。
また、世界的に有名な物語であるゲーテの「ファウスト」には、主人公ファウストの恋人であるグレートヒェンが、アスターの花を使用して恋占いをするという描写がある。そのことも、アスターの花言葉が「信じる恋」になった理由のひとつである。西洋でアスターを用いた花占いが広まったのは、「ファウスト」がきっかけである可能性も考えられる。
(5)由来に複数の説がある「結果論」「後の祭り」
アスターの花言葉には「結果論」もあるが、その由来には複数の説がある。ひとつは「思い出」や「追憶」が元になっているという説で、過去を振り返る形で結果の判断をすることから、「結果論」となったというものである。そして、恋占いの結果にちなんで、「結果論」になった形である。また、「結果論」では堅苦しい場合は、代わりの花言葉として「後の祭り」という表現が使用されることもある。
アスターの英語の花言葉
アスターの花言葉を英語で表現すると、「change(変化)」「diversity(多様性)」「memory(思い出)」「recollection(追憶)」「sympathy(共感)」「believe in love(信じる恋)」「afterthought(結果論)」「too late(後の祭り)」である。アスターの色別の花言葉の解説
#赤「変化を好む」アスターの全般的な花言葉は「変化」であるが、それは赤色のアスターだと「変化を好む」となる。赤という色は、情熱や積極性を表現するものである。そのため、変化に対しても情熱を持ち、なおかつ積極的であるということで、「変化を好む」という花言葉となった形だ。
#青「あなたを信じているけれど心配」
青色のアスターには、「あなたを信じているけれど心配」という花言葉があるが、これはアスターの全般的な花言葉である「信じる恋」が元となっている。他の色だとそのまま「信じる恋」という花言葉であるが、青という色は、不安や恐怖といったネガティブなイメージを持っている。そのため、「信じる恋」もネガティブに捉える形で、「あなたを信じているけれど心配」という表現となる。
#白「私を信じて」
白色のアスターも、青色と同様に「信じる恋」が元になっている、「私を信じて」という花言葉がある。白という色は、純真や潔白を示すために用いることが多い。そのため、恋人に白いアスターを渡すと、自身の純真さや潔白を信じてほしいという意思表示になるわけである。
#紫「私の愛はあなたの愛より深い」
紫のアスターの花言葉「私の愛はあなたの愛より深い」は、紫という色が持つ性質が元になっている。紫はミステリアスな色とされていて、底が知れない人柄を表現することが多い。そのため、自身の愛の底をまだ見せていないという意味合いで、「私の愛はあなたの愛より深い」という花言葉となる。
#ピンク「甘い夢」
ピンクという色は、優しさや可愛らしさを意味する色であるが、幼さや人としての甘さを示す色でもある。そのため、幼い人や甘い人は夢見がちだということで、ピンク色のアスターの花言葉が「甘い夢」となった。
アスターの本数別の花言葉の解説
アスターの花言葉は、本数によって意味が変わることはない。アスターの怖い花言葉
アスターには「さようなら」という花言葉があるが、一般的な別れとは異なり、故人との別れを意味する場合が多い。そして、故人を悼んだり偲んだりする意味合いも含まれている。それは、「追悼」や「思い出」の花言葉と同じように、アスターが供花として使用されることが由来となっているからだ。日本ではアスターを、季節を問わず墓地に供えたり、盆の時期に仏壇に飾ったりするために用いることが多い。アスターはキク科の花であり、菊の花や紫苑と同じように、仏事や弔事で活躍する花だというイメージを持たれがちだ。そして、手入れが少なくても良好な状態を維持しやすいため、中々足を運ぶことができない墓地に供えられる場合が非常に多い。したがって、墓地にある花というイメージが定着しやすく、死者を連想させる形で、怖いという誤解をされやすい。
ただ、アスターはあくまでも故人の冥福を祈るために供える花である。「さようなら」という花言葉も、単純に故人との別れを示すものであり、決して怖い意味ではない。さらに、「さようなら」はあくまでも花言葉の一部であり、他にも前向きな意味の花言葉はある。そのため、墓地や仏壇に供えるだけでなく、友人や恋人に贈る花として選ばれることも珍しくはない。
一方、「結果論」「後の祭り」といった花言葉は、解釈次第で怖い意味になる可能性がある。「結果論」「後の祭り」という表現は、手遅れであることを示すために用いられる場合が多い。そのため、過去を振り返って後悔するような状況であることが考えられる。また、相手に「結果論」や「後の祭り」という意味合いでアスターを渡す場合、今更どうすることもできない結果を受け入れるよう促す形になりかねない。いずれの場合も、過去を振り返りながらやり直したいと考えているけれども、それが叶わないという悲惨な状況ということで、怖い意味になる可能性がある。
※ 花言葉の内容は諸説あります。
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