はたらく細胞BLACK 登場キャラクター

はたらく細胞BLACK

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/12 14:57 UTC 版)

登場キャラクター

デザイン自体は本編とおおよそ共通。作風に合わせて、細菌などは同じデザインながらも陰影のつけ方やセリフのフォントなどで、よりモンスター然として描かれている。また本編と異なり、白血球好中球)は女性個体が登場し、逆に男性個体は見られない。赤血球も特別編「乳がん検診を受けよう!」を除けば、登場しているのは男性個体のみとなっている。

第11話の終盤からは別の世界(体)に舞台を移すため、赤血球と白血球以外のキャラクターは総入れ替えとなる。輸血前後の各細胞は、本編の輸血赤血球と同じく服装にいくらか差異がある。輸血前後双方に登場するキャラクター(個体)は●を付けて示す。

赤血球

最初の体の赤血球

本編の男性個体とほぼ同じ服装であるが、爪先が白いツートンカラーの赤い運動靴を素足で履くという違いがある。

AA2153[10][11]
声 - 榎木淳弥[12]
主人公の赤血球。跳ねた赤毛と帽子から飛び出たアホ毛が特徴のメガネ男子。良くも悪くも生真面目で仕事熱心。
肝臓腎臓など赤血球を世話する臓器にはAC1677、あるいはBD7599やNC8429と共に出かけて常連客となっており、臓器細胞も体が不摂生不健康な状態で疲弊しているにもかかわらず世話してくれていることに感謝している。
第2部では顆粒球輸血[注 2] に巻き込まれて別の体に輸血され、一緒に来た赤血球たちのリーダー的存在になっていく[13]
アニメ版では、第7話でより多くの酸素を運んだとして最優秀新人賞で表彰されるなど、優秀さが強調されている。
AC1677[10][11]
声 - KENN[14]
AA2153の同期の赤血球。細い目が特徴。生真面目なAA2153に比べて要領よくふるまい、サボり方をAA2153にも教える。第1話[注 3] からレギュラーで登場するが、第7話で足を胃酸で傷めていたため逃げ遅れたAA2153を助け、自身は胃酸の海に落ちて死亡する。この同僚の死が引き金となり、AA2153は一時はたらく意思を失って職場放棄する。
アニメ版では、第2部が原作のエピソードで原作のキャラクターに置き換わって登場するため出番が増えており、危険な現場からはすぐ逃げ出したがる、優秀なAA2153に対する劣等感を抱くといった一面や、それらを乗り越えて成長する姿が描かれ、AA2153との友情などもより深く描かれている。
BD7599[11]
声 - 横山遵
AA2153の先輩の赤血球。もみあげが特徴。ちょっと荒っぽいものの、引きこもってしまったAA2153が久々に出勤した際も、温かく迎えるなど優しい面も見せる。
第2部では、AA2153と一緒に別の体に輸血される。第2部終盤のがん細胞との戦いの際、切除直前だった肺の上葉にがん細胞を誘い込むが、自身も逃げ切れず、第1部からのキャラクターでは唯一、最終話まで生き残らず第39話で死亡する。
NC8429[11]
声 - 八代拓
AA2153の後輩の赤血球。赤いが特徴。第9話から職場復帰したAA2153と共に行動し、プラークの崩落に巻き込まれそうになったところを救われる。
第2部では、AA2153やBD7599と一緒に別の体に輸血される。
アニメ版では第9話から、研修中の新人赤血球の一人として登場する[注 4]
AD6614、JJ4141、BB5123
声 - 三瓶雄樹(AD6614)、相馬康一(JJ4141、BB5123)
以上の3人は、1話限りの登場だったり出番がわずかで目立たなかったりするが、単行本第2巻のおまけページやアニメ版のキャストのクレジットで識別番号が明記されている。AD6614は第1話でAA2153の面倒を見るスキンヘッドの先輩赤血球、JJ4141は第2話でAA2153たちをキャバクラ(肝臓)に誘う小柄な年配の赤血球、BB5123は第9話でBD7599やNC8429と共にAA2153を迎える顎先のひげが特徴の赤血球である。
先輩赤血球(アニメ)[注 5]
声 - 鷲見昂大丸山智行
アニメ版第3・6・7・8話に登場する、2人組の先輩赤血球。原作第2部での当該エピソードほかに登場する輸血先の古株赤血球を基にした、アニメ版のオリジナルキャラクター。一方は赤毛で髭面、もう一方は緑色の長髪が特徴。第7話ではAC1677をエナジードリンクカフェイン)に誘い[注 6]、第8話では静脈にできた陥没(血栓)にAA2153を突き落として劣悪な労働環境の鬱憤晴らしをするが[注 7]、その後転がり出た血栓に巻き込まれて死亡する[注 8]
後輩赤血球(アニメ)[注 5]
声 - 井上雄貴
アニメ版のオリジナルキャラクター。黒目がちの目が特徴。研修中の新人赤血球の一人として、アニメ版第9話から登場する[注 4]。NC8429の同期の一人で、しばしば2人で行動を共にする。

