變奏曲とは? わかりやすく解説

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へんそう‐きょく【変奏曲】


変奏曲 [variation]

主題をもとにして、その旋律などをいろいろに変化させたもの。変化をしても、もとの主題認識できるものでなければならない主題は、いくつもの変奏曲を持つことができる。

メンデルスゾーン:変奏曲 変ホ長調

英語表記/番号出版情報
メンデルスゾーン:変奏曲 変ホ長調Andante con Variazioni Es-Dur Op.82 U 158作曲年1841年  出版年1850年  初版出版地/出版社: Breitkopf & Härtel 

作品解説

2007年10月 執筆者: 和田 真由子

1841年ベルリンにて、メンデルスゾーンは、《厳格なる変奏曲》、《変奏曲 変ロ長調》と、この《変奏曲 変ホ長調》の3つの変奏曲書いた傑作として知られる厳格なる変奏曲》と比べると、技巧的に易しくかかれている平均演奏時間は、約8分30秒程度

主題:アンダンテ・アッサイ・エスプレッシーヴォ。左右の手で分奏される和音支えられながら、穏やかな旋律ソプラノ歌われるダイナミック変化とともに、調の変化意識したい。

第1変奏16分音符変化した主題低音部と高音部とで掛け合いをみせる。

第2変奏左手の6連音符の上で、変化した主題なめらかに歌われる右手は、旋律それ以外の音をひきわけて。

第3変奏:ピウ・ヴィヴァーチェ。第2変奏対照的に、はぎれのよいリズムをもつ。16分音符和音による旋律低音高音掛け合いになっている主題旋律いろいろな高さできこえてくるので、遠近法的な効果が耳に楽しい。

第4変奏:ピウ・モデラート 第3変奏とはまた雰囲気をがらりと変え静かな印象に。低音で、B音のオクターブ一定のリズム打たれ続けるため、他の変奏比べて変化少なく感じられる

第5変奏:短い他の変奏比べて、最も長い第4変奏性格とは対照的に動的な華やかさをもつ。32分音符勢いのある伴奏の上8分音符主題歌われていき、ffクライマックスにむけて展開していく。ここでは、左手長くのばされオクターブつくられる響きの中で、32分音符高らかに響き渡り、非常に美し効果をあげている。その後、再び穏やかな主題が2回想起され、静かに曲をとじる。


メンデルスゾーン:変奏曲 変ロ長調

英語表記/番号出版情報
メンデルスゾーン:変奏曲 変ロ長調Variationen B-Dur Op.83a U 159作曲年1844年 

作品解説

執筆者: PTNA編集部

この作品は、変奏曲Op.83を連弾用に編曲したのである


変奏曲

英語表記/番号出版情報
フンメル変奏曲 ホ長調Variations E-dur s164出版年1825年 
フンメル変奏曲 イ長調Variation s1作曲年1789? 年  出版年未出版年 
フンメル変奏曲 ニ長調Variations s18作曲年: 1794?年  出版年未出版年 
フンメル変奏曲 ヘ長調Variations F-dur Op.97作曲年1820頃年  出版年: c1821-22年 
ドニゼッティ変奏曲 ホ長調Variazioni
フィビヒフィビフ):変奏曲 変ロ長調Variations in B flat major作曲年1877年 
マイアベーア:変奏曲Variationen
マイアベーア:変奏曲Variationen
アイスラー:変奏曲Variations作曲年1940年  出版年1973年  初版出版地/出版社: Deutscher Verlag für Musik, Leipzig 
ヴォルジーシェク変奏曲 変ロ長調Variations Op.19出版年1825年  初版出版地/出版社Artaria, Vienne 
ヴォルフ, フーゴ変奏曲 ト長調Variation Op.2作曲年1875年 
ジルソン:変奏曲Variations作曲年1918年 
シンディング:変奏曲Variations作曲年1909年 
シンディング変奏曲 変ホ短調Variations Op.2作曲年: 1882-84年 
トマーシェク(トマシェク):変奏曲Variation Op.5出版年before 1800年 
トマーシェク(トマシェク):変奏曲Variation Op.8
ヴァーレン:変奏曲Variations Op.23作曲年: 1935-36年 
フックス変奏曲 ト短調Variationen, g-moll Op.13出版年: 1876?年  初版出版地/出版社Leipzig 
フックス変奏曲 ニ短調Variationen, d-moll Op.10出版年: 1874?年  初版出版地/出版社Leipzig 
トーニ:変奏曲Variations Op.27作曲年: 1945-46年 
ヴァイネル:変奏曲Változatok作曲年1905年 
ドニゼッティ変奏曲 ト長調Variazioni
フリッカー:変奏曲Variations Op.31作曲年: 1957-58年 
ポッリーニ:変奏曲Variazioni Op.10
ヒラー:変奏曲Variationen Op.98
メンデルスゾーン変奏曲 イ長調Variationen A-Dur Q 21作曲年1830年 
メンデルスゾーン変奏曲 変ロ長調Andante con Variazioni B-Dur Op.83a U 159作曲年1841年  出版年1850年  初版出版地/出版社: Breitkopf & Härtel 
メンデルスゾーン変奏曲 変ロ長調Andante con Variazioni B-Dur Op.83 U 159作曲年1841年  出版年1850年  初版出版地/出版社: Breitkopf & Härtel 
ピエルネ変奏曲 ハ短調Variations Op.42作曲年1918年  出版年1919年  初版出版地/出版社: Hamelle 
山田 耕筰変奏曲 ハ長調Theme and Variationen in C作曲年1912年 
入野 義朗:変奏曲作曲年1943年 
尾高 尚忠 :変奏曲作曲年1935年 
シマノフスキ変奏曲 変ロ短調Wariacje Op.3作曲年1903年  出版年1910年  初版出版地/出版社: Piwarski 
シェルシ:変奏曲Variation作曲年1940年 
カプースチン:変奏曲Variations Op.41作曲年1984年 

変奏曲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/30 07:44 UTC 版)

変奏曲(へんそうきょく、: Variations, : Variationen)とは、一つの主題が様々に変奏され、主題と変奏の一つ一つが秩序を保つように配列された楽曲である[1]変奏: Variation, : Variation)とは、主題のリズム、拍子、和声などを変えたり、旋律にさまざまな装飾を付けるなどして変形することである。


  1. ^ 石桁真礼生『楽式論』音楽之友社、1967年、76頁。


「変奏曲」の続きの解説一覧

変奏曲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/12 09:44 UTC 版)

前奏曲、フーガと変奏曲」の記事における「変奏曲」の解説

変奏曲はアンダンティーノ、9⁄8拍子ロ短調戻り16分音符によるアルペジオから開始される。変奏曲においてはこの伴奏音型が絶え奏でられる中、前奏曲扱われた両主題低音が同じ形で歌われるという簡素な形式を取る(譜例3)。調性扱いには前奏曲との差異認められる最後弱音によるロ長調消え入るように終わる。

※この「変奏曲」の解説は、「前奏曲、フーガと変奏曲」の解説の一部です。
「変奏曲」を含む「前奏曲、フーガと変奏曲」の記事については、「前奏曲、フーガと変奏曲」の概要を参照ください。

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