《お願いしたい》の敬語
「お願いしたい」の敬語表現
相手に依頼をする時に使う「お願いしたい」という言葉は、そのまま伝えると、直接的でややぶしつけな印象を与えてしまいます。丁寧語の「です」を付けて「お願いしたいです」としても、相手への敬意が十分には伝わらず、目上の人に対して不適切な表現のままです。そのため、目上の人に「お願いしたい」と言いたい時には、相手に失礼のないよう、別の敬語表現に置き換える必要があります。「お願いしたい」の敬語表現としては、「お願いしたく存じます」が一般的です。「お願いしたい」に謙譲語の「存じます」を組み合わせた言い回しで、へりくだる表現により目上の相手を立てて、しっかりと敬意を示すことができます。また、「存じます」には「思う・考える」という意味合いが含まれるため、「お願いしたいと思っていますが、いかがでしょうか」と相手に考える猶予を与えるニュアンスになり、謙虚な気持ちを表すことも可能です。さらに丁寧な「お願いいたしたく存じます」というフレーズに言い換えることもでき、ビジネスメールや手紙などの書き言葉としてもよく使われています。
「お願いしたい」の敬語の最上級の表現
「お願いしたい」は、「幸いです」という敬語で表現することもできます。「幸いです」は、「お願いできるとうれしいです」「お願いできるとありがたいです」という意味で使える謙譲語で、目上の相手に高い敬意を払うことが可能です。「幸いに存じます」や「幸いでございます」といった、より改まったフレーズで用いることもでき、「お願いしたい」の最上級の敬語表現と言えるでしょう。また、「幸いです」をさらに丁寧にした敬語表現に、「幸甚に存じます」や「幸甚の至りです」という特別な言い回しもあります。「この上ない幸せ」という意味を持ち、依頼をする目上の相手に最上級の敬意が示せる表現です。かしこまった文章に用いられる格調高いフレーズとして、年配の方や身分の高い相手に対しても安心して使うことができる敬語表現でしょう。
「お願いしたい」の敬語のビジネスメール・手紙での例文
「ご多忙の折たいへん恐縮ですが、ご検討のほどお願いしたく存じます」「お手数ではございますが、週末までにご返信をお願いしたく存じます」
「明日は臨時休業とさせていただきます。皆さまにはご迷惑をおかけしますが、ご理解賜りますようお願いいたしたく存じます」
「打ち合わせにつきまして、ご都合のよい日時をお知らせいただければ幸いです」
「企画案についての資料を添付いたしましたので、本日中にご一読いただけますと幸いに存じます」
「プレゼンの内容について、今一度ご確認いただけましたら幸いでございます」
「今後とも変わらぬご愛顧を賜れますと、幸甚に存じます」
「弊社のセミナーにご出席いただけますと、幸甚の至りでございます」
「お願いしたい」を上司に伝える際の敬語表現
上司に対して「お願いしたい」と言いたい時にも、適切な敬語表現に置き換える必要があります。ただし、普段から親密に接してくれている直属の上司などに、「お願いしたく存じます」や「幸いです」といった表現を使うのは、堅苦しすぎる雰囲気となり、かえって不自然です。日頃からの上司との関係性やシチュエーションを考慮した上で、「お願いいたします」や「お願い申しあげます」などの意味が類似する敬語表現を使ったり、「〜していただけないでしょうか」「ご対応いただけますか」といった疑問形のやわらかい敬語表現で伝えるとよいでしょう。また、上司に何かをお願いする場合には、「お願いしたい」の敬語表現の前にクッション言葉を添えることも大切です。「お手数をお掛けいたしますが」「ご多忙のところ恐れ入りますが」といった丁寧な前置きをすることで、忙しい上司を気遣う謙虚な姿勢が伝わり、押しつけがましい印象がなくなります。不快感を与えない円滑なコミュニケーションを図ることで、上司との良好な関係を保つことにもつながっていくでしょう。
「お願いしたい」の敬語での誤用表現・注意事項