輸血先の赤血球

第2部の第11話から登場。輸血元にいた仲間たちと制服が微妙に違い、上着の前を閉めブーツを履き、本体が背中で斜めに密着する型のワンショルダーバッグをたすきがけにしている。面倒な仕事はAA2153たちに押しつけるなど、特に初期に登場する古株の者たちと輸血されたAA2153たち3人との関係は良くないが、AA2153が不満を抑え率先してはたらいて見せることで収まっている。

DA4901[注 9]
第15話から登場。輸血先の赤血球のうちAA2153たちと親しくなる3個体のリーダー格。古株の赤血球たちが死んだ後は、全赤血球のリーダー的存在にもなっている。イケメンで、赤芽球の頃から優秀だったが、それゆえに冷めた目で体のことを見ていた。AA2153と出会ってその影響も受けるが、以後も諦めと希望の間を揺れ動き、糖尿病悪化の際には網膜で新生血管を掘り網膜剥離を起こしかけて落ち込んだりもしている。
第40話で、がん細胞もろとも抗がん剤の絨毯爆撃を受ける中、姿を消す。
SS1404[注 9]
同じく第15話から登場する、AA2153たちと親しくなる3個体の1人で、そばかすが特徴の個体。第38話で、酸素を求めるがん細胞に襲われ、胴を貫かれて殺される。
QJ0076[注 9]
同じく第15話から登場。AA2153たちと親しくなる3個体の1人で体格が大きい。糖尿病悪化の中、第24話で糸球体をかばって糖分を引き受け、糖化により第25話で死亡する。

白血球

最初の体の白血球

純白のいでたちと青白い肌は本編の白血球と同じであるが、前を胴部だけ止め胸元をはだけた丈の長いコートを着用、手袋のみ黒い、踝までの短靴を履く、日本刀型の武器を使う[注 10]、といった違いがある。手袋のロゴには白血球(White Blood Cell)を表す「WBC」が描かれている。

1196[11]
声 - 日笠陽子[12]
準主人公。白い長髪と巨乳、前髪に隠れた右目が特徴の好中球。
働き始めて間もないAA2153が初めて出会った白血球で、たびたび彼の窮地を救ったり、時折世界(体)の現状について教えたりもしている。AA2153から尊敬と憧れの念を抱かれており、「白血球たちも頑張っているから」というのが彼が劣悪な環境下でも働き続ける理由のひとつになっている。その一方で、白血球を信じるAA2153の気持ちが彼女に気力を与えることもある。
AA2153のことは初め「新米」と呼んでいるが、第2部からは一人前と認めて「赤血球」と呼ぶようになる。AA2153からは「白血球さん」と呼ばれている。
クールにふるまうが、元からそうした性格なのではなく、作画の初嘉屋によると「使命を全うする為にクールであろうと努める健気なお姉さん」[11] である。
第2部では、AA2153ら赤血球たちと一緒に別の体に輸血されて以降行方不明だったが、第17話で主人公と再会する。第30話の、歯周ポケットでの細菌との戦いで意識不明となり、その後体がオーバードース状態を経てうつになった間は昏睡状態だったが、うつから立ち直りかけた頃に意識を取り戻す。
8787、1212
声 - Lynn内山夕実
アニメ版のオリジナルキャラクター。1196の後輩たち。8787は一本結びにした淡い紫色の髪の個体で、1212は外側にはねた青い髪の個体。
原作ではモブとして同じ容姿の好中球が登場しており、単行本第2巻の巻末おまけページや第4巻の表紙で1196とともに描かれている。
好中球
声 - 伊藤静田中敦子
1196の上司たち。赤い髪をした司令官と、眼帯と顔に横一文字の傷跡が特徴の現場部隊の隊長。ともに淋菌のエピソードに登場。隊長は淋菌との戦いで戦死し、部下たちが見送る中で遺体が舟で流され、膿として体外に排出される。
司令官はアニメ版のオリジナルキャラクターであり、原作ではヘルパーT細胞となっている。原作ではヘルパーT細胞・隊長ともに敵を殲滅することだけを説いているが、アニメでの隊長は現場を理解していない上層部に少なからず不満を抱き、戦うことを是としつつも命を無駄にしないよう部下に告げている。

