《振戦》の正しい読み方
「振戦」の正しい読み方
「振戦」の正しい読み方は「しんせん」である。医療や生物学などの分野で用いられる学術用語である。意味は「振るう(ふるう)戦く(おののく)」と読める通り、いわゆる「ふるえ」のこと。「振戦」は「震顫」「振顫」とも表記される。いずれも読み方は「しんせん」である。「振戦」の意味解説
「振戦」とは、自ら動かそうという意志なく生じてしまう「ふるえ」のことである。緊張や恐怖を感じたときや寒さにより、手足が震えることがある。これらは特に病気ではなく、生理的な振戦と言える。しかしながら何らかの病気によって起きる振戦もあり、それらは検査して治療が必要になる。安静時振戦や姿勢時振戦、企図振戦と本能性振戦の4タイプに大きく分かれる。企画振戦は自ら動作を起こしたときに生じるふるえである。本態性振戦は原因不明の振戦のことだ。なぜ「振戦」と読むのか・理由
「振戦」は中国では「震顫」という難しい漢字を当てて「しんせん」と読む。また「振顫麻痺」という病気もあり、症状として「振顫」という字が使われていた時代もある。しかし「震顫」も「振顫」も難読であるため、「振戦」と書き「しんせん」と読むようになったという説もある。「振戦」の類語・用例・例文
「振戦」の類語には、「震え(ふる(え))」、「振動(しんどう)」のほか、「戦慄(せんりつ)」や「身震い(みぶる(い))」などが挙げられる。ほかにも「戦き(おのの(き))」、「悪寒(おかん)」、「寒気(さむけ)」といった語も類語と言える。「振戦」の類語には、「悪寒」や「寒気」のように介護や医療で使われる体の症状を表す語も多い。・突然の振戦に家族みんなが慌てふためいたが、救急で運ばれて適切な処置により症状は治まった。
・ときどき生じる手の震えに違和感があったので、本日病院を受診することにした。
・手足の振動の原因として、病気が隠れていることもあるので要注意である。
・あまりの恐ろしさに体中に戦慄が起こり、しばらくすると恐怖は怒りへと変わった。
・なんだか身震いが止まらないと思ったら、やはり風邪を引いてしまったようだ。
・震え戦き、ただその場に立ち尽くすしかどうしようもなかった。
・昨夜から悪寒がするので起きて熱を測ったら40度近かった。
・ぞくぞくと寒気がして、ダウンしてしまった。
「振戦」の英語用例・例文
「振戦」を英語で表現すると、「shaking」や「a tremor」「trembles」などが適切である。「shaking」は「揺れ」や「震え」という意味の語であり、「振戦」を表すことも可能である。具体的には、手の振戦は「a hand tremor」、激しい振戦は「severe tremors」になる。・My mother suddenly started shaking all over.(私の母は突然振戦し始めた)
・Then, a few seconds later, her voice trembles, about to cry.(それから数秒後、彼女の声は震え(振戦し)、泣き出しそうになる)
・He suffered from essential tremor for many years.(彼は長年にわたり、本態性振戦に苦しんでいた)
- 《振戦》の正しい読み方のページへのリンク