頂きたく存じます
別表記:いただきたく存じます
頂きたく存じます(いただきたくぞんじます)は、要求や要望を相手に丁寧に述べ伝える言い回し。動詞の連用形「~して」に続き、「~して欲しい」「~してもらいたいと考えている」という趣旨をできるだけ丁寧に恭しく表現する。ビジネスシーン等でよく用いられる、なかば定型的な表現。
「頂きたく存じます」は、「頂き」「たく」「存じ」「ます」の4要素に品詞分解できる。
- 「頂き」は、動詞または補助動詞「頂く」の連用形。相手の行為を《恩恵》と捉えて表現する謙譲表現または丁寧表現。
- 「たく」は、助動詞「たい」の連用形。話者等の《希望》である旨を表現する。
- 「存じ」は、動詞「存ずる・存じる 」の連用形。「思う・考える」の意で用いられる謙譲表現。
- 「ます」は助動詞であり丁寧表現。相手・聞き手への敬意を表す。
「頂きたく存じます」は「二重敬語」ではない。言葉の役割が違うから。
「頂きたく存じます」は、いわゆる二重敬語 で は な い。「頂く」は「相手の動作」を持ち上げる表現であり、「存ずる」は「自分の動作」を下げることで相対的に相手を持ち上げる表現である。つまり、「して頂く」と「存ずる」は、それぞれ役割が異なる。
二重敬語は、たとえば「ご覧になられる」のような言い方を指すが、これは「ご覧になる ← 相手の動作を持ち上げる表現」+「なられる ← やはり相手の動作を持ち上げる表現」ということで、機能役割が重複している場合に当てはまる言い方である。
「頂きたく存じます」と同じ趣旨の表現・言い換え表現
おおむね《敬意 min. → MAX》の順
- ~しやがれ
- ~しろ / ~せよ
- ~してくれ
- ~してくれるか
- ~してちょうだい
- ~してほしいのだが
- ~してもらいたい
- ~してもらいたいのだが
- ~してください
- ~してくれませんか
- ~してくださらんか
- ~してくださいませんか
- ~して頂けますか
- ~して頂けませんか
- ~して頂きたく存じます
- ~して頂けませんでしょうか
- ~して頂きたいと考えております
- ~して頂きたいと考えている次第です
- ~して頂きたいのですが可能ですか
- ~して頂きたいのですが可能でしょうか
- ~して頂けると幸いです
- ~して頂けると幸いに存じます
- ~して頂けますと幸いに存じます
- ~して頂けますと幸甚に存じます
- ~して頂きたいと考えているのですが如何でしょうか
- ~して頂きたいと考えているのですが如何でございますでしょうか
- ~して頂きたいと考えている次第なのですが如何でございますでしょうか
- ~して頂きたいと考えている次第なんでございますが、へい、何とぞ、お聞き届けいただけないでものでございますでしょうか
- ~して頂けましたらこれに勝る喜びはございません
「いただきたく存じます」の例文・使い方・用例・文例
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