小説家時代とは? わかりやすく解説

小説家時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 01:46 UTC 版)

司馬遼太郎」の記事における「小説家時代」の解説

初期直木賞受賞した梟の城』や『大坂侍』『風の武士』『風神の門』などの長編や、短編ペルシャ幻術師」「果心居士幻術」「飛び加藤」など、時代伝奇小説が多い。忍者主人公にした作品多く「忍豪作家」(五味康祐ら「剣豪作家」にちなむ呼び名)とも呼ばれたまた、初期数編が西アジア主要舞台としている点も(当時としてはなおのこと異色ありながら後年創作へは(エッセイ等では同地への強い関心維持しつつも)引き継がれなかった。推理小説書き、『豚と薔薇』『古寺炎上』があるがあまり得意ではなくこの2作にとどまっている。 だが、1962年昭和37年)より『竜馬がゆく』『燃えよ剣』、1963年昭和38年)より『国盗り物語』を連載し歴史小説家として旺盛な活動本格化させた。この辺りの作品より、作者自ら、作中随筆風に折込解説する手法完成している。1964年昭和39年)には、終のすみかとなる布施市下小阪現在の東大阪市)に転居した。近所には付近大地主であり上宮中学からの同級生山澤茂雄がおり終生交流続いたの(「近所の記」)ちに「猥雑土地なければ住む気がしない」と記している。1966年昭和41年)、菊池寛賞を受ける。その後も『国盗り物語』に続き、『新史太閤記』『関ヶ原』『城塞』の戦国四部作上梓した。 1971年昭和46年)から、紀行随筆街道をゆく』を週刊朝日連載開始した。1972年昭和47年)には明治の群像描いた坂の上の雲』の産経新聞での連載終了また、幕末扱った世に棲む日日』で吉川英治文学賞初期のころから示していた密教的なものへの関心は『空海の風景』(日本芸術院恩賜賞)に結実されている。「国民的作家」の名が定着し始めるようになり、歴史俯瞰して一つの物語と見る「司馬史観」と呼ばれる独自の歴史観築いて人気博した1970年代中期から80年代にかけ、明治初期の『翔ぶが如く』や、『胡蝶の夢』、江戸後期の『菜の花の沖』、戦国期の『箱根の坂』などを著し清朝興隆時代題材にした『韃靼疾風録』を最後に小説執筆止める。「街道をゆく」や、月一連載エッセイ風塵抄』、『この国のかたち』に絞り日本とは、日本人とは何かを問うた文明批評行った1981年昭和56年)に日本芸術院会員1991年平成3年)には文化功労者となり、1993年平成5年)に文化勲章受章したこのころから腰に痛み覚えるようになる坐骨神経痛思われていたが、実際直接死因となる腹部大動脈瘤であった。それでも「街道を行く 台湾紀行取材の折に、当時台北台湾総統だった李登輝との会談「場所の悲哀」を行ったり、「街道を行く取材青森三内丸山遺跡訪れるなど精力的な活動続ける。また、晩年にはノモンハン事件作品化構想していたといわれているが、着手されずに終わった1996年平成8年1月、「街道をゆく 濃尾参州記」の取材終え連載中2月10日深夜吐血し倒れ大阪市中央区国立大阪病院(現:国立病院機構大阪医療センター)に入院2日後2月12日午後8時50分、腹部大動脈瘤破裂のため死去した72歳同日は「菜の花忌」と呼ばれている。死去した国立大阪病院は、奇しくも花神』で書いた大村益次郎死去した場所であった絶筆濃尾参州記」は未完となった親族・関係者による密葬経て3月10日大阪市内ホテルで「司馬遼󠄁太郎さんを送る会」が行われ、約3,000人が参列した法名は、「遼󠄁望院釋淨定」。政府から従三位追賜された。 翌年司馬遼󠄁太郎記念財団発足し司馬遼󠄁太郎賞が創設された。2001年平成13年)に、東大阪市自宅隣に司馬遼󠄁太郎記念館が開館司馬遼󠄁太郎記念室がある姫路文学館では毎年8月7日生誕日に、ゆかりのゲスト迎えて司馬遼󠄁太郎メモリアル・デー」を開催している。また、NHK大河ドラマ原作となった作品数は最も多く、「21世紀スペシャル大河ドラマ」(後にNHKスペシャルドラマ変更)と称する坂の上の雲』を含めると7作品である。

