名古屋市営地下鉄桜通線 車両

名古屋市営地下鉄桜通線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/21 07:34 UTC 版)

車両

2010年の6050形運用開始及び、2011年の野並駅 - 徳重駅延伸開業後は2形式5両編成24本120両の体制になっている。桜通線用の車両は開業時当時から走行している車両を含めて廃車は生じていないほか、右手操作式ワンハンドルマスコンの6050形が登場するまでは開業時より全車両がVVVFインバータ制御横軸ツインレバー型マスコンのみで、ほかの制御装置やマスコンの車両は一切入っておらず、これらの特徴はいずれも上飯田線を除けば、名古屋市営地下鉄では唯一の例である。また5両編成で運転されているのも名古屋市営地下鉄に限らず日本の地下鉄全体で唯一である。

桜通線と同様に名古屋駅に乗り入れる東山線とは異なり、女性専用車両は設定されていない。

通常は全編成が運用されることはなく、鶴舞線の日進工場に2編成留置される。

駅等の設備

桜通線の島式ホーム(神沢駅)
桜通線ホームドアにおける乗車位置と注意事項案内(久屋大通駅)

ホームは、中村区役所駅から野並駅は20m車8両編成に対応しているが、鳴子北駅から徳重駅は経費削減のため20m車6両編成までの対応となっている。すべての駅に可動式ホーム柵が設置されており、6両編成以上の定期列車が入線することはないため、電車が停まらない部分には普通柵を設置している。可動式ホーム柵は、鳴子北駅・相生山駅神沢駅・徳重駅の各駅では2011年3月27日の開業と同時に使用が開始され、既存の駅でも順次設置され、同年7月23日までにすべての駅で設置が完了した[11](当初は7月16日設置完了予定だった)。また、名古屋市営地下鉄の開業区間で初めて駅のテーマカラーが設定され、既存の各駅でも可動式ホーム柵の設置とともに設定された。

ホームは、常に進行方向右手となるよう全駅で島式ホームとなっている。また、日本国内の鉄道の多くでは、車両の運転台を進行方向左側に設置しているが、桜通線では車両の運転台をホームに近い、進行方向右側に設置している。乗務員は、可動式ホーム柵の最前方のモニターテレビで、ホームに設置されたカメラ等との映像を見て、ホーム前後の安全確認やドアの開閉、発進操作を行う。これらの設備によりホーム安全やドア開閉の確認を容易にし、ワンマン運転を可能にしている。なお、開業から可動式ホーム柵が設置される前までホームの映像は、駅進入時から発車直後まで運転台にあるモニターに映していた。

また、中村区役所駅 - 野並駅の各駅のコンコースに壁画を設けたが、鳴子北駅から徳重駅は、経費削減の影響で壁画が省略されている。

すべての駅で、エレベーターエスカレーター車椅子使用者対応トイレ等のバリアフリー化、押しボタン式の列車非常停止警報装置が完了している。名古屋市営地下鉄全線でバリアフリー設備の整備や列車非常停止警報装置の整備が始まったのは桜通線が初である。

LED発車標が全駅に設置されており、各種運行情報やニュースなどが表示できる。東山線や名城線・名港線ではニュースなどを表示中に行き先表示の英字表示ができなかったが、この後採用した鶴舞線と桜通線ではニュースなどを表示中も行き先表示の英字表示が可能になった。ホーム接近アナウンスにおいて最近までは「(例)3番ホームに、今池・新瑞橋方面、徳重行きがまいります。ご注意下さい。」とアナウンスされていたが、2016年3月9日ごろからは「ご注意ください。」の部分が「ホーム柵から離れて、お待ち下さい。」に変更され、2022年には「黄色い点字ブロックの内側でお待ち下さい」に変更されている。乗換駅など主要駅では「駆け込み乗車は、危険ですからおやめ下さい。」の文言が追加されている。

利用状況

最混雑区間は吹上駅 → 今池駅で、2018年度のピーク時混雑率は125%となっている[12]。2018年度の輸送人員は約29万人/日[13] で、鶴舞線とほぼ同規模である。

名古屋駅 - 今池駅は並行する東山線よりすいているものの、ラッシュ時は混雑する。新瑞橋駅以北の各駅は大半の駅が乗降人員1万人/日以上であり、2011年開業の野並駅以東も開業後徐々に利用者が増え、終点の徳重駅は市営地下鉄単独駅として桜山駅に次ぐ2万人/日の乗降人員、鳴子北駅も接続するバス路線が充実していることから一日1万人/日以上の乗降人員となっている。