輸血先の白血球

第11話から登場。輸血元の白血球と制服が大幅に違い、フード付きの上着や膝上まである編み上げのロングブーツを着け、手袋も白い。武器はサーベル

J-1178[注 11]
第11話からレギュラーで登場する個体。小柄でツインテールの白い髪が特徴で、AA2153は「白血球ちゃん」と呼びかけている。輸血で来た血球たちと打ち解けるまで時間がかかるが、その後は1196を「姐(ねえ)さん」と呼んで信頼しあうようになる。

その他の細胞

脳細胞[注 12]
声 - 平川大輔(司令)、中村慈高坂篤志斎藤寛仁泊明日菜(オペレーター[注 13])、魚建水越健(重役)[注 14]
神経系の中枢で、思考や感情、身体の生命維持を担う。
作中では身体全体を統括する司令室のような描写となっており、主に司令とオペレーターの1人のやり取りが描かれている。
第1部・第2部それぞれにレギュラーキャラクターとして登場しており、司令は第1部だと眼鏡をかけた若い男性、第2部だと壮年の男性になっている。
第9話には司令室とは別の場所にいる数人の重役が登場し、会議の後に体内の会見放送で細胞たちに世界(体)の死を宣言し、細胞たちに「君たちは今日からもう働く必要はない」と告げる。いずれもスーツ姿をした男性で、代表者は白髪で口ひげと顎ひげを生やした面長の老齢者である。
キラーT細胞
声 - 丹沢晃之平林剛
第5話から登場。本編以上にマッチョで粗暴な雰囲気の集団として描かれる。第5話では毛母細胞を攻撃して被害を出しているが、これは司令官であるヘルパーT細胞が、分裂と増殖が盛んな毛母細胞を、がん細胞と取り違えたせいであった。
第46話ではβ細胞非自己であるとみなされ、被害を受けている(それぞれ第1部と第3部で、異なる世界(体)のエピソードであり、登場するキラーT細胞たちはキャラクターが異なる。特に第3部に登場するT細胞はパワハラ気質である)。
第37話から最終話までは、がん細胞とキラーT細胞たちとの戦いが、β細胞への攻撃のエピソードなどを挟んで描かれる。
新米キラーT細胞[注 15]
第37話から登場し、最終話まで主要キャラクターの一人として活躍、またAA2153ともたびたび同じ場に居合わせる。初登場時は実戦未経験のナイーブT細胞であるが、すぐにがん細胞と遭遇し、初戦闘中に活性化してキラーT細胞になり、その後も戦いを通して成長していく。
制御性T細胞
第44話から第46話まで登場。本編と同じく女性。ただし、第45話の途中まではまだナイーブT細胞である。初めは気弱で自信がなく、キラーT細胞を率いる班長から度の過ぎた叱責(パワハラ)を受けている。酪酸菌が作る酪酸の働きで制御性T細胞に分化すると、実力で班長を組み伏せ、さらに班長の暴走とパワハラを糾弾して業務命令でβ細胞への砲撃を中止させる。分化後は、それまでかけていた眼鏡を外し、キラーT細胞と同じいでたちから本編と同様にスーツ姿へと変わる。
その他の免疫細胞
声 - 伊藤健太郎ヘルパーT細胞)、椎名へきるマクロファージ)、永野善一樹状細胞)、相馬康一記憶細胞
ヘルパーT細胞を始めとする各種免疫細胞も本編同様に登場する。記憶細胞は本編の三枚目キャラと異なり、腰に2台のモニターとキーボードがセットになった機械を装備した男性で、それ以外の細胞は本編とほぼ同じ特徴を持つ。
ただし、本作では免疫細胞が活躍するエピソードの割合が少なく(上述のキラーT細胞が関わるエピソードを除けば、もっぱら好中球の活躍のみ描かれ、ほとんどが薬や抗生物質で決着する)、さらに司令塔の役柄を脳細胞が担当していることもあり、いずれもゲストキャラクターとしての出番に留まる。
血小板
本編と同様に子供(女の子)の集団として描かれるが、ゲストキャラクターやモブの扱いである。
第1部では比較的本編に近い制服で描かれている。第2部・第3部に登場する血小板の制服は本編と大きく異なり、セーラー服にリボン付きのボーラーハットといった、保育所幼稚園の通園服にやや近い外観をしており、その上にフルハーネス型安全帯のようなものを装着した格好[注 16] になっている。
第26話では切断した小指を修復するため、外部から大量に送り込まれた
血小板(アニメ)
声 - 久保ユリカ(リーダー格[注 17])、小田果林、橋本ちなみ綾瀬有
アニメ版にはオリジナルキャラクターがレギュラーで登場する。制服は比較的本編に近いが、白い靴下と上履き風の短靴を履いているなど細部で異なり、また頭身が若干高い。本編とは違い、概して無愛想で大人びた印象に描かれており、リーダー格の女の子は特に目つきと口が悪いが、危険や恐怖に関しては見た目相応の反応を見せる。
