SFの分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 06:19 UTC 版)
「サイエンス・フィクション」の記事における「SFの分類」の解説
便宜上、表現形式やテーマ、舞台などから共通する特徴を見いだしてサブジャンル的に扱うこともある。以下はその一例である。 ハードSF - 科学性に重きを置いた作品群。ハードコアSFとも。 スペースオペラ - 波瀾万丈の宇宙活劇。その基本となったのは西部劇を換骨奪胎したもの。ニュー・スペースオペラ - 1970年代アメリカの、ラリー・ニーヴンなどを嚆矢とする、ハードSFを意識したスペースオペラ的作品がそう呼ばれた。また、1990年代イギリスを中心とし、シンギュラリティ思想やサイバーパンクの影響も見られる、ハードSFを意識したスペースオペラ作品群もそう呼ばれることがある。 ワイドスクリーン・バロック - ブライアン・オールディスがアルフレッド・ベスターやA・E・ヴァン・ヴォークトらの作品を評して使った言葉。 ニュー・ウェーブ - 従来の外宇宙志向SFに対し、心理など内宇宙に主眼を置く作品群。 サイバーパンク - 退廃的で混沌とし、ネットワークと濃密にリンクした世界設定を用いる。多くの派生ジャンルを生んだ。 SFコメディ - 『宇宙船レッド・ドワーフ号』『銀河ヒッチハイク・ガイド』など英国喜劇の影響を受けた作品や、日本では横田順彌のナンセンスギャグを主題とした「ハチャハチャSF」と呼ばれる作品群が知られる。 時間SF - タイムマシンなどによるタイムトラベルやそれによって発生するタイムパラドックスや時間ループ、時間の速度を扱ったもの。 破滅SF - 壊滅的な大惨事、あるいは人類や地球の滅亡を描いたもの。 ファースト・コンタクトSF - 異星人との初めての出会いの状況を描いたもの。 侵略SF - 異星人などによって地球が侵略される状況を描いたもの。 超能力SF - 超能力を持った(持ってしまった)人間を描いたもの。 ミュータントSF - 新人類または突然変異体を描いたもの。 ロボットSF - ロボットまたは人工知能に関する様々な状況を描いたもの。 方程式もの - 「酸素や燃料に余裕のない宇宙船に密航した人間の扱い」をめぐる局限された状況などを描いたもの。 ディストピアSF - 理想郷(ユートピア)とその対義的状況に主眼を置く。 宇宙SF - 宇宙空間に進出した人類文明とその中で活動する人の姿を描く。スペースオペラ、ワイドスクリーン・バロックなど。 海洋SF - 深海や海洋を舞台とする。日本では、海洋研究開発機構地球情報研究センターで、海洋SFの普及に向けた取り組みが行なわれている。 歴史SF - タイムマシンを扱った歴史改変もの、もしくは過去の歴史時代を舞台としたSF。 ロストフューチャー - SF的な道具立てを用いて、「我々の時間軸ではすでに実現しなくなったが、ありえたかもしれない未来」を描く。スチームパンクなどはさらに「ありえたかもしれない過去」を描くことがある。 未来SF - 未来世界を描くSF。未来史など。近未来SF - 数十年程度の、比較的近い未来を舞台としたSF。作品が創作された時代の方向性を反映しやすい。 遠未来SF - 数百年-数千年、あるはそれ以上の遠い未来を舞台としたSF。 学園(ジュブナイル)SF - 学校を舞台とし、少年や少女が物語の中核をなすもの。
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