名古屋市営地下鉄桜通線の年度別の輸送実績を下表に記す。 表中、最高値を赤色で、最低値を緑色で表記している。

桜通線輸送実績
年度 年間
輸送人員
(千人)
一日平均
輸送人員
(人)
最混雑区間
乗車率
(%)
輸送密度
(人/日)
特記事項
1989年(平成元年) 開業(中村区役所駅 - 今池駅開通)
1990年(平成2年) 38,449 105,340 174 16,210
1991年(平成3年) 43,855 18,368
1992年(平成4年) 44,617 18,472
1993年(平成5年) 45,426 124,455 19,672
1994年(平成6年) 72,797 199,444 49,456 今池駅 - 野並駅開通
1995年(平成7年) 76,390 208,716 152 53,222
1996年(平成8年) 78,795 215,877 56,240
1997年(平成9年) 77,873 213,351 56,507
1998年(平成10年) 79,209 217,011 57,805
1999年(平成11年) 78,221 213,479 134 57,619
2000年(平成12年) 79,705 218,370 134 59,090
2001年(平成13年) 77,523 212,392 138 57,818
2002年(平成14年) 78,354 214,668 134 58,253
2003年(平成15年) 88,217 241,690 134 66,534
2004年(平成16年) 84,891 232,578 144 62,261
2005年(平成17年) 82,902 227,129 135 62,154
2006年(平成18年) 84,100 230,164 139 62,674
2007年(平成19年) 83,959 230,022 140 63,216
2008年(平成20年) 85,173 233,350 131 63,372
2009年(平成21年) 83,330 228,301 125 62,362
2010年(平成22年) 83,632 237,347 125 63,873
2011年(平成23年) 88,290 241,890 105 56,188 野並駅 - 徳重駅開通
2012年(平成24年) 90,791 249,000 116
2013年(平成25年) 94,243 258,000
2014年(平成26年) 95,640 262,000 120
2015年(平成27年) 98,710 270,000 119
2016年(平成28年) 100,823 276,000 121
2017年(平成29年) 104,014 285,000 122
2018年(平成30年) 106,001 290,000 125
2019年(令和元年) 127
2020年(令和2年) 98
出典:
愛知県ホームページ
国土交通省

  1. ^ 「名古屋市交通局 旅客サインマニュアル」による
  2. ^ a b 『日本縦断! 地下鉄の謎』 - 小佐野カゲトシ
  3. ^ 今尾恵介『日本鉄道旅行地図帳』7号 東海、新潮社、2008年、p.10
  4. ^ 列車接近メロディ - 名古屋市交通局
  5. ^ 駅名変更候補は名所の最寄り 名古屋市懇談会、城や神宮 - 日本経済新聞、2019年12月26日
  6. ^ a b 地下鉄駅名称の変更について” (日本語). 名古屋市交通局. 2022年5月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月23日閲覧。
  7. ^ 地下鉄駅名称変更の実施日について”. 名古屋市交通局. 2022年7月8日閲覧。
  8. ^ 地下鉄:駅施設のあらまし (PDF)”. 交通局事業概要(平成26年度). 名古屋市交通局. 2015年6月29日閲覧。
  9. ^ 桜通線 地下鉄始発・終発時刻”. 名古屋市交通局. 2015年6月29日閲覧。
  10. ^ 2003年大晦日までは20分間隔、2008年大晦日までは25分間隔だった。
  11. ^ a b 地下鉄桜通線全駅に可動式ホーム柵を設置しました!”. 名古屋市交通局. 2011年11月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月16日閲覧。
  12. ^ 混雑率データ (PDF) - 国土交通省
  13. ^ 鉄道輸送状況 (Microsoft Excelの.xls) 平成29年度刊愛知県統計年鑑
  14. ^ a b “地下鉄桜通線きょう20周年 記念グッズも販売”. 中日新聞 (中日新聞社). (2009年9月10日)
  15. ^ a b 市営交通100年祭(名古屋市)のツイート(2022年2月16日)”. 名古屋市交通局. 名古屋市 (2022年2月16日). 2022年5月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月16日閲覧。
  16. ^ a b c “名古屋市営地下鉄桜通線が延長開業”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 3. (1994年3月31日) 
  17. ^ a b “地下鉄桜通線が延伸 野並-徳重間、記念グッズに行列”. 中日新聞 (中日新聞社). (2011年3月28日)
  18. ^ 名古屋市高速度鉄道第6号線延伸の許可申請について」国土交通省鉄道局、2003年9月5日
  19. ^ 名古屋市議会土木交通委員会平成21年9月28日報告。鉄道事業法に基づく許可申請時は2014年度開業予定として許可されたが、名古屋市が2006年(平成18年)に策定した 市営交通事業経営改革計画 (PDF (PDF) ) では開業目標を2010年度に前倒しした。桜通線 野並・徳重間の開業日が決まりました - 名古屋市交通局、2010年10月25日。
  20. ^ 市営交通100年祭(名古屋市)のツイート(2021年9月10日)”. 名古屋市交通局. 名古屋市 (2021年9月10日). 2022年5月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月16日閲覧。
  21. ^ 名古屋市交通局桜通線開業20周年記念イベント”. 鉄道ホビダス (hobidas.com) (2009年8月11日). 2021年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月16日閲覧。
  22. ^ 桜通線の新型車両6050形の営業運行開始”. 名古屋市交通局. 2010年7月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月16日閲覧。
  23. ^ “地下鉄駅構内に煙充満、名古屋 利用客避難”. 産経新聞. (2021年3月16日). https://www.sankei.com/affairs/news/210316/afr2103160015-n1.html 2021年5月17日閲覧。 
  24. ^ 地下鉄今池駅における火災について”. 名古屋市交通局 (2021年3月16日). 2021年5月17日閲覧。
  25. ^ 地下鉄駅名称変更の実施日について|名古屋市交通局”. www.kotsu.city.nagoya.jp. 2022年7月10日閲覧。
  26. ^ 名古屋市営交通事業経営計画2023(案)に対する市民意見の内容及び交通局の考え方 (PDF) - 名古屋市交通局






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