SF作品
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SF作品においては、全くの架空の存在として創作され、現実の水上艦艇のリアリティに束縛される必要は全く無いため、作中において戦艦または宇宙戦艦と設定されていても多数の航空戦闘機を搭載、あるいは空母と設定されていても強力な火力を有する例が多い。 ヤマト(『宇宙戦艦ヤマト』シリーズ) 日本における宇宙戦艦の代名詞とも言うべき艦ではあるが、戦闘機や作業艇などを多数搭載している。その数は、軽空母並みとも言われている。なお、設定上の航空機搭載スペースの狭さと劇中の航空機戦力の多大さとは明らかに矛盾している。これを踏まえてリメイク版では設定の再構成と理由付けがなされた。 戦闘空母(『宇宙戦艦ヤマト』シリーズ) 艦体前半は飛行甲板、後部は艦橋とその前後に主砲を中心線上に配置。攻撃モードでは甲板を反転させてミサイル発射台や砲台などを出現させる。ただし、劇中での活躍は攻撃モードが主体で、単艦で空母を兼任する必然性はあまりない。 リメイク作品『宇宙戦艦ヤマト2199』ではゲルバデス級航宙戦闘母艦という名称で登場。単艦での通商破壊戦などのために戦艦と空母の能力を兼務させたが、複雑な建造工程と高額な建造費からごく少数が建造されるに留まった艦と設定されている。 デスラー戦闘空母(『宇宙戦艦ヤマト』シリーズ) 上記の旗艦発展型。甲板内にデスラー砲を収納している。 宇宙空母(『宇宙戦艦ヤマト2』) 艦体前半は本作に登場する通常の主力戦艦とレイアウトは同じだが、後半に飛行甲板を持つ。ゲームではキエフ級航空巡洋艦を模倣した、艦左舷にアングルド・デッキを持つ「戦闘空母(バトルキャリア)型」として登場。 プレアデス(『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』)・ガリアデス(『ヤマトよ永遠に』) 円盤状の艦体に高くそびえる艦橋と艦前半の左右両舷に主砲を配置。艦首中央部に幅広の艦載機発進口があり、多数の艦載機を配備している。どちらかといえば空母の機能を優先した艦といえる。ガリアデスはプレアデスの同型艦。 アポロノーム・アンタレス(『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』) 地球連邦軍がアンドロメダ級を建造する際に、ヤマトでの航空隊の運用実績を鑑みて建造した艦。アンドロメダ級の中でもアポロノームは3番艦、アンタレスは5番艦にあたる。司令塔頂部にある艦橋の後部に飛行甲板が設けられており、一度に48機の艦載機(全部で180機搭載)を発艦させる能力を持つ。その後、ガミラス軍にも4隻が「航宙戦闘母艦CCC」の名で供与されている。 ブルーノア(『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』、『YAMATO2520』) 地球防衛軍(後の時代では地球連邦軍)の、ヤマトの倍近い全長の大型宇宙空母だが、中心線上に艦橋と主砲・副砲、左右両舷に展開式の飛行甲板が配置され、むしろ戦闘空母といえる。下記の同名の艦を元にデザインされ、「修理・改修して300年間運用された」という設定で、両作品に同一の艦として登場し、どちらでも艦隊旗艦を務めた。 ブルーノア(『宇宙空母ブルーノア』) 中心線上に艦橋と主砲配置、左右両舷に全通飛行甲板。潜水時は中心線を軸として両舷飛行甲板を閉じる。本来は宇宙空母だが、作中では終盤を除いて水上で運用されている。 周防(『宇宙一の無責任男』) 隠蔽式の飛行甲板を持ち、軽空母並みの36機の航空機と、旗艦級戦艦である尾張級戦艦と同等の武装を搭載している。軍縮条約の範囲内で建造された。 ホワイトベース、アーガマ、ネェル・アーガマ、ラー・カイラム、アークエンジェル(『機動戦士ガンダム』シリーズ) 強襲揚陸艦、強襲巡洋艦、強襲揚陸艦(ロンド・ベル)、機動戦艦、強襲機動特装艦。ガンダムシリーズの主人公搭乗艦などに搭載しているモビルスーツと呼ばれる機動兵器の運用を主とした母艦的性格を有しつつも、有力な砲雷撃戦闘能力を有していることから、モビルスーツ母艦と宇宙戦艦双方の性格を備えた理想的な意味での宇宙航空戦艦である。モビルスーツを航空機と見るならば航空戦艦といえる。 ヒマラヤ級対潜空母(『機動戦士ガンダム』シリーズ) 上記の各艦とは異なり、純粋な水上艦。アングルド・デッキを有するキエフ級航空巡洋艦に類似した船体に、大口径の連装砲塔1基を装備している。 ウオルク号、ウェンライト号(小松崎茂の絵物語『第二の地球』) 水上艦。国際警察軍の駆逐艦で、後部甲板に砲熕兵装を配置せず、代わりに2機のXFY-1を露天繋止している。 轟天(『ARIEL』) 水上艦。未成に終わった伊吹型重巡洋艦2番艦「第301号艦」(作中では最上型重巡洋艦6番艦とされている)を戦後になって国立科学研究所(SCEBAI)が調査母艦に改造したもので、自衛用として重巡時代から受け継いだ兵装に加えて、後部の航空甲板でヘリコプターやPBY、XF2Y-1などを運用できる航空巡洋艦相当の艦となっている。 グランド・オイラン級超大型原子力航空母艦(『ニンジャスレイヤー』) 水上艦。作中にはネオサイタマ湾岸警備隊の旗艦として「キョウリョク・カンケイ」 が登場した。二隻の空母を連結した双胴艦で、4つの飛行甲板と四連装49cm砲を有する。作中では航空戦艦ではなく空母とされるが、主砲による戦闘演習や陸上への艦砲射撃を行うなど、武装・運用はほぼ戦艦に準じている。また現実の空母のように艦内に娯楽施設を備えている。
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