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小説家時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/29 14:12 UTC 版)

高野和明」の記事における「小説家時代」の解説

2000年風水吉方とされる真南講談社があったことで、江戸川乱歩賞への応募決意2001年死刑制度扱ったミステリー13階段』で第47回江戸川乱歩賞満場一致受賞選考委員逢坂剛は「素人ばなれした腕前といってよい。選考委員全員一致して推したのは、最近では珍しいのではないか。ここ十年ほどの乱歩賞受賞作中でも出色佳作だと思う」と評した同作品は40部を売り上げ乱歩賞受賞作品中でもっとも速く高い売り上げ記録達成している。 2008年、「6時間後に君は死ぬ」がWOWOWドラマW映像化された。その際脚本担当したまた、後半部分の3時間後に僕は死ぬ」では監督担当した2011年発表した『ジェノサイド』第2回山田風太郎賞第65回日本推理作家協会賞受賞同作は「週刊文春ミステリーベスト10」と「このミステリーがすごい!」の両方で1位に選ばれた。2013年12月文庫化されると、2014年5月には発行部数累計100万部を突破するベストセラーになったオリコン発表した2014年年間“本”ランキング」の文庫総合TOP50でも、上下巻併せて50部を売り上げている。

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小説家時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/18 00:20 UTC 版)

立原正秋」の記事における「小説家時代」の解説

1945年昭和20年)、早稲田大学法律学科入学するが、勤労動員追われる翌年小説家志し国文科聴講生となる。大学創作研究会懸賞小説応募し、「麦秋」で入選するが、原稿行方不明になってしまい、発刊もされなかったので、幻の処女作となった1947年昭和22年)より米本光代結婚したことを受け、日本へ帰化相手方の姓をとって、米本 正秋となる。 1948年昭和23年7月長男誕生とともに婚姻届提出日本の古典、とくに中世古典強く惹かれ、能、陶磁器日本庭園などを好み世阿弥の『風姿花伝』で作家としてあり方を学ぶ。小説本格的に書き始める。 1949年昭和24年2月発行民族雑誌自由朝鮮』に、短編小説「ある父子」を金胤奎名義発表1951年昭和26年)に丹羽文雄主宰の『文学者』に載った晩夏 或は別れの曲」は、現存する最初作品である。この時に名乗ったペンネーム立原正秋』が、生涯通した名乗りとなる。 1953年昭和28年4月長女誕生1961年昭和36年)、「八月午後四つ短編」で第2回近代文学賞受賞1964年昭和39年)、『新潮』に発表した薪能」が芥川賞候補となり、単行本として出版された初の作品となった同年11月同人雑誌『犀』を1967年昭和42年)まで刊行することとなる。 1965年昭和40年)には「剣ヶ崎」で再び芥川賞候補になるとともに別冊文藝春秋』第93号発表した漆の花」は直木賞候補となり、第94号に発表した白い罌粟」で翌年直木賞受賞した1968年昭和43年)より第7次早稲田文学編集長務める。同年、初の新聞連載小説冬の旅」を『読売新聞』にて開始1973年昭和48年)から『日本経済新聞』で「残り」を連載その後日経映画社東京12チャンネルによってテレビドラマ化される同年29年ぶりに韓国訪ねる1976年昭和51年)、『藝術新潮』に「日本の庭」連載1977年昭和52年)、『日本経済新聞』に「春の鐘」を連載1979年昭和54年)、『読売新聞』で「その年の冬」の連載を開始するが、体調損ねる1980年昭和55年)、書き下ろし小説帰路』を発表するが、4月聖路加国際病院入院6月戸籍名も『立原正秋』と改めたが、その2ヶ月後の8月12日国立がんセンターにおいて食道癌により死去54歳没。戒名凌霄院梵海禅文居士墓所鎌倉市二階堂瑞泉寺同年、『恋人たち』(光風社、1965年)と『はましぎ』(新潮社1973年)を原作として脚色した作品主演 根津甚八恋人たち』としてTBSによってテレビドラマ化される

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