SFアートとは? わかりやすく解説

SFアート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/19 21:10 UTC 版)

スタジオぬえ」の記事における「SFアート」の解説

SF作家小松左京が『SFセミナー』において「日本のSFアートは『SFマガジン』の創刊から始まった」と語っている様に、SFアートという分野では、ぬえ設立時点で既に真鍋博武部本一郎金森達といった先人活躍があった。 ぬえの初期メンバー1968年公開SF映画『2001年宇宙の旅』でのあまりにも衝撃的なビジュアル革新直撃受けた世代であり、SF小説挿絵とどまらず、特にテレビアニメ始めとするビジュアル仕事への進出特徴としていた。 先の世代と異なりまずSFファンダムがあってそこから登場したよりマニアック集団であり、当時最新SF情報活かして各方面よろず屋的に仕事開拓してゆき、時にはSFアートというよりも、そのSFアートがビジネス商業作品として成り立つ様にするべく、まずSFという概念自体一般大衆へと紹介し普及させる事が仕事という状況見られた。 テレビアニメ演出では長浜忠夫監督らに重用されロボット透視図解など作品世界拡げる優れたアイデア提供した現在のロボットアニメSF作品における数々ノウハウにも、ぬえが生み出したアイデア原点になっているものが少なくない現在の日本アニメ業界でも一大ジャンルとなっているロボットアニメ文化一翼を自ら作り上げた存在として、この意味でのアニメ業界における功績大きい。 しかし、その一方でスタジオぬえはあくまでSF企画スタジオであり、アニメーション本編の実制作を担うプロダクションではなかったことから、ぬえ所属デザイナーテレビアニメ玩具の製作の現場実情把握していたとは到底言い難い一面垣間見られ、初期の作品では、メカ類のデザインについても、制作サイド現実即したものではなく自らのSF理論理想優先させたデザインや、当時制作現場の必要や理解能力遥かに超える膨大な情報量折り込む傾向少なからず見られた。 アニメ制作現場でその特徴指して「ぬえメカ」と呼ばれデザイン秀逸未来的であっても設定詳細に過ぎて線が多く、複雑かつ稠密作画時間要する上、情報設定細かく詰め込まれ制作現場裁量で加減できる部分少なく、面倒この上ないとして、特に作画枚数そのまま収入直結する制作組織末端アニメーターたちから不評を買う存在であったまた、立体化をする玩具メーカー設計担当者からも、商品化への挑戦意欲掻き立てられるデザインであるが、ぬえ側の要望そのまま満たすパーツ細かくなる事から、金型などの設計組み立て作業複雑になりコストダウン障害になる上、小児向け玩具では重要な要素である可動性耐久性ひいては安全性の確保難しいと、お世辞にも好評とは言い難かったこのため、ぬえスタッフデザイン発想着眼点秀逸なものと認めながらも、起用二の足を踏む会社監督決し珍しくなかった。ぬえと繋がり比較的深いはずの日本サンライズでさえ、『機動戦士ガンダム』では高千穂遥から最初ヒント得た企画であるにもかかわらず実際作品制作当たって現場スポンサー要望大河原邦男メカニックデザイン起用するという状況見られた。 この様な実制作現場持て余してしまうほどの稠密なデザイン設定は、実際アニメ玩具として製品完成した時にはぬえスタッフ意向反して大きくオミットされていたり、作りやすい方向へとアレンジされる事も珍しくなかった。これは細かい所まで探せば1980年代までのぬえが関連した作品のほとんどで見られ、特に顕著な例として『超合体魔術ロボ ギンガイザー』がある。また、ぬえのデザインアニメ制作したプロダクションでも、その後続けてメカニックデザインとしてぬえを起用する所と起用しない所が比較的はっきりと分かれる傾向がある。 初期との比較において、現在のぬえ系デザイナーデザインアニメ玩具製作サイド現実多少なりとも則したものになってきたとされる

※この「SFアート」の解説は、「スタジオぬえ」の解説の一部です。
「SFアート」を含む「スタジオぬえ」の記事については、「スタジオぬえ」の概要を参照ください。

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