肺胞上皮細胞[注 18]
声 - 斎藤寛仁
肺においてガス交換などを担う細胞。
第1話から登場。肺で働く作業員として描写されている。細胞を代表するキャラクターがおらず、ほとんどの場合モブとしての出番に留まるが、赤血球の働きに密接に関わるため、他の細胞に比べると登場回数が多い。
肝細胞(かんさいぼう)
声 - ブリドカットセーラ恵美[14]
第2話から登場。肝臓には様々な役割があるが、赤血球からアルコールを抜く働きはキャバクラとして描写され、肝細胞もキャバクラ嬢のように描かれる。自らの仕事に誇りを持ち、アルコールを分解したアセトアルデヒドの毒素に蝕まれながらも、客である赤血球たちの前では笑顔を絶やさない。
セルトリ細胞
声 - 杉山里穂
睾丸内に存在し、精原細胞を育てる細胞。
第3話と第6話に登場。保育士のような姿で描かれている。
主細胞(しゅさいぼう)
声 - 鳴海崇志[15]
の内壁に数多く存在する。ペプシンのもとになるペプシノーゲンを分泌する。
第7話から登場(アニメ版では第1話にも登場)。髪が薄く恰幅の良い中年男性で、「胃」と書かれたエプロンを着用している。口が悪い。
副細胞(ふくさいぼう)
声 - 斎藤寛仁
胃酸やペプシンにより胃が傷つくのを防ぐため、粘膜を分泌する。
第7話から登場。主細胞の下で働いている。宇宙服のような服を着用しており、ふくよかな体型である。
脂肪細胞(しぼうさいぼう)
細胞質内に脂肪滴(油分)を有する細胞。
第8話に1コマのみ登場。丸々と太ってシャツ1枚なのに汗だくの男性で描かれる。
赤脾髄(せきひずい)
声 - 平林剛
劣化した老廃赤血球を償却する脾臓の器官。
第8話で登場。老齢の裁判長のように描かれ、白い顎ひげと口ひげを生やし、法服ガウン)と房あり角帽を着用して木槌(ガベル)を持つ。第7話以来仕事を放棄していたAA2153が、役立たずな自分を処理するよう訴えるも、脾臓は役目を全うした者が最期を迎える場所であって役立たずを処分する場所ではないと叱りつけ、「はたらけ!細胞!!」と一喝して退ける。
腺細胞
第11話で登場。過食気味の体内の大腸で増殖しポリープを作るが、良性であった。
糸球体(しきゅうたい)
声 - 島袋美由利、有賀由樹子
腎臓ボーマン嚢に囲まれた毛細血管の塊。糸球体からつながる尿細管とで腎小体を構成している。
第13話から登場。全員共通して髪を後ろでのように纏めて飾り紐をつけた女性の姿で描かれる。着物に裸足で赤血球などをシャワーで洗う。腎臓は「沈黙の臓器」ということで、通常は喋らず黙々とはたらく。リーダー格の個体は、老婆の姿をしている。
原作では第2部の身体の細胞だが、アニメ版では原作第1部と同じ身体の細胞として登場する。
皮脂腺細胞
声 - 樫井笙人
第15話に登場。毛母細胞や色素細胞と類似するとがったストッキング頭の本編とは異なり、無帽で前髪を残して頭頂部が禿げ上がった頭をさらした[注 19]、定年間際のような小太りの壮年の個体が登場する。役目を終えると、収穫した皮脂とともに自爆する。
β細胞(ベータさいぼう)
膵臓内のランゲルハンス島を構成する細胞の一つで、インスリンを生成する。一度活動を停止すると再生はせず、新規に誕生することも無い。
第18話から登場。離れ小島(ランゲルハンス島)にある施設で働く。衛生キャップとゴーグル・マスクでクリーンルーム(無菌室)のような部屋で製品を製造している。
糖分の過剰摂取が原因で、際限ないインスリン生成要求が来た結果、多くの個体が疲弊して活動を停止してしまい、体が糖尿病に陥る。第46話では暴走したキラーT細胞により砲撃を受けるが、制御性T細胞の働きにより犠牲者は出さずに済む。
分泌細胞(ぶんぴさいぼう)
前立腺液を分泌する細胞。
第20話で登場。ふんどし一丁の裸でハゲに描かれている。
毛母細胞
声 - 髙坂篤志斎藤寛仁、鳴海崇志、高橋伸也
第5話や第20話などに登場。第5話は第1部の身体の細胞、それ以外は第2部の身体の細胞で、基本的に全て別個体。第5話の個体は暴走したキラーT細胞に攻撃されて円形脱毛症を引き起こしてしまう。第20話の個体は男性型脱毛症により仕事を失うが、身体のために必要なことの結果だと割り切っている。第2部では本編や第1部と服装が若干異なる。
