点心
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/31 03:02 UTC 版)
概要
「点心」という名前は禅語『空心(すきばら)に小食を点ずる』からきたという説や、心に点をつけることから心に触れるものと言う説がある。明確な定義はないが、食事の間に少量の食物を食べることなので、菓子や間食、軽食の類いは全て点心と呼ばれる。中国の朝食は点心ですまされる事が多い。
茶を飲みながら点心を食べることを飲茶(ヤムチャ)という。また、点心を専門に作る料理人は点心師と呼ばれる。
種類
中華点心は味によって甜点心(ティエンティエンシン)と鹹点心(シエンティエンシン)の2つに分けることができる。 下記の各点心は中国のどこにでもみられるものもあれば、特定の地方にしかみられないもの、あるいは地方料理として提供されるものもある。後述の種類の項目において、地方性がみられるものについてはその記載をした。
甜点心
甜点心とは甘味のある点心を指す。皮で餡などを包むものからプリンのようなものまで色々ある。
- 豆沙包子(あんまん)
- 桃包(タオバオ、桃饅頭)
- 桃の形をした蒸し饅頭で、具は白い豆餡。中国では主に誕生日を祝うときに食べるので「寿包」「寿桃」とも呼ばれる。
- 蓮蓉包(れんようほう)
- 蓮の実餡の蒸し饅頭。
- 芝麻球、煎堆(胡麻団子)(チーマーチュウ)
- 月餅(げっぺい)
- 八宝飯(はっぽうはん)
- 薩奇馬(シャーチーマー)
- 馬拉糕、馬來糕(マーラーカオ)
- 杏仁豆腐(アンニンドウフ)
- 芒果布丁(マンゴープリン)
- 凍蛋(トンタン)
- 蛋撻(エッグタルト)
- カスタードプディングのタルト。香港やマカオから各地に普及した。
- 粽子(ちまき)
- タピオカのデザート
- 珍珠(QQ)
- 台湾発祥。黒く大きなタピオカ。
- 愛玉子(アイギョクシ)
- 抜糸白薯、抜糸紅薯、抜糸地瓜
鹹点心
鹹点心とは塩味の点心のことであるが、甘くない点心であり必ずしも塩味に限らない。茹、蒸、揚と色々な調理法がある。
- 餃子
- 焼売(しゅうまい)
- もともと華北のもので、大麦主体の皮で肉や魚介類の餡を茶巾状に包んだもの。日本で知られているものは広東風で円柱形に近い形状である。
- 包子(パオズ)
- 小麦粉の生地で肉主体の餡を包んで蒸したもの。半球形に近い形状が多く、日本でも中華まん・豚まんとして親しまれており、種類は多様。薄い皮で包む小籠包(小籠包子)も含まれる。
- 春巻き
- 麦主体の皮で餡を包んで揚げたもの。細長い外観をしていることが多い。華中、華北では甘い小豆餡を入れて甜点心とすることもある。
- 春餅(チュンビン)
- 中華風薄焼きクレープ。華北のもの。
- 腸粉(ちょうふん)
- 葱油餅(ツォンヨゥピン)
- 中華風葱入りパイ。主に華北のもの。
- 油条(油炸鬼)(揚げパン)
- 粽子(ちまき)
- 大根餅(蘿蔔糕)(だいこんもち)
- 豆腐花(トーファー)
- 豆腐脳、豆腐花等とも呼ばれ、大豆から得られた豆乳を硫酸カルシウム等の凝固剤で凝固、成形したもので、豆腐よりも柔軟なゼリー状の食品、小吃の一種である。中国北部、西部では豆腐脳と呼ばれることが多く、南部では豆花、豆腐花と呼ばれることが多い。
- 小籠包(しょうろんぽう)
- 生煎包(生煎饅頭)(やきまんじゅう)
- 小籠包を厚めの皮で作り、蒸籠蒸しにせず、鉄板で蒸し焼きにして作る。上海の点心。
- ラーメン
- チャーハン
- 粥
- 餛飩
時間帯
食べる時間帯によって
- 早点(朝御飯)
- 午点(おやつ)
- 晩点(夜食)
となる。
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