STS-109とは? わかりやすく解説

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STS-109

分類:スペースシャトル


名称:STS-109
オービター名称:コロンビア
打ち上げ国名機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:2002年3月1日
着陸年月日:20023日12日
宇宙飛行士:スコット・アルトマン/デュアン・カーレイ/ジョン・グルンスフェルド/ナンシー・キュリー/リチャード・リネハン/ジェームズ・ニューマン/ミカエル・マッシミノ
飛行時間:262時間10

STS-109のコロンビアは、宇宙空間に浮かぶ巨大望遠鏡ハッブル宇宙天文台」(HST)の修理作業を行う4回目フライトです。ハッブル宇宙天文台は地上約500kmの軌道を回る直径約2.4mの巨大な望遠鏡で、周囲空気がないため像が揺らがず、非常に鮮明な星の写真得られます。
STS-109では、打ち上げ後12年経過したハッブル宇宙天文台の受光器や太陽電池パネルなどを最新のものと交換し性能それまで10倍にしました
ミッションでは合計5回もの船外活動(EVA)が行われ、太陽電池パネル12メートルのものから8mのものに交換されましたが、発電力は20%向上しました。さらに従来カメラ代わりに、同宇宙望遠鏡のために開発され視野2倍・感度4倍の「掃天観測用高性能カメラ(ACS:Advanced Camera for Surveys)」が新たに取り付けられました。この修理によりHST性能飛躍的に向上し設計寿命20年延びました。NASAでは新しカメラおかげでこれまで不可能とされてきた、近くの星が持つ惑星撮影可能になること期待してます。

1.どんな形をして、どのような性能持っているの?
スペースシャトル・コロンビアは、オービター(軌道船)と呼ばれる有人宇宙船(コロンビア)と、それを打ち上げるための固体燃料ブースターロケット2基、液体燃料入れてある外部タンクからなっています。全体長さは56m、高さ23m、重さ2,000tで、オービターだけの長さは37m、高さ17m、重さ85tです。外部タンク使い捨てですが、オービターとブースターロケットはくりかえし使われます。

2.打ち上げ飛行順序はどうなっているの?
ブースターロケットの噴射と、外部タンク液体燃料を使うオービター噴射打ち上げます。2分後に、燃料燃えつきたブースターロケットが切り離されパラシュート落下します。8分後、高度250kmから400kmに達したとき外部タンク切り離されオービター軌道修正エンジン地球周回軌道乗りますオービター地球に戻るときは、グライダーのように滑空しながら着陸します

3.宇宙飛行目的は?
ハッブル宇宙天文台(HST)の修理性能上です。この交換によりHST設計寿命20年延び望遠鏡性能10倍に向上します

4.宇宙でどんな活動をし、どのような成果おさめたの?
飛行3日目ハッブル宇宙天文台を捕捉しシャトル固定し機器交換行いました船外活動(EVA)は次の5回行われました
1回目(3月4日:7時間1分)グルンスフェルドとリネハンにより2枚太陽電池パネル交換
2回目(3月5日:7時16分)ニューマンとマッシミノにより残り2枚太陽電池パネル交換
3回目(3月6日:6時48分)グルンスフェルドとリネハンにより電源ユニット交換
4回目(3月7日:7時30分)ニューマンとマッシミノにより新型掃天観測用高性能カメラ(ACS)取付け
5回目(3月8日:7時20分)グルンスフェルドとリネハンにより近赤外線カメラ分光器など取付け
これらの作業により、望遠鏡の受光カメラ従来のものから、新しく視野2倍・感度4倍の「掃天観測用高性能カメラ(ACS:Advanced Camera for Surveys)」に交換しましたまた、4太陽電池パネル従来12メートルのものから8メートルのものに交換しパネル自体小さくなりました発電力が20%向上しました



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