アニメ版では第2部である第15話のエピソードが第1部に統合されているので、その回に登場するのは第5話と同一個体となっている。また、原作での第5話と第15話はモブとしての出番しかないが、アニメではセリフがあるなど若干出番が増えている。
桿体細胞 / 錐体細胞(かんたいさいぼう / すいたいさいぼう)
ともに視細胞の一種。桿体細胞は明暗を認識し、錐体細胞は色を認識する。
第24話から第26話に登場。ゴーグルを着用し、カプセル状のコックピットのようなところに座っている。桿体細胞と錐体細胞ではゴーグルの形状や服装などが異なる。
心筋細胞(しんきんさいぼう)
心臓の体積の約75%を占める細胞。
第27話で登場。禿げ頭の老人の姿をしている。寿命が長いため身体が健康だった時代を知っている。睡眠時無呼吸症候群で混乱する細胞たちを一喝するが、昔のことを引き合いに根性論を展開したため、DA4901からは過去にすがる老害と一蹴される。
腺房細胞(せんぼうさいぼう)
第28話で登場。β細胞とは違い膵臓の本島の工場で膵液を作る役割を果たす細胞。マスクをして、工場で働くような格好をしている。アルコールにより暴走し、急性膵炎を引き起こす。
歯髄細胞(しずいさいぼう)
の中心部にいる細胞。
第30話で登場。僧侶のような格好。歯周病の心配をしている。
線維芽細胞(せんいがさいぼう)
歯髄細胞の回想で登場。大工のような格好で歯茎を修復するが、ニコチンにより働きが阻害されている。
ゴブレット細胞
第32話で登場。ムチンを生成する職人のような姿の細胞。
神経系
前述の脳細胞を含む中枢神経系と、自律神経などが含まれる末梢神経系がある。ここでは脳細胞以外について記載する。
副交感神経(ふくこうかんしんけい)
自律神経の一種で、身体の鎮静を担う。
第31話から登場。合唱団であり、子守歌(γ-アミノ酪酸)により身体中の細胞に休息を取らせる。ベンゾジアゼピンによりコーラスの力が増す。感情によって歌声は変わる模様。リーダー格の個体は指揮者
交感神経(こうかんしんけい)
自律神経の一種で、副交感神経とは対称的にノルアドレナリンなどを分泌し体を活性化させる。
第33話から登場。細胞たちに歌(ノルアドレナリン)で元気を届ける女性アイドルグループ。
神経細胞
様々な神経伝達物質を伝える。作中ではプロデューサーとして、交感神経に曲を提供している。
ノルアドレナリン系の神経細胞
第33話から登場。前述の交感神経のプロデューサー。非常事態宣言(コルチゾール)下での作曲のプレッシャーに参ってしまいうつ状態になるが、新しいマイク(SNRI)の効果及びグリア細胞の支援で改善する。長髪の男性として描かれている。
ドーパミン系の神経細胞
第35話と第36話に登場。ドレッドヘアでサングラス姿の男性。ニコチン依存症状態になっていたが、バレニクリンのお陰で改善する。
グリア細胞
第33話から登場。ノルアドレナリン系の神経細胞を支える役割で、作中では電話に答えるなどの業務をしている。
口腔の粘膜細胞(こうくうのねんまくさいぼう)
声 - 斎藤寛仁
出張版に登場。工事現場の作業員のような服装をしている。口内炎により炎症を起こしている。
一般細胞
「細胞」と書かれたTシャツを着ていて集合住宅に住んでいる点は本編と同様であるが、若い男性ばかりの本編とは異なり、女性の個体や老人の個体も登場する。
第1部では準レギュラーとして、AA2153の常連の配達先の個体(声 - 桜井ひとみ)が登場する。「細胞」と書かれたエプロンを着けた中年女性の個体で、AA2153にクレームを付けたり、時にねぎらったりしている。
アニメ版には、AC1677の常連で彼を部屋に上げて話し相手にすると共に息抜きさせていた、AA2153たちよりは年上の女性の一般細胞(声 - 遠藤綾)も登場する[注 20]
がん細胞
第37話から登場し、以降は最終話まで、がん細胞と血球たちとの戦いが主要なテーマとなる。ただし、がん細胞のうちメインのキャラクターは、第17・18話で最初に未分化で少年の一般細胞として登場し、AA2153とも出会っており、第33話での再会、第36話での異変(就職活動の失敗)を経て、第37話でがん細胞の仲間に加わる。
本編同様、通常の細胞とは明らかに異なる姿をしている。本編との違いは、最初にに現れる点、主に酸素を求めて暴れる点、肝臓腎臓などに転移する点、退治に手術や放射線治療抗がん剤などの外からの助けがある点、などが挙げられる。
特別編2作(共にがんをテーマとする)にも別キャラクターで登場する。

