《お聞きしたい》の敬語
「お聞きしたい」の敬語表現
「お聞きしたい」の敬語表現は「お聞きしたいです」、あるいは「うかがいたいです」となります。「お聞きしたい」の敬語の最上級の表現
「お聞きしたい」の敬語の最上級は「お聞きしたいことがございます」「うかがいたいことがございます」などの形です。ただ、断定口調だと、目上の人に失礼となる可能性もあります。そこで、「お聞きしたいことがあるのですが、よろしいですか」といった、疑問形にするのも丁寧な敬語表現のひとつです。「お聞きしたい」の敬語のビジネスメール・手紙での例文
ビジネスシーンで、「お聞きしたい」という旨を相手に伝える機会は頻繁に訪れます。以下、メールや手紙における「お聞きしたい」の敬語表現を例文で挙げていきます。「課長が前担当者と行っていたやりとりについて、ぜひお聞きしたいです。明日の午後に時間はございますか」
「うかがいたいのですが、オフィスにどのような不具合が生じていますか。たとえば、インターネット回線に異常はないでしょうか」
「さきほどのメールについて、もう少しお聞きしたいです。旧式の商品は修理対応できないという認識でよろしいですか」
「以前から、御社の生産管理システムの現状をうかがいたいと思っておりました。実はこのたび、弊社でもシステム開発を始めることになったのです」
「ぜひともお聞きしたいことがございます。御社の従業員数は100人以上でしょうか。もしそうなら、おすすめのライセンスがございます」
「うかがいたいことがございます。すぐに終わりますので、添付のアンケートをご確認いただけないでしょうか」
「かしこまりました。おおまかに、御社の経営状況は把握いたしました。当日はさらに詳しくお聞きしたいことがあるのですが、お時間はよろしいでしょうか」
「うかがいたいことがあるのですが、ご都合はいかがでしょうか。可能なら、今週中にお時間をいただければ幸いに存じます」
「お聞きしたい」を上司に伝える際の敬語表現
「お聞きしたい」を上司に伝える際は、「お聞きしたいことがございます」や「お聞きしたいことがあるのですが、よろしいですか」といったフレーズを使いましょう。「お聞きしたいです」「うかがいたいです」などの形は、やや平易な印象を与えます。対等な関係の相手にも気軽に使われている敬語なので、上司への言葉遣いとして好ましくありません。ただ、丁寧すぎる敬語は冗長になる傾向があります。気心の知れた上司に対しては、「お聞きしたいです」「うかがいたいです」を使うことも可能です。「お聞きしたい」の敬語での誤用表現・注意事項
「お聞きしたい」の敬語である「おうかがいしたいです」は、使う相手を選びたい言葉遣いです。本来、「おうかがい」という表現は二重敬語にあたります。そのため、「おうかがいしたいです」という言葉は間違いだとされた時代もありました。ところが、「おうかがいしたいです」はあまりにも広まってしまったので、現代では新しい表現のひとつとして認められています。つまり、「おうかがいしたいです」に違和感を覚える世代と、そうでない世代に分かれている状態です。相手が日本語やマナーに厳しいように思えるときは、「お聞きしたいです」を使っておくのが無難でしょう。ただ、「お聞きしたいです」についても、誤解している人はいます。ここで「お聞き」と言っているのは、あくまでも相手の話に対する敬意をこめた表現です。ところが、本人が自分の行為に対して「お聞き」という敬語を使っていると解釈されるケースもあります。相手の誤解とはいえ、ビジネスシーンで言葉遣いのトラブルは起こしたくないところです。相手によっては「ご意見をお願いできますか」「質問してもよろしいでしょうか」のような言葉を使い、「おうかがいしたいです」も「お聞きしたいです」も避けるようにしましょう。
そのほか、「おうかがいしたいです」には複数の意味があるので、相手に混同されないよう要注意です。「おうかがいする」には「尋ねる、質問する」以外に「訪問する」の意味があります。「尋ねる」の意味で使うなら、はっきりと文脈で示すようにしましょう。「会議の件についておうかがいしたいです」「ご都合のいい日時をおうかがいしたいです」など、具体的な目的語があれば、行き違いを生みにくくなります。
「お聞きしたい」の敬語での言い換え表現
「お聞きしたいです」の言い換え表現には、「ご意見をお願いできますか」「質問してもよろしいでしょうか」などがあります。さらに、より丁寧な表現には「ご教示お願いします」「ご教示賜りますようお願い申し上げます」などが挙げられます。「教示」とはスキルや情報などを相手に伝えることです。目上の相手とやりとりしていて、強い敬意を示したいときに使うフレーズです。ただし、日常的に使う言い回しではなく、相手によってはおおげさな印象を与えかねません。そのほか、「お聞きしたく存じます」「うかがいたく存じます」といった表現もあります。これらは文語体であり、失礼にならないよう質問するときに使います。メールや手紙では、「以下の点についてお聞きしたく存じます」といった流れで書くのが一般的です。
- 《お聞きしたい》の敬語のページへのリンク