ニュー・スペースオペラ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 17:22 UTC 版)
「スペースオペラ」の記事における「ニュー・スペースオペラ」の解説
1970年代に登場したアメリカの作家ラリー・ニーヴンの『ノウンスペース』シリーズは、質的な向上やハードSFとの融合を計り「ニュー・スペースオペラ」あるいは「モダン・スペースオペラ」と呼ばれた。作家ポール・J・マコーリイによれば、主にイギリスの一部の作家が1970年代にスペースオペラを再活性化させはじめたという。ただし、イギリス以外の評論家はニュー・スペースオペラをイギリスが主導したという主張には異論を唱える傾向がある。この流れでの大きな出来事としては、M・ジョン・ハリスンの The Centauri Device (1975) の出版、デイヴィッド・プリングル(英語版)とコリン・グリーンランドが編集したインターゾーン(英語版)誌1984年夏号、スペースオペラの伝統を受け継いでいるスター・ウォーズ・シリーズの成功などがある。この「ニュー・スペースオペラ」はサイバーパンクと同時期に発生し、その影響も受けているため、従来のスペースオペラよりも暗く、「人類の大勝利」という雛形にははまっていないし、新たな科学技術を取り入れ、従来のスペースオペラよりも人物造形に力を入れている。スペースオペラからスケールの大きさを受け継いでいるが、科学的にはより厳密である。 ニュー・スペースオペラは古いスペースオペラへの反発でもある。ニュー・スペースオペラを擁護する者は、人物造形、文学的水準の高さ、真実性、同時代の社会問題の倫理的探究などがテーマだと主張する。マコーリイと Levy は、イアン・バンクス、スティーヴン・バクスター、M・ジョン・ハリスン、アレステア・レナルズ、ポール・J・マコーリイ、ケン・マクラウド、ピーター・F・ハミルトン、ジャスティナ・ロブスンを主なニュー・スペースオペラ作家だとしている。
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