汝とは? わかりやすく解説

し【×其/×汝】

読み方:し

[代]格助詞「が」伴って「しが」の形で用いられる

中称指示代名詞。それ。

烏草樹(さしぶ)の木—が下に生ひだてる葉広斎(ゆ)つ真椿」〈記・下・歌謡

二人称人代名詞。おまえ。

うつくしく—が語らへばいつしか人となり出でて」〈・九〇四〉

反射代名詞。その者自身をさす。おのれ。

「—が身の程知らぬこそいと心憂けれ」〈落窪・一〉


な【己/×汝】

読み方:な

[代]

一人称人代名詞。わたくし。自分

常世辺(とこよへ)に住むべきものを剣大刀—が心からおそやこの君」〈万・一七四一〉

二人称人代名詞あなた。おまえ。なんじ。

千鳥鳴く佐保川門(かはと)の瀬を広み橋渡す—が来と思へば」〈五二八〉

[補説] もと一人称であったものが、二人称転用されたもの。


い【×汝】

読み方:い

[代]格助詞「が」伴って用いる)二人称人代名詞相手卑しめていう語。おまえ。→其(し) →己(な)

「—が作り仕へまつれる大殿のうち」〈記・中〉


み‐まし【×汝】

読み方:みまし

[代]二人称人代名詞あなた。

「—大臣仕へ奉(まつ)り来しさまは」〈続紀宣命


いまし【×汝】

読み方:いまし

[代]二人称人代名詞親しみ気持ち相手をさす。そなた。なんじ。おまえ。

駿河の海おしへに生ふ浜つづら—をたのみ母にたがひぬ」〈万・三三五九〉

[補説] 上代語であるが、平安時代にも漢文訓読語としては用いられた。日本書紀古訓によく用いられる語。→まし →みまし


うぬ【×汝/己】

読み方:うぬ

【一】[代]

二人称人代名詞相手ののしっていう語。「おの」の音変化ともいう。きさま。てめえ。

「—まで死なせてなるものか」〈鴎外山椒大夫

反射代名詞自分自身

バカ、—がケンカをして、泣くやつがあるか」〈山本有三生きとし生けるもの

【二】[感]相手対す憎しみあざけりを表す語。

「—如何(どう)するか見やがれ」〈二葉亭・浮雲


しゃ【×汝】

読み方:しゃ

[代]二人称人代名詞相手卑しめていう語。きさま。おまえ。

名のりて過ぎるほととぎす、—が父に似て、父に似ず」〈浄・寿の門松


じょ【×汝】

読み方:じょ

人名用漢字] [音]ジョ(漢) [訓]なんじ なれ いまし

二人称人代名詞。なんじ。「爾汝(じじょ)」

名のり]な


な‐むち【×汝】

読み方:なむち

[代]代名詞「な」+「むち(貴)」から》「なんじ」に同じ。

「ああ、—軽の皇子(みこ)」〈孝徳紀〉


なれ【×汝】

読み方:なれ

[代]二人称人代名詞。おまえ。なんじ。

親なしに—生(な)りけめや」〈推古紀・歌謡


な‐んじ〔‐んぢ〕【×汝/×爾】

読み方:なんじ

[代]《「なむち」の音変化二人称人代名詞多く対等またはそれ以下の人に用いられる

「—コレヲワキマエタカ」〈天草本伊曽保・イソポが生涯


まし【×汝】

読み方:まし

[代]二人称人代名詞。みまし。いまし。おまえ。

「—は、え知らじ」〈宇津保・俊蔭〉


読み方:ナンジ(nanji)

作者 会田綱雄

初出 昭和45年

ジャンル 詩集


汝(うぬ、なんじ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 18:19 UTC 版)

日本語の二人称代名詞」の記事における「汝(うぬ、なんじ)」の解説

相手罵る意味合いがあり、敵対的な言い方八丈島にも見られる古くからの表現であり、「おの」の変化と言われている。

※この「汝(うぬ、なんじ)」の解説は、「日本語の二人称代名詞」の解説の一部です。
「汝(うぬ、なんじ)」を含む「日本語の二人称代名詞」の記事については、「日本語の二人称代名詞」の概要を参照ください。

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出典:『Wiktionary』 (2018/07/06 03:18 UTC 版)

発音(?)


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