異物・身体外の生物

下記のほか、肺炎球菌化膿レンサ球菌緑膿菌なども、脇役としてではあるが登場している。

淋菌(りんきん)
声 - 高橋伸也
第4話と第5話に登場。性感染症である淋病の病原体。作中では大柄の人型から大蛇のような触手が伸びた姿をしている。攻撃方法は、免疫細胞の体に触手を巻きつけ、締め上げる。「菌」に引っ掛けて「淋しい」が口癖。
性交渉によって感染、強固な細胞壁と圧倒的な増殖スピードで白血球たちを追い詰めるが、ペニシリンによって弱体化して殲滅される。
性感染症の病原体であることから、頭部や触手先端が亀頭のようなデザインとなっているが、アニメ版では頭部が半球形、触手が先端までほぼ均一な太さかつ原作より表面が滑らかな質感に変更されている。
白癬菌(はくせんきん)
第6話に登場。芋虫のような姿のカビ。水虫の原因となる。雑魚だが、免疫力の低下や不衛生で湿気の高い足底部の環境で大繁殖し、水虫を引き起こす。
ピロリ菌
第7話で登場。胃潰瘍の原因の1つ。デザインが本編から大きくアレンジされており、頭部に4本の触手を持つ点や身体に縞状に毛が生えている点は共通であるが、体躯はより細長くウナギのような形で、頭部周辺はグロテスクになっているなど怪獣のような外見をしている。触手で胃粘膜を傷つけていたが、外部から投与されたクラリスロマイシン[注 21] により除去される。
大腸菌(だいちょうきん)
第21・22話で登場。肛門腺を占領し、瘻管を開ける。攻撃方法は手で押し潰すこと。本編にも登場しているが、個体名は明らかにされていない。
帯状疱疹ウィルス(たいじょうほうしんウィルス)
体内に潜むヘルペスウィルスの一種。
第23話で登場。感染した細胞は、1960年代の大規模デモ運動参加者に似た格好の集団と化し、ヘルメットを被り、黒眼鏡やタオルなどで顔を隠してゲバ棒を振るう。ウィルス自体はヘルメットに多数の付属肢がタオルを持った肉塊で、本編と同様に一般細胞たちの頭に被さると発症する。
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (メチシリンたいせいおうしょくブドウきゅうきん)
多くの薬剤に対して耐性を持つ黄色ブドウ球菌。
第39話で登場。扁平上皮癌の肺葉切除術の手術による切断部より侵入する。

