オーレ【OLE】
OLE
読み方:オーエルイー
OLEとは、Microsoftが開発した、Windowsの複数のアプリケーション間でデータの連携、共有を行うための技術のことである。
OLEには、「リンク」と「埋め込み」の2つの機能が用意されている。リンク機能では、あるアプリケーション内に他のアプリケーションと連携を行うための情報が記載され、参照元のアプリケーション内で当該のデータが変更された場合には、参照先にもデータの変更は反映されるようになっている。他方、埋め込み機能では、データが静的に組み込まれており、参照先に参照情報は保持されるが、データ変更は動的に反映されないようになっている。
OLEを利用して作成された、アプリケーション間連携を実現するために作成されたソフトウェアは、OLEコントロールと呼ばれる。
なお、OLEは、1990年代半ばに、アプリケーション間連携だけでなくインターネット技術にも対応された際、OLEからActiveXの名称へと変更されている。
参照リンク
OLE Concepts and Requirements Overview - (Microsoft)
Object Linking and Embedding
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/29 15:49 UTC 版)
Object Linking and Embedding (OLE、オーレ、オブジェクトのリンクと埋め込み)は、マイクロソフトが開発した、オブジェクトをやり取りするための仕組み・規約である。
開発者に対しては、OLEコントロール拡張(OLE Control Extension, OCX)のような、カスタムユーザーインターフェイス要素の開発と利用をもたらす。
技術詳細的には、OLEオブジェクトは、IOleObject
インターフェイス[1]を実装した何らかのオブジェクトである(オブジェクトの要求仕様によっては、他のインターフェイスをともに実装していることもある)。
概要
OLEは文書の一部分を他のソフトで編集させ、それを元の文書に取り込むことも可能にしている。たとえば、DTPでは、テキストをワープロソフト、図をペイントツールやドローツールで編集するといった具合である。また、他のデータへの参照を文書に含めることもでき、その場合参照先のデータが変更されると、参照が含まれる文書にも即座にその変更が反映される。
OLEの初期の用途は複合文書の管理のためであるが、ドラッグアンドドロップやクリップボードによるアプリケーション間でのデータの転送のためにも使われている。また、OLEによるオートメーションは、JScriptやVBScriptを経由して、アプリケーションの動作を自動化するスクリプティングにも使われている。
OLEを活用しているソフトウェア実例としては、Microsoft Office製品のほか、Windows版Adobeクリエイティブ製品のExtendScript[2]が挙げられる。
歴史
OLE 1.0
OLE 1.0は1990年、動的データ交換 (Dynamic Data Exchange, DDE) の後継として公開された。DDEが2つのアプリケーションの間で限定的なデータ転送を行う仕組みだったのに対し、OLEは2つのドキュメント間の連携(リンク)や、あるドキュメントに別のドキュメントを埋め込みを管理する機能を持った仕組みであった。
OLEサーバとクライアント間の通信には、システムライブラリを介するが、これには仮想関数テーブル (vtable, VTBL) が用いられた。VTBLには、OLEシステムがサーバやクライアントとの通信に用いる関数へのポインタが所定の構造に従って収められている。サーバとクライアントに対応するシステムライブラリは、OLESVR.DLLとOLECLI.DLLで、当初はこの2つの間の通信にWM_DDE_EXECUTE
メッセージが利用されていた。
OLE 1.0は後にCOMやDCOMとしてソフトウェアの部品化を実現するアーキテクチャとなっていった。
OLEオブジェクトがクリップボードやドキュメントに埋め込まれる形で存在するとき、2つのWindowsネイティブな表現形式(ビットマップとメタファイル)も保存されている。これにより、オブジェクトをメモリ上に作成するアプリケーションをロードすることなく画面表示が可能になる。さらに、そのOLEオブジェクトに対応する適切なアプリケーションがインストールされていれば、オブジェクトを編集できる。
OLE 2.0
OLE 1.0の改良版として現れたOLE 2.0は、その目指すところはOLE 1.0と大きな違いはないが、実装面では、生のVTBLではなくCOMを使って実装し直されたという大きな違いがある。また、OLEオートメーション、ドラッグ・アンド・ドロップ、インプレースアクティベーションなどの新機能が加わった。
関連項目
- Component Object Model
- ActiveX
- Windows Script Host
- Active Scripting
- Microsoft Office
- Bonobo、KPart
- OLE for Process Control
- スクラップ (Windows)
脚注
外部リンク
- OLE Concepts and Requirements Overview - ウェイバックマシン(2015年2月21日アーカイブ分)
「Object Linking and Embedding」の例文・使い方・用例・文例
- 私はまず、この点をAmandaに確認します。
- 11月21日にHolyoke Bar and Grillで、Pete Laurenの退職パーティーが開かれることをお知らせします。11 月10 日までにお返事をください。
- 来月のロンドンへの出張のために、飛行機の便を予約して、Southland銀行の近くの宿泊施設を手配してもらえますか。
- 年次監査を行うために、Bradford and Partnersの会計士たちが10 月10 日の午前10 時に当社を訪ねてくる予定です。
- 一般に公開されたことのない、Ruth and Steve Whitmanの個人コレクションの絵画を含む、およそ120 点の作品が展示される。
- Ruth and Steve Whitmanを紹介すること。
- Conteeさんは、昨年Hope and Learnの会長に就任された、受賞歴のあるミュージカル女優さんです。
- Hope and Learnは遠隔地に学校を建設する資金を集める慈善団体です。
- Hope and Learnへの寄付は、この夜会の最後に集めます。
- 気をつけの姿勢で立つ (⇔stand at ease).
- 等位[対等]接続詞 《対等の語句を接続する and, but など》.
- 等位接続詞 《and, but, or, for など; ⇔subordinate conjunction》.
- 連結接続詞 《and など》.
- 【文法】 相関接続詞 《both…and; either…or など》.
- 蒸留酒, 火酒 《brandy, gin, rum, whiskey など》.
- 英国陸軍士官学校 《Berkshire の Sandhurst /sndhɚːst|‐həːst/ にある》.
- (英国の)運輸省. the Ministry of Education(, Science and Culture) (日本の)文部省.
- 中央裁判所施設 《London の Strand 街にある高等法院の建物》.
- 弱形 《and の /ən/など》.
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 the Committee of Ways and Means 歳入委員会.
固有名詞の分類
マイクロソフトのAPI |
Text Services Framework Microsoft Transaction Server Object Linking and Embedding Media Foundation Winsock |
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