1990年代以降のSF
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 06:19 UTC 版)
「サイエンス・フィクション」の記事における「1990年代以降のSF」の解説
かつてのスペースオペラのような冒険小説プロットとサイバーパンクの流れを汲む豪華なガジェット・装飾的な文体を特徴とするニュー・スペース・オペラ(チャールズ・ストロス、アレステア・レナルズら英国作家がその主な中心となっている)や、サイバーパンクから派生して1990年代後半にはいちど下火になったものの、2000年代後半にパラノーマル・ロマンスなどの隣接分野から新たな書き手が参入して人気を博しているスチームパンク、SF・ファンタジー・ホラーの要素を融合させたニュー・ウィアードなどといったキーワードでくくられる作品群も登場している。 また、10代を対象としたヤングアダルト作品が人気を博し、スーザン・コリンズ『ハンガー・ゲーム』やフィリップ・プルマン『ライラの冒険』のように、このカテゴリーで商業的ヒットを収める作品も増えている。 また、2000年代からはインターネットや電子書籍の普及により、プロアマ問わずウェブ上での活動がますます盛んになっている。〈アシモフ〉〈F&SF〉〈ローカス〉といった専門誌は電子版の発行を始めた。〈クラークスワールド〉などのウェブジン(オンライン専門雑誌)も、ヒューゴー賞セミプロジン部門にノミネートされたり各賞の短編・中編部門に候補作・受賞作が多数輩出したりするなど、従来の紙雑誌とならんで(主に中短編の)有力媒体として定着しつつある。そのほか、コリイ・ドクトロウのように自作をクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下で公開したり、ブログや電子書籍による自費出版を行なったり、ポッドキャストを利用したファンキャスト(オーディオ版ファンジン)がヒューゴー賞の新部門(2012-)となったりするなどの動きもある。
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