隔膜とは? わかりやすく解説

かく‐まく【隔膜】

読み方:かくまく

動植物細胞組織区切っている膜。娘細胞間に生じ細胞膜哺乳類横隔膜など。

電気分解透析用いる、流体境界隔て多孔質の膜。特定の分子選択的に透過させる

「隔膜」に似た言葉

横隔膜

(隔膜 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/04 00:54 UTC 版)

横隔膜
呼吸器の模式図
英語 Thoracic diaphragm
器官 運動器
動脈 心膜横隔動脈
筋横隔動脈
上横隔動脈
下横隔動脈
静脈 上横隔静脈
下横隔静脈
神経 横隔神経核
肋間神経
テンプレートを表示

横隔膜(おうかくまく、横膈膜英語: thoracic diaphragm)は、肺呼吸に関わる筋肉の1つである。哺乳類にのみ存在する。

解剖と生理

横隔膜の断面図

哺乳類の胸腔腹腔の境界にある板状の筋肉であり、胸郭下口の周りから起こり、血管食道が横隔膜を貫くための3孔(大動脈裂孔・食道裂孔・大静脈孔)がある。横隔膜の上には両側のおよび縦隔が乗っており、右側の下には肝臓が、左側の下にはが接している。

起始部は腰椎部・胸骨部・肋骨部の3部からなり、ドーム状(円蓋状)に胸腔に盛集する。 停止部は横隔膜中央部の腱膜(腱中心)。 横隔膜が収縮すると円蓋が下がり、胸腔が拡張し、胸腔内圧が低下し、が拡張し吸気される。そして、横隔膜が弛緩することによって肺が収縮し、息が吐き出される。すなわち、腹式呼吸が行われる。 支配神経は第4頸神経からの横隔神経である。横隔膜は骨格筋かつ随意筋であり、肺呼吸の頻度をある程度ながら意図的に制御できる。しかし、睡眠中は脳幹からの信号により自動的に運動することで、睡眠中の肺呼吸を助ける。なお、この運動は、意識不明に陥っても行われることがある[1]

また、横隔膜は腹直筋骨盤底筋などの腹部骨格筋と共に腹圧の形成に寄与し、哺乳類で発達した排便や出産で重要な役割を演じている。

疾患

横隔膜の一部が破綻し、腹部臓器が胸腔内に迷入してヘルニアを形成することがある。特に食道裂孔から胃が滑脱する病態は頻度が高く、食道裂孔ヘルニアと呼ばれる。

子宮内膜症が横隔膜に起きた場合、月経期になると横隔膜が穿通して腹腔と胸腔が交通してしまい、気胸をきたすことがある。

横隔膜の痙攣で起こる現象が吃逆(しゃっくり)だと考えられている。

食肉

Skirt steak / Hanger steak
Beef Cuts
種類 Plate cut of beef
テンプレートを表示

ウシの横隔膜 (Beef plate)は食材として用いられ、腹側の肋骨に接する部分をハラミ(アウトサイドスカート Skirt steak)、背側の腰椎に接する部分をサガリ(ハンギングテンダー Hanging tender steak)と言う[2]

脚注


隔膜

出典:『Wiktionary』 (2021/08/20 13:40 UTC 版)

名詞

 かくまく

  1. 動植物体腔隔て膜構造器官

関連語


「隔膜」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「隔膜」の関連用語

隔膜のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



隔膜のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの横隔膜 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの隔膜 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS