アメリシウム 用途

アメリシウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/09 07:45 UTC 版)

用途

アメリシウム241 は、煙感知器[注釈 1]や、厚さ計[8]に利用される。アメリシウム242は中性子ラジオグラフィーの中で使用される。しかしアメリシウムの合成は難しく、強い放射能のため非常に高価である。

ベリリウムとの混合物は、中性子源となる。そのほか、放射線源としての利用もある。

検出

化学的に分離精製した測定試料から放出されるアルファ線を、シリコン半導体検出器で測定する。

同位体

アメリシウムには安定同位体が存在せず、すべてが放射性である。アメリシウムには18の同位体が確認されており、質量範囲はアメリシウム231からアメリシウム249までがある。

発見された同位体の中で最も半減期が長いのは、アメリシウム243の7370年である。ほかに432年の半減期を持つアメリシウム241、141年のアメリシウム242、が比較的安定している。残りは全てアメリシウム240の51時間よりも短い。さらにアメリシウムの同位体には八つの核異性体の同位体が存在している。

脚注

関連項目

外部リンク


注釈

  1. ^ 日本の煙感知器にはアメリシウムを使ったイオン化式は少なく、光電式が主流となっている。[7]

出典

  1. ^ Muller, W.; Schenkel, R.; Schmidt, H. E.; Spirlet, J. C.; McElroy, D. L.; Hall, R. O. A.; Mortimer, M. J. (1978). “The electrical resistivity and specific heat of americium metal”. Journal of Low Temperature Physics 30: 561. doi:10.1007/BF00116197. 
  2. ^ Seaborg, Glenn T. (1946). "The Transuranium Elements". Science 104 (2704): 379–386.
  3. ^ グレン・シーボーグ、レオン・モルガン、ラルフ・ジェームズ、アルバート・ギオルソ
  4. ^ 根岸仁, 上出英樹, 前田誠一郎, 中村博文, 安部智之「最先端の研究開発 日本原子力研究開発機構 : 第4回 今こそ,高速炉の話:持続性あるエネルギー供給へ」『日本原子力学会誌ATOMOΣ』第62巻第8号、日本原子力学会、2020年、438-441頁、doi:10.3327/jaesjb.62.8_4382024年1月9日閲覧 
  5. ^ 返還されるガラス固化体について”. 日本原燃. 2023年11月8日閲覧。
  6. ^ 放射性廃棄物の低減を目指した高速炉燃料の開発”. 原子力機構 (2022年). 2023年11月8日閲覧。
  7. ^ セオドア・グレイ 著、武井摩利 訳『世界で一番美しい元素図鑑』ニック・マン写真、創元社、2010年。ISBN 978-4422420042 
  8. ^ 東京芝浦電気株式会社「アメリシウム厚み計 (TOSGAEG 153)」『計測と制御』第9巻第7号、計測自動制御学会、1970年、543-544頁、doi:10.11499/sicejl1962.9.543 


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