薬・抗生物質

ステロイド

  第5話で登場。本編とほぼ同じデザインや働きをする。頭頂部で暴走するT細胞たちの働きを抑えた。

コルヒチン
抗炎症作用を持つ。
第8話で登場。痛風の治療薬として投与される。フワフワとした毛を持つロボット。
ニューキノロン系抗菌薬
細菌のDNA複製を阻止する。
第14話で登場。尿路感染症の治癒に使われる。非常に大きいロボットで、周りの建物よりも高い。
アシクロビル
水疱・帯状疱疹に有効な医薬。
第23話で登場。ムカデ型のロボットとして体外から投与される。

  1. ^ 「がん、検診、予防。」はページ単位に再構成されている。
  2. ^ 好中球を始めとする顆粒球を輸血する療法で、一定数の赤血球が混入する。
  3. ^ 見開きのタイトルページでAA2153の隣に並んでいる。
  4. ^ a b アニメ版第9話は原作第6話に当たるが、新人研修のシーンはアニメのオリジナルである。
  5. ^ a b キャストのクレジットはいずれも単に「赤血球」。「先輩赤血球」「後輩赤血球」は本記事における便宜上の呼称。
  6. ^ 原作第12話に基づく。
  7. ^ 原作第16話に基づく。
  8. ^ 原作第17話に基づく。
  9. ^ a b c 第34話で個体番号判明。
  10. ^ 第8話で尿酸結晶を攻撃する(結果として痛風を引き起こす)際には火器も使用している。
  11. ^ 第13話と第15話の扉絵で、腕章に番号が書かれているのが見える。
  12. ^ 脳細胞は神経細胞グリア細胞に大別されるが、どちらなのかあるいは両方とも含んでいるのかは作中では明記されていない。
  13. ^ このうち司令と主にやり取りしているのは中村演じる茶髪・ポニーテールの女性オペレーター。
  14. ^ 以上の括弧内はアニメ版のキャストのクレジットに「脳細胞(○○)」の形で表記されているもので、原作・アニメ共に作中では呼称に用いられていない。
  15. ^ 本記事における便宜上の呼称。作中では固有の呼び名がない。キラーT細胞の仲間内では、初登場時も、第44話で後輩のナイーブT細胞(のちの制御性T細胞)の教育を任される際にも「新米」と呼ばれる。
  16. ^ 第26話で、糖尿病により右足小指が切断された跡をふさぐため多血小板血漿(PRP)療法が行われた際は、安全帯にパラシュートを付けて降下している。
  17. ^ 久保演じるリーダー格の血小板のみ、アニメ版公式サイトのキャラクターのページに「血小板」として掲載されている(「リーダー格」は本記事における便宜上の呼称)。
  18. ^ アニメ版で判明。
  19. ^ 野球帽型の作業帽を持つが、帽子をかぶるのは最後の1コマだけである。
  20. ^ 原作にもこれに相当するキャラクターは登場するが、アニメ版とは容姿が異なり、出番もAC1677に声をかける1コマのみである。
  21. ^ こちらはコオロギのような外見をしたロボットとなっている。
  22. ^ a b アニメ版の著作権者表記は「©原田重光・初嘉屋一生・清水茜/講談社・CODE BLACK PROJECT」となっている。





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