目上の相手に「お願いしたい」を丁寧に伝えたい時に、「お願いできますでしょうか」と表現するのは文法的に間違いです。丁寧語の「ます」と「でしょうか」が重複して使われている二重敬語にあたり、ビジネスマナーに反します。二重敬語による表現は、特に気にならないという人も多い反面、くどい表現として不快に感じる人もいるので、念のため、ビジネスシーンでは使わないようにするのが無難です。目上の人に同じニュアンスの敬語を使いたい場合には、「お願いできますか」「お願いしてもよろしいでしょうか」など、正しい表現で伝えるようにしましょう。「お願いしたい」の敬語での言い換え表現
お願いしますお願いできますか
お願いできませんか
お願いいたします
お願いしてもよろしいでしょうか
お願いすることは可能でしょうか
どうぞお願いいたします
よろしくお願いいたします
何卒お願いいたします
お願い申しあげます
何卒お願い申しあげます
重ねてお願い申しあげます
お願いしたく存じます
お願いしたく存じますが
お願いしたく存じますので
お願いいたしたく存じます
お願いいたしたく存じますが
お願いいたしたく存じますので
幸いです
幸いでございます
幸いに存じます
幸甚です
幸甚でございます
幸甚に存ずる
幸甚に存じます
幸甚の至りです
幸甚の至りでございます
《お願いしたい》の敬語
「お願いしたい」の敬語表現
「お願いしたい」は、相手に何かを頼みたい時に使う言葉です。「お願い」は、「願い」という言葉に尊敬を表す接頭語の「お」がついたもので、丁寧語にあたります。一方、「したい」は、自分の願望を表現する言葉です。この言葉は、日常生活でもビジネスシーンでも、相手に何かをしてもらいたい時によく使います。ただし、「したい」という表現は、自分の願望や要望を強く表現する言葉のため、やや強引だと感じられる場合もあります。使う相手によっては、あまりよい印象を受けないこともあるでしょう。相手に失礼のないよう、それぞれのシーンに最適な敬語表現を使うことが大切です。「お願いしたい」の敬語表現には様々なものがあります。その中のひとつとして「お願いしたく存じます」が挙げられるでしょう。「お願い」に、「思う」の謙譲語である「存じる」と、丁寧語である「ます」が加わったものです。クライアントや目上の人などには、このような表現を使う方が望ましいでしょう。また、自分の願望を伝える言葉のため、「お忙しいところ恐れ入りますが」「誠に恐縮ですが」などの枕詞をつけて、柔らかい表現にすることも多いです。「お願いしたい」の敬語での誤用表現・注意事項
日常やビジネスの中では、「お願いしたい」という気持ちを伝えようとして、「お願いできますでしょうか」という表現が使われることがあります。実は、この言葉は二重敬語にあたり、誤用表現になるため注意しましょう。「でしょうか」は、問いかける時や同意を求める時に使われる言葉で、「だろうか」の丁寧語にあたります。そのため、「お願いできますでしょうか」は、「ます」と「でしょうか」という二つの丁寧語を重ねて使っていることになるのです。「お願いしたい」の敬語での言い換え表現
・~をしていただいてもよろしいでしょうか。・~していただければ幸いです。・~していただければ、幸に存じます。・お願いしたいのですが、いかがでしょうか。・お願いしたいのですが、ご都合はいかがでしょうか。・~していただきたいのですが、よろしいでしょうか。・お願いしてもよろしいでしょうか。・お願いできますか。・お願いできるでしょうか。・お願いしたく存じます。・~していただけないでしょうか。・ご対応いただけないでしょうか。・ご対応いただきたいのですが、よろしいでしょうか。・お忙しいところ恐れ入りますが、お願いできるでしょうか。・誠に恐縮ですが、お願いしたく存じます。・お手数をお掛けしますが、ご対応いただけないでしょうか。- 《お願いしたい》の敬語のページへのリンク