《真菌》の正しい読み方
「真菌」の正しい読み方
「真菌」の読み方は、「しんきん」である。「真」の音読みである「しん」と、「菌」の音読み「きん」を組み合わせて読む。ともに常用漢字であり文部省の学習指導要領によれば「真」は小学校3年生、「菌」は中学校3年生で学習する。「真」の音読みに関しては、呉音・漢音ともに「しん」である。「菌」の音読みは、漢音が「きん」で呉音は「ごん」となっている。なお「菌」の呉音読み「ごん」については、常用漢字表に掲載されていない表外読みであることを覚えておこう。「真菌」の意味解説
「真菌」とは、カビの仲間の総称である。菌類の中から変形菌を省いた呼称ではあったが、生物学の分野では使用されなくなった。なお医学・獣医学の分野では、病原体としての菌類を呼ぶ際に現在でも用いられている呼称である。水虫の原因である皮膚糸状菌(白癬菌)、カンジダ症のカンジダなどが有名だ。人体および生物の皮膚や粘膜に付着する常在菌の一種であり、健康で免疫力が正常な状態であれば表層化することはない。しかし免疫力が低下すると、人体の皮膚や髪などタンパク質を養分として増殖を繰り返し、やがて真菌症を発症させる。なぜ「真菌」と読むのか・理由
「真菌」の読みが「しんきん」である理由は、「真」と「菌」の音読みにそれぞれ「しん」と「きん」が含まれているからである。「真」の音読み「しん」が、会意形声文字である「慎」や「槙」にも声符として組み込まれている。一方「菌」は、意味を示す「草」と読みを担う「囷」で構成された会意形声文字だ。「囷」の読みは「きん」であり、先が丸く屋根のように広がる植物である「きのこ」を意味する。なお近代において「菌」はきのこだけでなく、カビやバクテリアも指すように変化している。「真菌」の類語・用例・例文
「真菌」の類語、および言い換え表現となるのが「黴(カビ)」である。子実体を形成せず菌糸で構成されたものを黴(カビ)と呼び、「真菌」と意味は共通している。また真菌だけでなく似た仲間を含めた語である「真菌類」も、類語の候補として挙げられる。「真菌類」という単語は糸状菌などの「真菌」の他に、単細胞の酵母や多細胞のきのこも含まれる。他にも真菌が属する系統の言葉として「菌類」も、類語の1つと言える。「菌類」は広義においては細菌や変形菌など多くの菌を含むが、狭義では主に真菌類を指す用語だからだ。「真菌」が文中で用いられるのは、医学・獣医学の分野で見られる病名や症状に触れる際が多い。たとえば「水虫やカンジダ症は、皮膚や毛など生物の組織の中に潜む真菌によって引き起こされる症状だ」といったように用いる。加えて「皮膚糸状菌によって蝕まれた患部の治療は、医院で処方される抗真菌薬が最適である」といったように、真菌が原因である疾病の治療薬の総称に冠して用いられることもある。
「真菌」の英語用例・例文
「真菌」を英語に翻訳すると、「fungus」となる。「fungus」はアメリカ英語、イギリス英語圏でともに使われる名詞の単数形だ。なお「fungus」の語源・由来はラテン語であり、きのこを意味する言葉から来ている。また「fungus」を複数形にすると「fungi」となり、「true fungi」で「真菌類」という意味になる。真菌が原因で発生する症状・真菌症は、英語に翻訳すると「mycosis」だ。「fungus」を文中に用いると、「Fungus was growing on the bathroom floor.(カビ菌が風呂場の床に広がっていた)」となる。《真菌》の正しい読み方
「真菌」の正しい読み方
「真菌」の読み方は「しんきん」である。「真菌症」は「しんきんしょう」、「酵母様真菌」は「こうぼようしんきん」。「真菌」の意味解説
真菌は、菌類のうち、特に変形菌と呼ばれる一群を除外した菌類を総称する呼び名である。真菌は葉緑素をもたない真核生物であり、子嚢菌類・担子菌類・鞭毛菌類・接合菌類・不完全菌類の5つのグループに分けられる。キノコ、カビ、酵母などはいずれも真菌の一種である。
なぜ「真菌」を「しんきん」と読むのか・理由
「真菌」を「しんきん」と読むのは「真(しん)」と「菌(きん)」をそれぞれ素朴に音読みするためである。「真菌」の英語用例・例文
真菌は英語では「fungus」あるいは「fungi」と呼ばれる。fungi は fungus の複数形である。どちらもラテン語に由来する学術用語。「菌」や「細菌」を指す語彙としては「germ」や「bacteria(バクテリア)」などの語も挙げられる。なお bacteria は bacterium の複数形である。
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