《放出》の正しい読み方
「放出」の正しい読み方
「放出」の正しい読み方は「ほうしゅつ」である。他の読み方としては、地名として「はなてん」と読まれている。「放出(はなてん)」は大阪府大阪市の地名であり、駅の名前にも使用されるなど常用されている読み方である。ただし、一般的な「放出」の読み方は「ほうしゅつ」である。「放出」の意味解説
「放出」には、吹き出す・溢れ出すという意味がある。「放出」は外に向けて放つという意味の「放」と、内側から外側へ出すという意味の「出」の2文字で構成されている熟語である。どちらにも外へ放つ・出すという意味があるため、「汚染物質を海に放出する」、「蓄電したエネルギーを放出する」などの文脈で使用される。また、「放出」にはこれまで蓄えていた物やエネルギーを手放すという意味もある。「戦力外の選手を放出する」、「賞味期限の近い食料を放出する」などの文脈で使用される。なぜ「放出」と読むのか・理由
「放出」は「放(はな-つ・ほう)」と「出(で-る・しゅつ)」とう漢字2文字で構成されているため、読み方に従い「ほうしゅつ」と読まれている。「放出(はなてん)」と読まれる理由は、かつて「放出(はなてん)」が湖水を川へ放出するための放出口となっていたため、「(水の)はなちてん」がなまり「はなてん」と読まれるようになったと言われている。「放出」の類語・用例・例文
「放出」の類語・排出
・漏出
・流出
「排出」の用例・例文:不要なものを外へ押し出すこと
・水分を摂取して老廃物を体外に排出する。
・人間は体内に酸素を取り込み二酸化炭素を排出する。
・炭素排出量を減らすことが世界の命題となっている。
「漏出」の用例・例文:内部のものが漏れ出ること
・ガスタンクからガスが漏出している恐れがあるため周辺住人が避難した。
・社内機密が漏出したためプロジェクトに関わったメンバーが詰問された。
・野菜を水にさらすと水溶性のビタミンが漏出してしまう。
「流出」の用例・例文:内部のものが外に出ること
・山間の村ではほとんどの若者が都会へ流出してしまった。
・個人情報が流出したため、会社は利用者に賠償金を支払った。
・富裕層が税金対策のために国外に流出している。
「排出」・「漏出」・「流出」は類語ではあるが「放出」と意味合いが少し異なるため、文脈によっては「放出」の代わりに使用できないこともある。
「放出」の英語用例・例文
「放出」の英語表現は、「release(放出)」や「radiate(放出・射出)」、「discharge(放出・排出)」がある。「release(放出)」の用例・例文
・The factory faced serious fines for releasing dangerous chemicals into the river.(工場は危険な化学物質を川に放出したことで重大な罰金に直面した。)
・Heat is released into the atmosphere by cars.(熱は車によって大気中に放出される。)
「radiate(放出・射出)」の用例・例文
・The sun radiates heat and light.(太陽は熱と光を放出する。)
「discharge(放出・排出)」の用例・例文
・After his discharge from the military, he went to college to become a teacher.(軍から放出された後、彼は教師になるために大学に行った。)
《放出》の正しい読み方
「放出」の正しい読み方
「放出」の読み方は、一般的な語彙としては「ほうしゅつ」である。ただし地名および駅名としては「はなてん」と読まれる。「放出(はなてん)」は代表的な難読地名のひとつである。「放出」の意味解説
「放出(ほうしゅつ)」は、外へと放つことである。溜まっていたものが溢れ出たり吹き出したりするといったニュアンスで用いられることも多い。「所持していたものを手放す」という意味で用いられることもある。地名としての「放出(はなてん)」は、大阪府大阪市鶴見区と城東区にまたがる地域の名称である。JR西日本片町線とおおさか東線が乗り入れる放出駅を中心として閑静な住宅街が広がる一方で、放出駅南部には工場地帯が存在する。大阪市都心へのアクセスが良好であり、都心の企業に勤務する人のベッドタウンとして機能している。
なぜ「はなてん」と読むのか・理由
「放出」を「はなてん」と読む理由には諸説存在する。代表的な説としては、放出にかつて存在した河内湖から淀川へと水を放出していたことに由来しているというものがある。この説によれば、水の「放ち点(はなちてん)」が音韻変化を起こして「はなてん」となったとされる。また、「日本書紀」に記載のある草薙剣盗難事件に由来するという説も存在する。道行という僧が三種の神器のひとつである草薙剣を盗み出して新羅へと逃走しようとしたが、海難によって難波に漂着する。神罰を恐れた道行は草薙剣を放り出すが、その地が後に放出と呼ばれる地域だったとされている。剣を「放り出した」ことが「放出」という地名の由来になった、というのがこの説の概要である。- 《放出》の正しい読み方のページへのリンク