《教えてほしい》の敬語
「教えてほしい」の敬語表現
「教えてほしい」は、人に何かを教えてもらいたい時に使う表現です。「~してほしい」と相手に依頼する時に使うため、できるだけ丁寧な表現を選ぶようにしましょう。相手との関係性や、立場などに合わせて、最適な表現を選択することが大切です。「教えてほしい」の敬語表現には、様々なものがあります。もっともシンプルな敬語表現は、「教えてください」でしょう。また、「もらう」の謙譲語である「いただく」を使って、「お教えいただけませんか」や「教えていただきたいです」などのようになります。その他には、「お」や「ご」を加えて丁寧な表現にし、「お教えください」や「ご教示ください」、「ご教授ください」などの表現を使う場合もあります。相手の都合や負担を配慮するときに使う、「お忙しいところ恐縮ですが」や「お手数おかけしますが」などの枕言葉を添えると、より丁寧な表現になるでしょう。
「教えてほしい」の敬語の最上級の表現
気持ちを伝える相手によっては、「教えてほしい」を最上級の表現に変換することも大切です。最上級の表現としては、「ご教示賜れましたら幸甚に存じます」や「ご教示いただけましたら幸甚に存じます」などが挙げられます。「賜る」という言葉は、「もらう」の謙譲語であり、「与える」の尊敬語でもあります。日常生活の中では、あまり使われることはありませんが、公式なビジネス文書や手紙などで使われることが多いです。また、「幸甚」は、「この上もない幸せな気持ち」や「大変ありがたいこと」などを意味しています。話し言葉というよりは、書き言葉として使われることが一般的となっている言葉です。「教えてほしい」の敬語のビジネスメール・手紙での例文
ビジネスメールや手紙では、「教えてほしい」の敬語を以下のように使います。「株式会社○○〇〇様
お世話になっております。
先日は、打合せで貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。
紹介していただいた商品ですが、早速〇月〇日のイベント用に、〇〇個の発注を検討しております。
カラーは、ホワイトを希望しています。
納期や在庫状況などについて、ご教示いただきたく存じます。
お忙しいところ恐れ入りますが、宜しくお願いいたします。
○○株式会社〇〇部〇〇」
「株式会社〇〇〇〇様
いつもお世話になっております。
御社の○○システムについて、お伺いさせていただきたい点がございます。
○○のデータを集計し、グラフ化したいと考えております。
恐れ入りますが、詳しい使い方をご指導いただけませんか。
宜しくお願いいたします。
○○株式会社○○」
「教えてほしい」を上司に伝える際の敬語表現
上司に「教えてほしい」という気持ちを伝える時には、「ご教示ください」や「ご指導ください」などの敬語表現を使います。ただし、「ください」は敬語ではあるものの、「くれる」の尊敬語である「くださる」を命令形にした言葉のため、少し強めの表現に受け取られてしまう場合もあります。普段から仲の良い上司や、直属の上司など、距離感の近い相手に使う分には問題ないでしょう。しかし、厳しい上司やあまり親睦のない上司などが相手の場合は、さらに丁寧な表現を使う方が、望ましいです。例えば、「ご教示いただければ幸いです」や「「ご教示いただければと存じます」などが挙げられるでしょう。反対に、このような表現を普段からよくコミュニケーションを取っている上司に使ってしまうと、「堅苦しい」「よそよそしい」などといった印象を与えてしまうケースもあります。相手との関係性に応じて、最適な表現を選ぶようにしましょう。
「教えてほしい」の敬語での誤用表現・注意事項
「教えてほしい」を敬語表現にした時に使われる、「ご教示」と「ご教授」は似ている言葉ですが、意味合いは全く異なります。「ご教示」は、何かを教え、示すことを意味しています。一方、「ご教授」は、学問や芸術など専門的なことを伝えたり、教えたりすることを指しているのです。「ご教示」は、作業のやり方やスケジュール、使い方など、比較的簡単なものを教えてもらう時に使います。「ご教授」は時間をかけて習得するようなものを教えてもらいたい時に使います。この意味合いの違いから、「ご教示」はビジネスシーンでよく使われ、「ご教授」は先生や専門家などが相手の時に使われるケースが多いです。使うシーンに合わせて最適な言葉を選択するようにしましょう。
「教えてほしい」の敬語での言い換え表現
・ご指導いただけませんか・ご指導ください
・お教えいただけませんか
・ご教授ください
・~について、ご教授を承りたく存じます
・ご教示ください
・恐れ入りますが、~についてご教示ください
・お手数おかけしますが、ご教授ください
・お忙しいところ恐縮ですが、ご指導いただけませんか
・お教え願います
・お教え願えませんか
・ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます
・ご教授いただければ幸いです
・ご教示のほどお願い申し上げます
・ご教示をお願いいたします
・伺ってもよろしいですか
・ご回答ください
・ご指導いただければと存じます
・ご教示いただければと存じます
・ご教授いただければと存じます
・ご教示いただきたく存じます
・ご教示くださいますようお願い申し上げます
《教えてほしい》の敬語
「教えてほしい」の敬語表現
人に何かを教えてもらいたい時に使う「教えてほしい」は、そのままでは少しぶっきらぼうな印象を与えてしまいます。しかし、さまざまな敬語表現に置き換えることで、相手に対する尊敬の意やお手数をかけることになり申し訳ないという気持ちを伝えることが可能です。難しく考えず、「教えてほしい」を「教えてください」と言い換えるだけでも十分丁寧な言い回しになります。さらに、最初に「お」を付けて「お教えください」、語尾を変化させて「教えてくださいませんか」「お教えくださいませ」「お教え願います」などにすると、よりかしこまった印象になり、目上の方を敬うことができるので便利です。
また、「教える」を同じ意味の別の言葉に置き換える方法でも、正しい敬語表現へと変えられます。例えば、教え導くことを表す「指導」を使った「ご指導ください」、教え示すことを表す「教示」を使った「ご教示ください」、学術や芸事を教え授けることを表す「教授」を使った「ご教授ください」などです。いずれも、日常生活やビジネスシーンにおいて、目上の方に安心して使える敬語表現なので、相手との関係性や聞きたい内容によって使い分けるとよいでしょう。
「教えてほしい」の敬語での誤用表現・注意事項
「教えてほしい」を敬語表現に置き換える際に気を付けたいのは、丁寧に伝えたいという気持ちが先立つばかりに、敬語を使いすぎてしまうことです。一例をあげると、「教えてくださいますか」と言いたい時に、さらに丁寧語の「です」を付け加えて「教えてくださいますでしょうか」「お教えくださいませんでしょうか」などにすると、二重敬語となって正しい敬語ではなくなり、ビジネスシーンでも不適切とされてしまいます。長く丁寧な表現を選ぶ時には「教えていただくことは可能でしょうか」「教えていただいてもよろしいでしょうか」など、正しい敬語になるように注意して使いましょう。「教えてほしい」の敬語での言い換え表現
・教えてください・是非教えてください
・是非教えていただければと思っております
・教えていだだくことは可能でしょうか
・お手数をおかけしますが教えていただけますか
・教えてくださいますか
・教えてくださいませんか
・お教えください
・お教えくださいませ
・お教えいただきたく存じます
・教えていだければ幸いです
・教えていだければ幸いに存じます
・ご教授ください
・ご教授願います
・ご教示ください
・ご教示くださいませ
・ご教示願えませんでしょうか
・ご指導ください
・ご指導いただけませんか
・ご指導いただければ大変ありがたいです
・教えていただくことは可能でしょうか
・教えていただいてもよろしいでしょうか
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